2013.02.03更新

<事例>
今回の事例は、名古屋国税局が平成24年12月11日に国税庁のHPで
回答を公開している内容です

詳細につきましては、下記URLをご確認ください
今回のメルマガでは、その要点をご紹介いたします
http://www.nta.go.jp/nagoya/shiraberu/bunshokaito/joto-sanrin/121211/index.htm

事例は、以下のとおりです

甲さんは、平成13年4月にA土地の共有持分1/3を父から相続により取得
しました。その後同じA土地の残りの2/3を甲の兄から2500万円で買取りました


つまり、甲さんはA土地について相続で1/3を取得しその後売買で2/3
を取得しました。 このように1筆の土地の共有持分について
それぞれ別個の原因で取得した結果単独所有となりました

この度、甲さんはこのA土地について地元の不動産業者に
6000万円で売却することになりました。

さて、この場合のA土地の取得費(取得原価)の金額は
いくらになるでしょうか?

<解説>
結論から申し上げますと、A土地の取得費は2600万円となります

まず、A土地の2/3部分つまり甲さんが兄から2500万円で買取った
部分については、兄からの買取価格2500万円が取得費であること
に問題はありません

さて、次に残りの1/3部分つまり甲さんが相続により取得した
部分ですが、この部分については昭和30年代に甲さんの父が
売買により取得した土地ですが、売買価格を証明する書類が
発見できませんでした。

その場合の取得費の考え方としては
6000万円×1/3×5%=100万円となります

以上より、A土地全体の取得費は
2500万円+100万円=2600万円となります。

名古屋国税局の回答の詳細については、上記URLで
ご確認ください

この記事以外にも、下記URLのマイベストプロ神戸に私のコラムの
書込みをしていますのでご覧ください

http://mbp-kobe.com/kobe-souzoku/column/

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投稿者: 近江清秀公認会計士税理士事務所

2012.12.24更新

今回は、年末も近いので簡単な内容の情報をご紹介します
先月、このメルマガで平成23年度中の相続税税務調査の傾向を
ご紹介いたしました。

今日は、その内容に若干追加いたします。

まず、平成23年度中の相続税の税務調査件数は全国で13,787件
でした。 その結果申告漏れとして指摘された金額は3,993億円
平均すると、1件当たり2,896万円の申告漏れとなります。

上記申告漏れ財産3,993億円のうち

現預金  1426億円
有価証券  631億円
土地    630億円

となっています。

特に、現預金の申告漏れが申告漏れ財産全体の36%と際立っています
なおかでも、借名財産の申告漏れが多いようです

借名財産とは、以下のような財産のことです
例えば、親が生前に子あるいは孫の名義で預金して入る場合で
親と子孫との間で贈与が認められないケースの預金を言います。

この場合、名義は親ではないので相続財産として申告しない場合が
多いようです。

しかし、相続税の税務調査では配偶者・子・孫の預貯金
の中に借名財産が混ざっていないかどうかを徹底的に調査します。

『親からもらったことにすれば大丈夫』という甘い判断は
税務調査で痛い目にあってしまうリスクがあります。

相続税の申告の際には、借名財産は正直に申告したほうが
よさそうです

預貯金と同様に、証券会社の口座でも借名財産が散見される
ようです。

次に、土地の申告漏れの具体例としては
1.登記簿面積よりも実測面積の方が大きい場合に登記簿面積で
財産評価を実施しているケース

⇒この事例は、稀に発生しているようです。登記簿記載の面積が
必ずしも正しいとは限りませんので注意が必要です。

2.曽祖父等の名義の不動産で名義変更漏れの土地があった場合に
相続財産として申告が漏れているケース

⇒この事例も、うっかりしていると漏れてしまうケースです。
不動産の所有者が亡くなっても名義変更をしないことも多いので
要注意です。



この記事以外にも、下記URLのマイベストプロ神戸に私のコラムの
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投稿者: 近江清秀公認会計士税理士事務所

