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2022.02.15

個人間取引で住宅を購入した場合の住宅ローン控除限度額

[相談]

私は昨年(令和3年)、築10年の中古マンションを個人(個人事業者でない個人)から

4,000万円で購入し、居住を開始しました(なお、同額の住宅ローンを利用しています)。

その購入したマンションについて、令和3年分の所得税確定申告で

住宅ローン控除の適用を受けようと考えているのですが

私の住宅ローン控除限度額はいくらになるのでしょうか。教えてください。

[回答]

ご相談の場合、住宅ローン控除限度額は20万円であると考えられます。

[解説]

1.住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)制度の概要

住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)とは、個人が、国内において住宅の取得等をして

これらの家屋を令和3年12月31日までの間に自己の居住の用に供した場合において

その人がその住宅の取得等に係る住宅ローンの金額を有するときは

原則として、その居住の用に供した日の属する年以後10年間の各年のうち

その人のその年分の合計所得金額が3,000万円以下である年について

その年分の所得税の額から、一定の住宅ローン控除額(住宅借入金等特別税額控除額)

を控除するという所得税法上の制度です。

2.住宅ローン控除額の計算方法の概要

上記1.の住宅ローン控除額は、原則として

その年の12月31日における住宅ローンの残高(年末残高)に一定の控除率を乗じて計算されます。

なお、住宅ローンの年末残高には上限が設けられており、具体的には、居住年が令和3年で

かつ、その居住に係る住宅の取得等が「特定取得」に該当するものであるときは

4,000万円と定められています。

上記の「特定取得」とは、購入した住宅の対価の額等に

8%または10%の税率で計算された消費税額等が含まれているものを指します。

今回のご相談の場合、個人事業者でない個人から中古マンションを購入されたとのことですが

そのような個人事業者でない個人同士での建物の売買については

消費税はかからないことと定められています。

このため、ご相談の中古マンションの購入は

上記の「特定取得」には該当しないこととなります。

「特定取得」でないマンションの購入について利用した住宅ローンの

上限額は2,000万円と定められており、その場合の控除率は1%と定められています。

したがって今回のご相談の場合、住宅ローン控除限度額は2,000万円の1%

すなわち20万円になるものと考えられます。

2021.11.27

生命保険を活用した相続対策

[相談]

私が亡くなると相続人は成人した子ども2人です。

私の財産は、自宅マンションと預金を合わせて大体5,000万円程度となります。

生命保険には入っていないのですが、先日子どもから、相続対策に生命保険に入ったらどうか

といわれました。本当に対策になるのでしょうか?

[回答]

生命保険は、相続対策によく使われる金融商品の一つですが

それには相続を迎える前に考えておきたい「相続財産の評価」「遺産分割」「流動性資金の準備」

の3つの面でメリットがあるからです。

[詳細]

1.現行の相続税の計算

現行の相続税法による相続税の計算は、

まず相続または遺贈などにより財産を取得した各人の課税価格を計算します。

この課税価格には、預金などの他にも、いわゆる“みなし相続財産”といわれる生命保険金や

退職手当金等も含まれ、相続により引き継いだ債務や負担した葬式費用などを控除した後の金額をいいます。

この課税価格を合計し、そこから基礎控除額を差し引いた金額に対して相続税が課税されます。

この場合の基礎控除額とは、次の算式により計算した額です。

3,000万円+600万円×法定相続人の数(※)
(※)法定相続人の数は、相続を放棄したとしても

その放棄がなかったものとした場合の相続人の数です。

ご相談の場合、法定相続人が2人であるときの基礎控除額は、4,200万円(3,000万円+600万円×2人)です。

仮に課税価格の合計額が5,000万円だったとすると

基礎控除額を差し引いた800万円に対して相続税が課税されることとなります。

2.預金を生命保険に変えたことによるメリット

同じ相続財産として課税されるとしても、それが預金であるか死亡保険金であるかによって

主に以下の違いがあります。

(1)相続財産の評価

現預金は100%相続税の課税対象になりますが

死亡保険金には以下の非課税枠があります。

死亡保険金の非課税枠=500万円×法定相続人の数
※ただし、契約者と被保険者が同一で死亡保険金受取人が法定相続人の場合に限ります。
例)法定相続人が子2人の場合、非課税枠は500万円×2人=1,000万円となります。

(2)遺産分割

生命保険の場合、受取人をあらかじめ指定するため

大切な人に確実に資産を遺すことができます。法定相続人以外にも財産を遺せます。

ただし、原則、死亡保険金受取人は、被保険者の配偶者または2親等内の血族の範囲内で指定することになります。

保険会社によっては配偶者や2親等内の血族以外の人を受取人として認める場合もありますので

事前に保険会社へ確認されるとよいでしょう。

なお、相続人以外の人が取得した死亡保険金には

上記(1)の非課税枠の適用はありませんので、ご注意ください。

(3)流動性資金の準備

相続が発生して銀行口座が凍結された場合、預金は容易に引き出せなくなります。

しかし、死亡保険金は受取人からの請求により速やかに支払われますので

葬儀費用や入院費用、当面の生活費といった費用に充てることができます。

どういった資産の種類をどのような割合で保有しておくことが最適なのかについては

その方のライフスタイルに応じて

また、一度決めたとしてもその後の年齢や住環境の変化により変わる場合もあります。

 

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