2012.12.24更新

今回は、年末も近いので簡単な内容の情報をご紹介します
先月、このメルマガで平成23年度中の相続税税務調査の傾向を
ご紹介いたしました。

今日は、その内容に若干追加いたします。

まず、平成23年度中の相続税の税務調査件数は全国で13,787件
でした。 その結果申告漏れとして指摘された金額は3,993億円
平均すると、1件当たり2,896万円の申告漏れとなります。

上記申告漏れ財産3,993億円のうち

現預金  1426億円
有価証券  631億円
土地    630億円

となっています。

特に、現預金の申告漏れが申告漏れ財産全体の36%と際立っています
なおかでも、借名財産の申告漏れが多いようです

借名財産とは、以下のような財産のことです
例えば、親が生前に子あるいは孫の名義で預金して入る場合で
親と子孫との間で贈与が認められないケースの預金を言います。

この場合、名義は親ではないので相続財産として申告しない場合が
多いようです。

しかし、相続税の税務調査では配偶者・子・孫の預貯金
の中に借名財産が混ざっていないかどうかを徹底的に調査します。

『親からもらったことにすれば大丈夫』という甘い判断は
税務調査で痛い目にあってしまうリスクがあります。

相続税の申告の際には、借名財産は正直に申告したほうが
よさそうです

預貯金と同様に、証券会社の口座でも借名財産が散見される
ようです。

次に、土地の申告漏れの具体例としては
1.登記簿面積よりも実測面積の方が大きい場合に登記簿面積で
財産評価を実施しているケース

⇒この事例は、稀に発生しているようです。登記簿記載の面積が
必ずしも正しいとは限りませんので注意が必要です。

2.曽祖父等の名義の不動産で名義変更漏れの土地があった場合に
相続財産として申告が漏れているケース

⇒この事例も、うっかりしていると漏れてしまうケースです。
不動産の所有者が亡くなっても名義変更をしないことも多いので
要注意です。



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投稿者: 近江清秀公認会計士税理士事務所

2012.12.02更新

今日の事例は、できるようで実はできない制度をご紹介します

<事例>
甲と乙の夫婦にはABの子がいました。
今年、夫の甲が亡くなりその3カ月後に妻の乙が死亡しました。
甲乙ともに遺言書を作成していなかったので、ABは遺産分割で
悩みました。

その結果、妻乙の相続税の申告期限までに夫甲の遺産について未分割
でした。 つまり、2次相続(妻乙の相続)に係る相続税の申告に
当たっては、妻乙の固有の財産に加えて、夫甲の遺産のうちの
妻乙の法定相続分に相当する部分も妻乙の遺産として申告をしました


しかし、第2次相続(妻乙の相続)に係る相続税の申告書の提出後に
第1次相続(夫甲)の相続財産が、妻乙の法定相続分よりも少なく
決まりました。

この場合、相続人であるABは第2次相続について払い過ぎの税額を
還付するための更正の請求をすることはできますか?

<解説>
結論から申し上げると、できません。

論点を改めて整理すると

今回の事例は、夫甲が妻乙よりも先に死亡しましたが妻乙の相続税の
申告期限まで夫甲の遺産分割が成立しなかったために妻乙の相続財産
に夫甲の遺産の1/2が必然的に加算されました。

つまり、ABの兄弟は妻乙の相続税の申告に当たって妻乙の遺産を
以下の算式で計算した金額で計上しました

<妻乙の遺産=妻乙の固有の財産+夫甲の遺産の1/2(法定相続分)>

しかし、その後夫甲の遺産分割が成立したところ妻乙の遺産は

<妻乙の遺産=妻乙の固有の財産+夫甲の遺産の1/2より少ない金額>
となりました。

このとき、妻乙の遺産を過大に計上したことによって当初支払過ぎている
ABの相続税額を、還付できるのか?というのが今回の論点ですが、
できません。

それは、相続税法32条に定められていないからです。
相続税法32条の細かな解説は、ここでは割愛させていただきます

上記のような事例は、実務では時々あります。
でも、過払いの相続税額を還付請求できないのでご注意ください


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