2012.12.02更新

今日の事例は、できるようで実はできない制度をご紹介します

<事例>
甲と乙の夫婦にはABの子がいました。
今年、夫の甲が亡くなりその3カ月後に妻の乙が死亡しました。
甲乙ともに遺言書を作成していなかったので、ABは遺産分割で
悩みました。

その結果、妻乙の相続税の申告期限までに夫甲の遺産について未分割
でした。 つまり、2次相続(妻乙の相続)に係る相続税の申告に
当たっては、妻乙の固有の財産に加えて、夫甲の遺産のうちの
妻乙の法定相続分に相当する部分も妻乙の遺産として申告をしました


しかし、第2次相続(妻乙の相続)に係る相続税の申告書の提出後に
第1次相続(夫甲)の相続財産が、妻乙の法定相続分よりも少なく
決まりました。

この場合、相続人であるABは第2次相続について払い過ぎの税額を
還付するための更正の請求をすることはできますか?

<解説>
結論から申し上げると、できません。

論点を改めて整理すると

今回の事例は、夫甲が妻乙よりも先に死亡しましたが妻乙の相続税の
申告期限まで夫甲の遺産分割が成立しなかったために妻乙の相続財産
に夫甲の遺産の1/2が必然的に加算されました。

つまり、ABの兄弟は妻乙の相続税の申告に当たって妻乙の遺産を
以下の算式で計算した金額で計上しました

<妻乙の遺産=妻乙の固有の財産+夫甲の遺産の1/2(法定相続分)>

しかし、その後夫甲の遺産分割が成立したところ妻乙の遺産は

<妻乙の遺産=妻乙の固有の財産+夫甲の遺産の1/2より少ない金額>
となりました。

このとき、妻乙の遺産を過大に計上したことによって当初支払過ぎている
ABの相続税額を、還付できるのか?というのが今回の論点ですが、
できません。

それは、相続税法32条に定められていないからです。
相続税法32条の細かな解説は、ここでは割愛させていただきます

上記のような事例は、実務では時々あります。
でも、過払いの相続税額を還付請求できないのでご注意ください


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投稿者: 近江清秀公認会計士税理士事務所

2012.11.10更新

衆議院の解散総選挙の時期を巡って駆け引きが行われていますが
その一方で、税制調査会では平成25年度の税制改正の議論が行われて
います。

 この時期から税制改正の議事録を読んでいると25年度税制改正の
方向性がある程度予想できます

 そこで、今回は平成24年10月31の税制調査会議事録の添付資料から
25年税制改正のポイントを紹介いたします

10月31日の税制調査会資料では、税制改正の課題として以下の点が
挙げられています

(イ)個人所得課税⇒所得税の最高税率引上げを検討しています

「所得税については、格差の是正及び所得再分配機能の回復の観点から、
最高税率の引上げ等による累進性の強化に係る具体的な措置について
検討を加え、その結果に基づき、平成 24 年度中に必要な法制上の措
置を講ずる。」【税制抜本改革法附則第 20 条】

・ 金融所得課税

「金融所得課税については、平成 26 年1月から所得税並びに個人の
道府県民税及び市町村民税をあわせて100 分の 20 の税率が適用される
ことを踏まえ、その前提の下、平成 24 年度中に公社債等に対する
課税方式の変更及び損益通算の範囲の拡大を検討する。」
【税制抜本改革法第7条第2号イ】

(ロ)資産課税⇒基礎控除の引下げ等の増税案を再度検討しています

・相続税、贈与税の見直しの検討

「相続税の課税ベース、税率構造等、及び贈与税の見直しについて検討し、
その結果に基づき平成 25 年度改正において必要な法制上の措置を講ずる
旨の規定を附則に設ける。

