2019.01.20更新


[相談]
私は創業40年の小さな会社を経営して
おります。そろそろ後継者(子)に事業を
承継したいと考えていたところ、

事業承継税制というものがあると知りました。
特に平成30年度税制改正で創設された

特例措置が気になっています。例えば
私が保有する会社の株式を子供達に贈与

する場合の当該特例措置の適用について
教えてください。

[回答]
平成30年度税制改正で創設された事業承継税制
の特例措置は、10年間の期間限定措置として

設けられた制度です。従来からの事業承継税制
よりも優遇されているため

事業承継対策の1つの手法として考慮すべきですが
将来のリスクも踏まえ慎重な検討が求められます。

[詳細解説]
平成30年度税制改正で新しく創設された
事業承継税制の特例措置について
贈与のケースを中心にご説明いたします。

1.概要
事業承継税制とは、中小企業の先代経営者等
から後継者へ株式を承継する際の相続税や

贈与税の負担を軽減させる制度です。
これまでの事業承継税制(以下、一般措置)

に加え、平成30年1月1日から平成39年(2027年)
12月31日までの10年間の措置として

納税猶予の対象となる非上場株式等の制限
(総株式数の最大3分の2まで)の撤廃や

納税猶予割合の引き上げ(80%から100%)
等がされた特例措置(以下、特例措置)が
創設されました。

2.贈与の場合の主な要件

贈与について特例措置の適用を受けるためには
一定の要件を満たす必要があります。

主な要件は、次の通りです。

○先代経営者である贈与者の主な要件

1.会社の代表権を有していたこと
 (贈与までに代表権を返上する必要がある)

2.贈与の直前において、贈与者及び同族関係者で
 総議決権数の50%超の議決権数を保有し、
 かつ、後継者を除いて最も多くの議決権数を保有していたこと

○後継者である受贈者の主な要件(贈与時)

1.会社の代表権を有していること
 (代表者はその者以外にいてもよい)

2.20歳以上であり、かつ、役員の就任から
 3年以上経過していること

3.後継者と同族関係者で総議決件数の50%超を有し
 かつ、同族内で筆頭株主となること

4.3名まで適用可能

○事業継続要件

1.5年間の事業継続(後継者が引き続き代表者となり
 納税猶予対象株式を継続保有すること)

2.5年間の雇用確保要件(雇用の8割以上を5年間維持
 できない場合でも、一定の書類を都道府県に提出すれば継続可)

○認定対象会社の要件

1.以下のような会社に該当しないこと
 上場会社
 中小企業に該当しない会社
 風俗営業会社
 資産保有型会社または資産運用型会社(一定の要件を満たすものを除く)
 直近の事業年度における総収入金額が1円未満の会社
 常時使用する従業員数が1人未満の会社 等

