【1】暦年課税の申告者は45万人弱
相続対策として生前贈与を活用することがあります。
ここでは2021年6月に国税庁が発表した資料(※)から
暦年課税による贈与税の申告状況をみていきます。
(※)国税庁「令和2年分の所得税等、消費税及び贈与税の確定申告状況等について」
2021年(令和3年)6月に発表された資料です。
申告人員は2019年分と2020年分が翌年4月末まで
それ以前の年は翌年3月末日までに提出された申告書の計数です。
直近5年分の暦年課税(1年間に贈与を受けた財産の価額の合計額(課税価格)から基礎控除額
(110万円)を控除した残額(基礎控除後の課税価格)について
贈与者と受贈者との続柄及び受贈者の年齢に応じて贈与税額を計算するもの)
の申告状況をまとめると、下表のとおりです。
2020年分の申告人員は44.6万人で前年と同程度となりました。
うち申告納税額有が35.1万人、申告納税額無が9.5万人です。
2018年分以降は申告納税額有が35万人台で推移しています。
申告納税額がある割合は78.7%で2年連続の低下となりました。
【2】申告納税額は2,000億円台で推移
2020年分の申告納税額は2,177億円で前年より増加し
3年連続で2,000億円を超えました。1人当たり申告納税額は62万円で申告納税額と同様
前年に比べ増加しました。
2018年分以降の申告納税額は、2017年分以前より高い水準で推移しています。
暦年課税を実行するにあたっては注意点等がございます。
また、贈与税の改正の動きにも注目が集まっています。ご留意ください。