具体化にあたっては、バブル後の地価の大幅下落等に対応して基礎控除
の水準を引き下げる等としている今回の政府案を踏まえつつ検討を進める。

資産課税については、格差の固定化の防止、老後における扶養の社会化
の進展への対処等の観点からの相続税の課税ベース、税率構造等の見直し
及び高齢者が保有する資産の若年世代への早期移転を促し、消費拡大を
通じた経済活性化を図る観点からの贈与税の見直しについて検討を加え、
その結果に基づき、平成 24 年度中に必要な法制上の措置を講ずる。」


・事業承継税制 ⇒まったく使われていない税制なので条件緩和を検討
 します

「事業承継税制について、中小企業における経営の承継の円滑化に関
する法律に基づく認定の運用状況等を踏まえ、その活用を促進する
ための方策や課税の一層の適正化を図る措置について検討を行い、
相続税の課税ベース、税率構造等の見直しの結果に基づき講ぜられる
措置の施行に併せて見直しを行う。」


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投稿者: 近江清秀公認会計士税理士事務所

2012.10.28更新

<事例>

親が子の生活費あるいは教育費を負担するのは、あたりまえのことです。
したがって、生活費・学費の名目で親から子への資金送金には一切贈与税が
課税されません。

しかし、息子の大学生活の生活費と学費のために、大学入学時に500万円を一括で
息子の口座に入金し、それを生活費や学費に使うように指示しました。

この場合、贈与税の課税対象となるでしょうか?

<解説>

扶養義務者からの生活費又は教育費で通常必要と認められるもの
につきましては、非課税財産として贈与税の課税対象とならないことが
相続税法で定められています。
(相法21の3(1)二)

しかし、上記非課税財産の対象となるためには、生活費又は教育費として
必要な都度、直接これらに充てるためのものに限られます
(相基通21の3-5)。

今回のケースですと、大学入学時において500万円が生活費又は教育費
として必要な金額かどうかが問題となります。

入学時において、500万円が生活費又は教育費として必要な金額であれば、
非課税となり、贈与税の課税対象とはなりません。

ただし、生活費又は教育費という名目で取得した財産を貯金した場合
又は株式の購入代金に充てた場合などは課税対象となります
(相基通21の3-5)。

入学時において、500万円が生活費又は教育費として必要な金額であれば、
非課税財産として認められると考えられますが、大学生活の生活費又は
学費として4年間分を贈与した場合等、一括して贈与した場合については、
贈与税の課税対象となります。

子・孫の学費という名目で一括で資金を送金している事例が実際には
多いようです。 その都度必要な金額以上に送金した結果、子・孫の
預金残高が増加しているような場合には、贈与税の課税対象となります。

重要な根拠条文となりますので、以下に「相続税法基本通達」の原文を
紹介いたします。

贈与の実務で、間違いやすいポイントですので原文を読んで正しく
理解してください。

≪参考:相続税基本通達21の3-5≫

『法第21条の3第1項の規定により生活費又は教育費に充てるためのもの
として贈与税の課税価格に算入しない財産は、生活費又は教育費として
必要な都度直接これらの用に充てるために贈与によって取得した財産を
いうものとする。
 したがって、生活費又は教育費の名義で取得した財産を預貯金した場合
又は株式の買入代金若しくは家屋の買入代金に充当したような場合
における当該預貯金又は買入代金等の金額は、通常必要と認められるもの
以外のものとして取り扱うものとする。(平15課資2-1改正)』


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2012.10.21更新

<事例>

株式会社Aの代表取締役Bは、会社の業績が悪化して運転資金が
足りなくなりました。

しかし、金融機関からの借入金はこれ以上残高を増やしたくないので
自宅を売却することにしました

Bは、自宅の土地建物を売却して、譲渡所得の3000万円控除と譲渡所得の
軽減税率の適用を受けることにより、売却に関わる税額を減らすことを
検討してます

そこで、自宅の土地建物の売却案として次の2案を考えました。

1.Bの娘婿であるXに自宅土地建物を時価で売却し、Bさんは
自宅の土地建物でそのまま生活を継続する。ただしXに適正な家賃を
毎月支払う

2.株式会社Aの外注先で買掛金の支払いが滞っているY社に時価で
売却し、その後Bさんは自宅の土地建物でそのまま生活を継続する。
ただし、この場合もYに対して適正な家賃を毎月支払います

1案2案の場合で税務上の扱いは異なるのでしょうか?