○担保要件

 納税が猶予される贈与税額及び利子税の額に
 見合う担保を税務署に提出する必要あり

3.贈与税が免除されるケース

納税猶予されている贈与税が免除されるケースとしては
例えば次のようなものが考えられます。

1.先代経営者等(贈与者)が死亡した場合

2.後継者(受贈者)が死亡した場合


上記の通り、贈与について特例措置の適用を受ける場合には
様々な要件を満たす必要があります。

これまで業績が伸びて純資産が増加している会社は
株価が高くなることにより多額の税負担が生じ

事業承継が困難でしたが、特例措置の適用を受けることが
できる一定の要件を満たしている場合は

税金の負担を生じさせずに後継者へ事業を承継することができます。
なお、適用を受けるためには、上記の要件以外の細かな要件を

満たす必要や、一定の事務手続きが生じます。
また、将来におけるリスクも踏まえ慎重な検討が求められます。

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投稿者: 近江清秀公認会計士税理士事務所

2019.01.14更新

平成31年度税制改正大綱に記載
されている資産税関連の内容を
簡単にまとめてみました。

今後の相続税対策に影響します
是非一度ご確認ください

[1] 個人版事業承継税制 

資産課税関係の改正の目玉となるのが
個人版事業承継税制です。

不動産貸付業等を除いて、個人事業主が多い
医師や税理士等の士業・農業など・幅広く

対象となり、事業用の土地や建物・機械等
の一定の減価償却資産に係る相続税及び

贈与税の納税を全額猶予できる制度が
創設されました。

この制度は、事業用の小規模宅地特例との
選択適用となります

また、猶予税額の全額の“免除”を受ける
ためには原則として、後継者が死亡する

まで事業を継続することなどが必要と
なります。

そのため承継後の事業継続の見通し等
も考慮する必要があります。


[2] 事業用小宅特例 

個人版事業承継税制と選択適用となる特定事業用
宅地等の小規模宅地特例については、

相続開始前3年以内に事業の用に供された宅地等が
除外されます。30年度改正で相続開始前3年以内の

貸付けを貸付事業用宅地の対象から除外しており
事業用宅地についても相続開始前の駆け込み的な

事業供用による適用を防ぐ見直しがされます。
ただ、当該宅地で事業供用されている減価償却資産

の価額がその宅地等の相続時の価額の15%以上
である場合は、相続開始前3年以内に事業の用に

供しても適用対象となります。また、本改正は
31年4月1日以後の相続等に適用されますが

同日前から事業の用に供されている宅地等には
適用されません。

[3] 配偶者居住権の評価額を建物
 ・敷地所有権の評価額から控除

民法改正に伴い2020年4月から施行される
配偶者居住権(配偶者が相続開始時に居住

していた被相続人の所有建物を対象に終身
又は一定期間配偶者にその使用収益を認める

権利)等の評価方法を定めます。
配偶者居住権が設定された建物やその敷地の

所有権の評価額については、その配偶者居住権
に係る部分を控除して算出することになります。

相続税法で配偶者居住権の評価方法を法定化し
財産評価基本通達で詳細な取扱いを示すことになります


[4] 相続時精算課税等の年齢要件が18歳になります

民法改正で成人年齢が20歳から18歳に引き下げられる
ため、税制上の年齢要件も20歳から18歳に引き下がります。

改正民法の施行に併せ34年(2022年)4月1日以後の相続等
贈与に適用されます。

⇒これに関連して年齢要件を現行の20歳から
 18歳に引き下げる制度をまとめました

①相続税の未成年者控除
②相続時精算課税制度
③直系尊属から贈与を受けた場合の贈与税の税率の特例
④相続時精算課税適用者の特例
⑤非上場株式等に係る贈与税の納税猶予制度(特例制度も同様)