<解説>

生活の拠点となっている自宅を売却した場合の所得税については
所得税の負担を軽減するためのいくつかの特例があります

その中でも一般的なのが3000万円の特別控除です
これは、所得税の課税対象となる自宅の売却益(譲渡所得)から
3000万円を控除することのできる特例です
(所法33、措法35、措令20の3、23)

この特例を適用するためには、以下の様な要件を満たす必要があります
http://www.nta.go.jp/taxanswer/joto/3302.htm

(1) 自分が住んでいる家屋を売るか、家屋とともにその敷地や借地権を売ること。
 なお、以前に住んでいた家屋や敷地等の場合には、住まなくなった日から
 3年目の年の12月31日までに売ること。

(2) 売った年の前年及び前々年にこの特例又はマイホームの買換えや
 マイホームの交換の特例若しくは、マイホームの譲渡損失についての
 損益通算及び繰越控除の特例の適用を受けていないこと。

(3) 売った家屋や敷地について、収用等の場合の特別控除など
 他の特例の適用を受けていないこと。

(4) ~省略~

(5) ~省略~

(6) 売手と買手の関係が、親子や夫婦など特別な間柄でないこと。
 特別な間柄には、このほか生計を一にする親族、内縁関係にある人、
 特殊な関係のある法人なども含まれます。

さて、今回の1案を上記要件に当てはめてみると
娘婿のXさんは直系血族でも生計を一にする親族でもないので
譲渡先の要件としてはクリアーです

また、自宅売却後もその家屋で生活を継続することによって
特例の適用は否認されません。 したがって売却先としてXを選択した
場合でも3000万円の特別控除は適用できます。

さらに、周辺の適正な相場から算出した家賃の相場の年間総額が例えば
贈与税の基礎控除(110万円)未満の金額である場合、課税上弊害が
無いと考えられるので、実際に家賃の支払いをしていない場合でも
贈与税の課税対象とはなりません(相続税基本通達9-10但書)


次に、2案の場合もY社は3000万円特別控除適用除外の譲渡先には該当しません。
また、自宅売却後もBさんがその家屋で生活を継続することによって
特例の適用が否認されることはありません。

さらには、BからY社への売却が譲渡担保の設定であるような場合には
一定の手続きを行うことによって譲渡所得税も課税されません


<参考>(所得税基本通達33-2 譲渡担保に係る資産の移転)

債務者が、債務の弁済の担保としてその有する資産を譲渡した場合において、
その契約書に次のすべての事項を明らかにしており、かつ、当該譲渡が
債権担保のみを目的として形式的にされたものである旨の債務者及び
債権者の連署に係る申立書を提出したときは、当該譲渡はなかったものとする。

この場合において、その後その要件のいずれかを欠くに至ったとき又は
債務不履行のためその弁済に充てられたときは、これらの事実の生じた時
において譲渡があったものとする。(昭52直資3-14、直所3-22改正)

(1) 当該担保に係る資産を債務者が従来どおり使用収益すること。

(2) 通常支払うと認められる当該債務に係る利子又は
  これに相当する使用料の支払に関する定めがあること。

(注)形式上、買戻条件付譲渡又は再売買の予約とされているものであっても、
 上記のような要件を具備しているものは、譲渡担保に該当する。



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2012.10.14更新

<事例>
A社代表取締役B氏の相続税申告に当たって、A社の株価評価を
実施する必要があります。資産を精査していると財産評価でひとつだけ
問題が発生しました。

A社の本社は、第三者と賃貸借契約を締結しているオフィスビルの1室に
あります。

A社は、オフィスの利用に当たってA社の負担で内装工事の模様替え
付帯設備の改修工事を行いました。

A社の決算書には、上記工事の未償却残高が建物付属設備として
4000万円計上されています。

上記建物付属設備は、賃借したオフィスビルの一部を構成するモノであり
その追加工事部分だけを独立して取引の対象となる経済的価値は
ありません。

さて、上記のような場合でA社株式の評価を純財産額法で計算する
にあたって、上記建物付属設備の未償却残高4000万円は株価にどのように
影響を与えるでしょうか?

<解説>
結論から申し上げますと、上記の建物付属設備4000万円は
A社の株価算定上は、A社の財産として認識しない場合がありうるという
ことです

まず、上記建物付属設備4000万円をA社財産として認識するかどうか
という論点の前にA社が賃貸借契約をしている借家権そのもののが
客観的交換価値のある財産であるかどうかを検討する必要があります

そもそも財産評価基本通達94但し書きには
「ただし、この権利が権利金等の名称をもって取引される慣行のない
 地域にあるものについては、評価しない。」と定めています

特殊な地域を除いては、一般的には借家権そのものを客観的交換価値
のあるものとして取引する慣行がなく、相続財産として評価する対象と
なりません。

さらに、A社の決算書に計上される建物付属設備4000万円は
会社の期間損益計算の適正化のために、未償却残高が計上されている
にすぎず、その建物付属設備に4000万円の交換価値は無いと
考えるのが一般的です。

また、建物の賃借人が賃借中の建物に付属設備の工事を行った場合
その付属設備の所有権は建物所有者に帰属することになります

(民法第242条 「不動産の所有者は、その不動産に従として付合
 した物の所有権を取得する。)

したがって、賃借人は付属設備の経済価値について賃貸人に対して
償還請求権を所得することになるようです(民法608条)

ただし、一般的には上記償還請求権も建物の賃貸借契約書の中で
放棄している場合が多いようです。


上記より、賃借人であるA社が上記償還請求権を賃貸借契約書の
中で放棄していない場合には、上記償還請求権が債権として
A社の株価に影響を及ぼしますが

償還請求権を放棄している場合で、借家権そのものを
取引する慣行の無い地域であれば、建物の付属設備4000万円は
A社の株価算定上は、貸借対照表から除外することができます。


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2012.09.17更新

預託金会員制ゴルフ会員権の譲渡所得に係る取得費の取扱いが変更されました。
  譲渡所得に関する税額が少なくなる改正なので、ご注意ください!!!

 1.従来の取扱い

(1)譲渡所得の基因となる預託金会員制ゴルフ会員権とは、契約上の地位であり、優先的施設
   利用権(いわゆるプレー権)と預託金返還請求権をその内容とする資産(事実上の権利)を
   いうものとされます。

(2)一方、預託金会員制ゴルフ場の経営会社においては、預託金の償還問題等に対して、民事
   再生法等による再建型処理つまり再生計画、更生計画及び整理計画に基づき、預託金債権を
   切り捨てた上、優先的施設利用権を保障する方策(自主再建型)を採ることがあります。

(3)自主再建型の場合、すなわち、

   ① 会社更生法に基づく更生計画による更生手続等により、預託金債権を切り捨てた上、ゴ
    ルフ場経営会社は営業を存続するというもので、単に契約内容の変更があったものにすぎ
    ず、ゴルフ会員権としての性質は維持するというものであり、その場合における譲渡所得
    の計算においては、切り捨てられた損失の金額は認識せず、取得価額も減額(付け替え)
    しないという取扱いがされてきました。