[5] 教育資金等の非課税贈与に1,000万円の所得制限

教育資金及び結婚・子育て資金の一括贈与非課税措置
についてはそれぞれ,平成33年(2021年)3月31日まで
適用期限を2年延長する。

一方,受贈者の合計所得金額が1,000万円超の場合は
適用できないといった縮減措置がとられます。

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投稿者: 近江清秀公認会計士税理士事務所

2019.01.05更新

【遡って受給した公的年金の所得の帰属年度】

[相談]
 私は、ある会社の役員をしております
(60歳のときに役員に就任しました)。

役員就任以降、毎月50万円の役員給与を受給し
厚生年金に加入していたことから公的年金は

一切受給できない(在職老齢年金)ものと思い
これまで公的年金を受給するための手続き
(裁定請求)をしていませんでした。

ところが、70歳になる今年
役員を退任することとなったため

管轄の年金事務所に裁定請求をしたところ
「老齢基礎年金(国民年金)」は役員給与

を受給していても支給停止されないので
65歳になってからの過去5年分の老齢基礎
年金を支給する、との説明を受けました。

この場合、私は一度に5年分の老齢基礎
年金を受給することになりますが

この5年分の年金収入は
受給した年の所得となるのでしょうか。


[回答]
ご相談の場合、一度に支給された老齢基礎年金は
それぞれ本来の支給期日の属する年分の収入金額

となるため、過去それぞれの年分の課税所得が
再計算されることになります。


[解説]
1.在職老齢年金とは
 我が国の公的年金制度は、基本的には、国内に
住んでいる20歳以上60歳未満のすべての人が加入する

「国民年金(基礎年金)」と、会社などに勤務してい
る人が加入する「厚生年金」の2階建ての構造になっています。

一定の年齢に達したことを支給自由とする公的年金
(老齢基礎年金、老齢厚生年金)の受給開始年齢は

原則的には65歳からですが、今回のご相談の場合のように
公的年金を受給できる70歳未満の人が会社に勤務し

厚生年金保険に加入している場合など一定の場合には
「老齢厚生年金の額+給与やボーナスの額」に応じて

老齢厚生年金の一部または全額が支給停止となることがあります。
この年金の仕組みのことを、「在職老齢年金」といいます。

ただし、この在職老齢年金によって支給停止となるのは
「厚生年金(2階)」部分だけで、「国民年金(1階)」
部分はその対象とはされていません。

このため、給与を受給すると公的年金すべてが
支給停止になると勘違いをしてしまっていた場合

後になって、過年度において受給できた年金
(国民年金)をまとめて支給されることがあるのです。

2.公的年金収入による所得の帰属する年度
 公的年金給付の受給権は、法律の定める受給要件
(年齢など)を満たした時点で年金を受給する

基本的な権利(権利)が発生し、その後
法律に定める各支給期日が到来することによって

実際に年金を受け取る権利(支分権)が発生します。
公的年金の受給権者は、裁定請求をすればいつでも

年金の支給を受けることができることから
税務上は、その支給期日が到来した時点の所得

として計上することを原則としています。
また、裁定請求の遅延によって過去にさかのぼって

支払われる公的年金については、法律で定められた
公的年金の各支給日の所得として計上することと

されています。
したがって、今回のご相談の場合のように

過年度に受給すべきであった公的年金を一時に
受給した場合には、それぞれ本来の支給期日の属

する年分の収入金額とされ
それぞれの年分の課税所得を再計算することになります。


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2019.01.03更新

[相談]

 先日、私の父が他界しました。
 相続人は父の子である私と弟(30歳)の2人ですが
弟は身体障害者手帳(1級)の交付を受けています。

 この場合、弟は相続税額の計算にあたって、
何らかの控除を受けられるのでしょうか。
なお、父も弟も国外に居住していたことはありません。


[回答]

 ご相談の場合、弟が相続により財産を取得していれば
障害者控除として相続税額から一定額を控除すること
が可能です。


[解説]

1.相続税法上の障害者控除とは

 相続又は遺贈により財産を取得した人が、被相続人
(亡くなった人)の法定相続人に該当し、かつ、障害者
である場合には、その障害者である法定相続人については

相続税法の規定により算出した相続税額から、10万円(※)
にその人が85歳に達するまでの年数を乗じて算出した金額
を控除することができます。

※その人が特別障害者(精神障害者保健福祉手帳に記載
されている障害等級が1級の人や、身体障害者手帳に記載
されている障害等級が1級・2級の人など)である場合には
20万円となります。

このため、ご相談の場合、ご相談者の弟は被相続人の
法定相続人に該当しますので、今回の相続で財産を取得
していれば、相続税法上の障害者控除の規定の適用を
受けることができます。

今回の場合の障害者控除額は
20万円×(85歳-30歳)=1,100万円となります。

2.障害者控除額が本人の税額から引ききれない場合

上記1.の障害者控除を受けることができる金額が
障害者控除の適用を受ける人について算出した相続税額
を超える場合

(障害者控除額が相続税額よりも多い場合)には
障害者控除額のうち相続税額から引ききれなかった金額は
障害者控除の適用を受ける人の扶養義務者(※)
の相続税額から控除することができます。

※扶養義務者とは、配偶者及び民法877条に規定する親族
(直系血族・兄弟姉妹・生計を一にする三親等内の親族)
をいいます。

このため、ご相談の場合において、弟の相続税額から
引ききれなかった障害者控除額がある場合には
扶養義務者であるご相談者(兄)の相続税額から
その引ききれなかった障害者控除額を差し引くことができます。

なお、今回の相続以前の相続において、障害者控除の適用
を受けたことがある場合には、障害者控除額が制限される
ことがありますので

今回の相続で実際に障害者控除の規定の適用を受けること
ができるのかどうかについては
税理士にご確認いただくことをおすすめいたします。


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2018.07.21更新

 国税庁から平成30年度税制改正に対応した通達が
公表されました。今年の税制改正は企業オーナーに関連する

相続税関係の改正が多かったため今回の通達の公表が
待たれていました。その中から企業オーナーに関連する
相続税関連の通達の一部をご紹介します

≪事業承継税制の特例措置関係≫
30年度税制改正で事業承継税制に特例措置が設けられました
最大3人の後継者への贈与に対象を広げる等の手当がされた

特例措置について、特例贈与者(適用対象となる贈与者)
の範囲から「既に…適用に係る贈与をしているもの」
は除かれます。

特例経営承継受贈者(適用対象となる受贈者)が複数いる
場合に同一年中に行う贈与については

「既に…適用に係る贈与をしているもの」に含まれない
ものとして、いずれも特例措置の対象になる旨が示されました

≪相続時精算課税適用者の特例関係≫
相続時精算課税制度の適用対象者は、20歳以上の
「推定相続人」とされています。

ただし、平成30年度改正による事業承継税制の特例措置の
適用を促すため、この特例措置の適用を受ける場合は

「推定相続人以外の者」も相続時精算課税を適用
(特例措置と併用)できることとされました。

この点、特例措置に係る特例贈与者から非上場株式等の
贈与を受ける前に、当該特例贈与者から既に他の財産の

贈与を受けたため相続時精算課税が適用されない
贈与がある場合、その贈与で取得した財産に係る

贈与税額は暦年課税(基礎控除110万円)で計算する
こととしました。

≪一般社団法人等への相続税の課税関係≫
平成30年度改正で、特定一般社団法人等の理事が死亡した
場合には、特定一般社団法人等の「純資産額」を

その同族理事の数に1を加えた数で除した金額を
遺贈で取得したものとみなし

その特定一般社団法人等に相続税を課税することとされました。

「純資産額」について被相続人の相続開始時に
特定一般社団法人が有する財産及び債務に基づき
算定するなどとしました


平成30年税制改正で『事業承継税制』は大きく改正され
従来よりも適用できる幅が広がりました。

株式が分散している
株価が高い
安定株主対策と事業承継を同時に実現したい
など、企業オーナー様の悩みを解決しやすい改正です

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2018.07.16更新

30年改正

平成30年度改正で小規模宅地特例の貸付事業用宅地等において
相続開始前3年以内に新たに貸付事業の用に供された宅地等は対象外
とされました

30年4月1日以後の相続等から適用されますが、経過措置として
30年3月31日までに貸し付けた宅地等については、
その3年以内に相続があっても適用対象となります

このため、昨年末の30年度税制改正大綱が公表されてから
3月31日にかけて賃貸アパート等の駆込需要が見込まれていましたが

同日までに賃貸アパート等を取得するだけでは足りず
実際に貸付事業の用に供されたといえる状態でないと
経過措置の適用は認められません。

30年4月1日以後の相続等から「相続開始前3年以内」に
「新たに貸付事業の用に供された宅地等」は貸付事業用宅地等
の対象から除外されます。

ただし、30年4月1日から33年3月31日までに生じた相続等については
経過措置によって上記の「相続開始前3年以内」を「30年4月1日以後」

と読み替えることで、30年4月1日より前に貸付事業の用に供された
宅地等は相続開始前3年以内の貸付けであっても
従来どおり貸付事業用宅地等として特例の対象となります

30年4月1日より前に貸付事業の用に供された宅地等は
経過措置の対象となりますが、あくまでも貸付事業の用に
“供された”宅地等であることがポイントです。

賃貸アパート等の建築等をしている段階で、貸付事業を行う意思が
あると言えますが、その敷地が貸付事業の用に供されたというためには
その賃貸アパート等を他者に貸し付けている状態であることが
原則となります。

アパート等の貸付事業を行う際に不動産管理会社等と結ぶ
サブリース契約については、オーナーが不動産管理会社等に建物を貸し付け

その不動産管理会社等が各入居者に貸し付ける、要は建物の“又貸し”
といった形と考えられる。

そのため、オーナーが不動産管理会社等に建物を貸し付けていれば
その敷地はオーナーである被相続人の貸付事業の用に供されたといえます。

ただ、この場合も建物が建築中だとその敷地が貸付事業の用に
供されたとは言えません

経過措置を適用するに当たり、30年3月31日までに貸付事業の用に供されていた
ことを証する書類の提出義務はありません。ただし、制度変更の過渡期であり

同日までに貸付けが行われたのか税務調査で指摘されることも考えられます
その場合、所得税の確定申告に係る不動産所得用の「収支内訳書」や
不動産の賃貸借契約書などによって事業実態を確認できます。