   ② また、預託金債権を100%切り捨てた上、優先的施設利用権だけが継続されるケース
    においては、上記(1)に述べたように、預託金会員制ゴルフ会員権は、優先的施設利用
    権と預託金返還請求権を内容とするものですから、優先的施設利用権のみのゴルフ会員権
    の取得価額とそのゴルフ会員権の時価相当額との差額としての損失は、譲渡所得等の各種
    所得の金額の計算上考慮されないものとされてきました(平成15年7月4日付国税庁資
    産課税課情報第13号「個人所有の預託金制ゴルフ会員権を巡る課税上の問題について
    (情報))。
 
2.今後の取扱い
   上記1の(3)②の場合、すなわち、預託金会員制ゴルフ会員権が上記の更生手続等(会社
  更生法に基づく更生計画による更生手続と同等の法的効果を有する民事再生法に基づく再生計
  画による再生手続等を含みます。)により、預託金債権の全額を切り捨てられたことにより、

  優先的施設利用権(年会費等納入義務等を含みます。以下同じです。)のみのゴルフ会員権と
  なったときであっても、当該更生手続等により優先的施設利用権が、次に掲げる状況その他の
  事情を総合勘案し、更生手続等の前後で変更なく存続し、同一性を有していると認められる場

  合には、その後に当該優先的施設利用権のみのゴルフ会員権を譲渡した際の譲渡所得の金額の
  計算において、当該譲渡による収入金額から控除する取得費については、更生手続等前の預託
  金会員制ゴルフ会員権を取得したときの優先的施設利用権部分に相当する取得価額とするとい
  うものです。

  ① 当該更生計画等の内容から、優先的施設利用権が会員の選択等にかかわらず、当該更生手
   続等の前後で変更がなく存続することが明示的に定められていること。

  ② 当該更生手続等により優先的施設利用権のみのゴルフ会員権となるときに、新たに入会金
   の支払いがなく、かつ、年会費等納入義務等を約束する新たな入会手続が執られていないこ
   と。
 
 3.所得税の還付手続

   上記2の取扱いの変更は、過去に遡って適用することとされます。
   したがって、これにより、過去の所得税の申告内容に異動が生じ、所得税が納めすぎとなる
  場合には、国税通則法第23条第2項の規定に基づき、この取扱いの変更を知った日の翌日か

  ら2月以内に所轄税務署長に更正の請求をすることにより、当該納めすぎとなっている所得税
  が還付されます(国税通則法23②三、同法施行令6①五)。

   更正の請求をする場合には、更生計画等上記2に掲げた内容が分かる書類を併せて提出する
  必要があります(国税通則法23③)。

   なお、法定申告期限等から既に5年を経過している年分の所得税については、法令上、減額
  することはできないこととされています(国税通則法70①一)。
 

◎ 国税庁ホームページ>調達・その他の情報>お知らせ>「ゴルフ会員権の譲渡所得に係る取
得費の取扱いについて」でご確認ください。
http://www.nta.go.jp/sonota/sonota/osirase/data/h24/golf/01.htm



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投稿者: 近江清秀公認会計士税理士事務所

2012.09.02更新

<事例>
A(夫)とB(妻)は、家庭裁判所で離婚の調停が成立しました。
調停の結果、次のとおり話し合いがまとまりました

1.財産分与は3000万円
2.AからBへの慰謝料は1000万円
3.ABの娘Cは、Bが引取ることになったが大学卒業までの養育費と教育費
  はAが負担する

この場合のABの税務について教えてください
また、AからBへの分与を現金ではなく時価3000万円相当の土地の譲渡で
行った場合の税務も教えてください

<解説>

家庭裁判所の調停等によって財産分与や慰謝料の支払いを行った場合
支払い側・受取り側どちらにも課税関係は発生しません。

従って、上記1.2についてはABともに一切の課税はありません。

ただし、金銭の支払いにかえて時価3000万円相当の土地を譲渡した場合には
Aには譲渡所得税が課税されます。

根拠は:所得税基本通達33-1の4です
『(財産分与による資産の移転)民法第768条《財産分与》の規定による
財産の分与として資産の移転があった場合には、その分与をした者は、
その分与をした時においてその時の価額により当該資産を譲渡したこととなる。
(昭50直資3-11、直所3-19追加、平18課資3-6、課個2-11、課審6-5改正)』