上記のとおり今回の改正で、相続開始前3年以内の貸付け
(30年4月1日から33年3月31日までの相続等の場合は,30年4月1日以後の貸付け)
は貸付事業用宅地等の対象から除外されました。

ただ、相続開始まで3年を超えて事業的規模で貸付けを行っている者が行う
貸付けについては、相続開始前3年又は30年4月1日以後の貸付けでも対象となります。

例えば、Aアパートを平成25年から事業的規模で貸し付けており
30年1月にBアパートを貸し付け30年12月にCアパートをそれぞれ貸付事業の用に供した。

そして31年2月に相続が生じたとする。30年4月1日から33年3月31日までに相続が生じているため
30年4月1日以後の貸付けであるCアパートの敷地は対象外となると考えられます。

しかし、相続開始まで3年を超えて事業的規模で貸付けを行っている者の貸付けであるため
Aアパートはもちろん、BアパートだけでなくCアパートの敷地を含め全て特例の適用対象となります

なお、相続開始まで3年を超えて事業的規模で貸付けを行う者の相続開始前3年以内の
貸付けに特例の適用をする場合

3年を超えて事業的規模であったことを明らかにする書類
(例えば,相続までの4年分の不動産所得用の収支内訳書など)を
相続税の申告の際に提出する必要があります( 措規23の2 ⑧五ロ)。

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2018.06.30更新



[相談]

 

婚姻期間45年ですが、諸事情により別居(約30年)をしております。

夫・妻がそれぞれ生活をしている不動産は、いずれも夫名義ですが

 

この度、妻が居住している夫名義の不動産について、夫から妻に贈与をしたいと考えております。

夫婦が別居中であっても、贈与税の配偶者控除の適用を受けることは可能でしょうか。

 

贈与税の配偶者控除について、以下の適用要件は全て満たしております。

①婚姻期間が20年以上であること。
②贈与される不動産が、居住用不動産であり国内にあるものであること。
③贈与を受けた居住用不動産に居住しており、贈与後も引き続き居住すること。

 


[回答]

 

相続税法第21条の6の贈与税の配偶者控除を適用するにあたり

夫婦同居の有無や、贈与者による贈与対象不動産の居住の有無は

要件に含まれていません。

 

したがって

ご質問の前提条件であれば、贈与税の配偶者控除の適用は可能であると考えます。

 


関係法令通達等
 相続税法第21条の6

 

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投稿者: 近江清秀公認会計士税理士事務所

2018.02.11更新

syakuchiken

[相談]

母親が地主(他人)から土地を借り受け、そこに母親所有の建物が立っています。
この建物を同族会社である法人に贈与しました。

母親の借地人の地位に変更はありません。
この場合、法人が母親から建物の贈与を受けた時に権利金の
支払いがなかったとしても、「土地の無償返還に関する届出書」

を提出していれば、法人に権利金の課税は認定されませんか。


[回答]

個人(母)から法人への贈与した場合、借地権は建物に付随して法人に
移っていると考えられるため、個人(母)には譲渡の課税、

法人には借地権の認定課税等がされるものと考えます。
個人間であれば「借地権者の地位に変更がない旨の申出書」

により課税をさけることが可能であると考えられますが
取引の一方が法人である場合には適用されないと考えます。

なお、法人が個人から敷地を利用する時に提出する
「土地の無償返還に関する届出書」の記載要領等に

2.この届出書は、土地所有者(借地権の転貸の場合における借地権者を含みます。…)
 
と記載されていますが、一般的に、建物を所有するためには
その敷地利用権(借地権)が不可欠とされるため、建物を贈与した場合

その時に権利金の支払いがなかった場合には
通常は借地権の認定課税の問題が生じると考えます。

しかし、地主の了解を得て、借地権に転借権を設定し建物を
移転する方法をとった場合には無償返還の届出を提出して

認定課税をさけることが可能であると考えます。
したがって、届出を提出するのみでは足りず

転借権の設定等が必要になると考えます。

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投稿者: 近江清秀公認会計士税理士事務所

2018.02.04更新


支払調書

平成30年1月1日から保険契約の変更に関する情報が
税務署に把握されるようになります。

平成27年度改正で行われた保険に関する調書の見直しによるもので
保険会社は、保険契約者の死亡により契約者の変更が行われた場合や

保険契約の一時金の支払いが行われた際に、契約変更等の
情報を記載した調書を作成し税務署に提出することになります。

これらの調書の提出により、税務署側は契約者変更等の
事実を的確に把握し申告漏れの問題に対応することになります。

国税庁が公表した「平成28事務年度における相続税の調査の状況」
によると、生命保険関係の申告漏れが相変わらず散見されるようです。

そのなかには、保険契約者の変更に伴い相続税又は贈与税の納税義務が
生じるにもかかわらず申告から漏れていたケースも多いようです。

保険料の調書の見直しは、30年1月1日以後に変更の効力が
生じるものから対象となります。

新たに創設された「保険契約者等の異動に関する調書」は
契約者の死亡により契約者の変更の手続きが行われた場合に

その変更の効力が生じた日の属する年の翌年1月31日までに
保険会社等が税務署へ提出するものです
(解約返戻金相当額が100万円以下である生命保険契約及び損害保険契約等を除きます)

同調書は、新保険契約者等・死亡した保険契約者等・被保険者等の住所や氏名のほか
解約返戻金相当額や死亡した保険契約者等の払込保険料等の金額などを記載します

他方で保険金等の支払いが行われた際に保険会社が作成する
「生命保険契約等の一時金の支払調書」は、改正により
直前の保険契約者等・その契約に係る現契約者が払い込んだ保険料の額
契約者変更の回数を記載する欄が追加されています

生命保険契約の権利の評価額は
相続税の申告漏れが多かったようです

平成30年1月以降は、今まで以上に
要注意です
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2018.01.28更新

民法改正

 

配偶者居住権等を創設へ

法制審議会民法(相続関係)部会は平成28年6月に
「民法(相続関係)等の改正に関する中間試案」
をとりまとめました

その後,民法(相続関係)等の改正に関する要綱案の
たたき台が検討されてきました。

今回、要綱案がとりまとめらましたが 
たたき台から内容を修正した項目もあります

例えば要綱案のたたき台では“配偶者居住権”について
建物所有者の承諾があればその譲渡を認めていましたが
要綱案では配偶者居住権の譲渡を禁止しています。

以下で、民法改正の要綱案の一部を抜粋して
ご紹介します

配偶者の居住権を保護するための方策

〇配偶者の居住権を長期的に保護するための方策
(配偶者居住権の創設)

配偶者は、被相続人の財産に属した建物に
相続開始時に居住していた場合において

配偶者居住権が遺贈の目的とされたときなどは
その居住していた建物の全部を無償で使用収益
する権利(配偶者居住権)を取得する。

遺産分割に関する見直し等

〇配偶者保護のための方策
(持戻し免除の意思表示の推定規定)

婚姻期間が20年以上の夫婦の一方である被相続人が
他の一方に対してその居住の用に供する建物又は敷地を

遺贈又は贈与したときは、民法第903条第3項の持戻し
免除の意思表示があったものと推定し

遺産分割において原則として当該居住用不動産の価額
を特別受益として扱わずに計算できるものとする。

〇家庭裁判所の判断を経ないで預貯金の払戻しを認める方策

共同相続された預貯金債権の権利行使について
各共同相続人は、遺産に属する預貯金債権のうち

相続開始時の債権額の3分の1に共同相続人の
法定相続分を乗じた額

(預貯金債権の債務者ごとに法務省令で定める額を限度とする)
については単独でその権利を行使できる。

その権利行使した預貯金債権は、共同相続人が
遺産の一部分割により取得したものとみなす。

遺留分制度に関する見直し

〇遺留分減殺請求権の効力及び法的性質の見直し
遺留分権利者及びその承継人は受遺者又は受贈者に対し
遺留分侵害額に相当する金銭の支払を請求することができる。

〇遺留分の算定方法の見直し
相続人に対する贈与は相続開始前の10年間にされたものに限り
その価額を,遺留分を算定するための財産の価額に算入する。


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