つまりAが財産分与として時価3000万円の土地を譲渡した場合に、その取得費が
2000万円であれば、差額の1000万円が譲渡所得の課税対象となります。

次に、時価3000万円相当の土地の取得したBですが贈与税は課税されません。

根拠は:所得税基本通達33-1の4の(注)1です。
『(注)1.財産分与による資産の移転は、財産分与義務の消滅という経済的利益
を対価とする譲渡であり、贈与ではないから、法第59条第1項《みなし譲渡課税》
の規定は適用されない。』

さらに、Bが今回取得した土地を第三者に売却する際の取得費は
今回の財産分与の金額である3000万円となります。

根拠は:所得税基本通達38-6です。
『民法第768条《財産分与》の規定による財産の分与により取得した財産は、
その取得した者がその分与を受けた時においてその時の価額により取得した
こととなることに留意する。(平18課資3-6、課個2-11、課審6-5改正』


最後に、Aが負担するCの養育費と教育費ですが離婚後も父親であるAの
扶養義務が消滅しないので、Cに贈与税は課税されません。

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投稿者: 近江清秀公認会計士税理士事務所

2012.08.19更新

<事例>
今回は、生計を一にする母親のために住宅を買換えた場合の買換特例の
摘要について確認します。

Aは平成元年にに父親から相続により取得した自宅で母親と同居していました。
その後、平成20年にAは転勤のため会社の社宅に転居をしましたが
母親の生活費はすべてAが負担していました。

しかし、最近では母親が生活しているA名義の自宅も老朽化が進んだことと
Aの転勤生活もあと5年の目途がついていることから、現在のA名義の自宅
近くに自宅を買換えることにしました。

新しい自宅には引続き母親だけが生活しますが、5年後に転勤生活が
終わればAの家族とともに母親と同居する予定でいます。

さて、このような事例の場合に居住用財産の買換特例は適用できるでしょうか・

<解説>
今回の事例では、論点が以下のとおり2つあります
1.生計を一にする母親が一人暮らしをしているA名義の自宅は、
  買換特例の適用対象になるか?

2.買換える新居は、当分の間母親が一人暮らしをする予定で
  いつからAが同居するのかはまだ確定していない状況で
  買換特例の適用対象になるか?


まず、1つ目の論点ですが生計を一にするAの母親が生活をしている
A名義の自宅は、買換特例の適用対象となります。
根拠は、措置法通達31の3-6に規定されています

ポイントは以下の2点です
(1) 当該家屋は、当該所有者が従来その所有者としてその居住の用に供して
   いた家屋であること。
⇒Aは父親から相続により取得して平成元年から20年まで居住の用に供していました。
  

(2) 当該家屋は、当該所有者が当該家屋をその居住の用に供さなくなった日
   以後引き続きその生計を一にする親族の居住の用に供している家屋であること。
⇒Aは母親の生活費をすべて負担していました。

(3)(4)の内容は今回は割愛します

次に2つ目の論点ですが、今回の事例の場合は残念ながら該当しません
根拠は、措置法通達36の2-17に規定されています

ポイントは以下のとおりです

『買換資産を当該個人の居住の用に供したかどうかについては、
 買換資産である土地等については、当該土地等の上にあるその者の有する家屋
 をその者が居住の用に供したときに、当該個人の居住の用に供したことになる
 ことに留意する。』
⇒今回の事例では、Aが新居で生活するのは5年以上先の予定なので該当しません

以上より、今回の事例では買換特例を適用できません。
自宅を買換えする際の税務は、複雑ですので十分にご注意ください


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