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2021.10.15

未分割の相続財産から生ずる不動産所得

未分割の相続財産から生ずる不動産所得

所得税の処理における誤りやすい項目について

大阪国税局が作成した「個人課税関係 令和2年版 誤りやすい事例 所得税法」

よりピックアップしてご紹介します。

誤った取扱い

未分割の相続財産から生ずる不動産所得について

法定相続分で申告したが、後日

法定相続分と異なる遺産分割が行われた場合は

相続時に遡及して是正しなければならないとした。

正しい取扱い

未分割の相続財産(不動産)から生ずる収入は

遺産とは別個のものであって、法定相続人各人がその相続分に応じて

分割単独債権として確定的に取得するものであるから

その帰属につき、事後の遺産分割の影響を受けることはない

(最高裁平17.9.8判決)。

なお、遺産分割確定日以後の不動産収入については

その遺産分割による相続分により申告することとなる。

出典:大阪国税局「個人課税関係 令和2年版 誤りやすい事例 所得税法」

2021.10.09

住宅ローン控除とマイホームを売った場合の3,000万円の特別控除の特例は併用できますか?

[相談]

私は現在、住宅ローン控除の適用を受けています。

諸般の事情により、住宅ローン控除の適用を受けているその住宅(自宅)を

今年(2021年)中に売却し、同じく今年中に新しく住宅(自宅)を

購入することを検討しています。

現在の自宅の売却については売却益が出る見込みのため

マイホームを売った場合の3,000万円の特別控除の特例の適用を

受けたいと考えています。

同時に、新たに購入する自宅について住宅ローン控除の適用も受けたいと

考えているのですが、その併用は可能でしょうか。教えてください。

[回答]

ご相談の場合、マイホームを売った場合の3,000万円の特別控除の特例と

住宅ローン控除の併用はできません。

[解説]

1.マイホームを売った場合の3,000万円の特別控除の特例の概要

マイホームを売った場合の3,000万円の特別控除の特例とは

正式名称を「居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除の特例」といいます。

具体的には、個人が所有する居住用財産(マイホーム)を売却した場合において

その売却による利益(譲渡所得)から最高で3,000万円を控除できるという所得税法上の制度です。

なお、上記の「最高で3,000万円を控除できる」という部分について

売却したマイホームの所有期間の長短は影響を及ぼしません。

2.マイホームを売った場合の3,000万円の特別控除の特例の適用を受けるための要件

上記1.のマイホームを売った場合の3,000万円の特別控除の特例の適用を受けるための主な要件は

下記のとおりです。

  1. ①自分が住んでいる住宅等の売却であること
  2. ②過去に自分が住んでいた住宅等を売却した場合には
  3.  その住宅等に住まなくなった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までの間に売却すること
  4. ③その年の前年又は前々年においてマイホームを売った場合の3,000万円の特別控除の特例等の適用を受けていないこと

3.住宅ローン控除制度の概要

住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)とは、個人が住宅ローン等を利用してマイホームの取得等をし

令和3年12月31日までにそのマイホームに実際に住んだ場合で一定の要件を満たすときにおいて

その住宅ローン等の年末残高の合計額等を基として計算した金額を

マイホームに実際に住んだ年分以後の一定の各年分の所得税額から控除するという所得税法上の制度です。

ただし、この制度は、そのマイホームに実際に住んだ年とその前年、前々年に

上記1.のマイホームを売った場合の3,000万円の特別控除の特例等の規定の適用を受けている場合には

適用しないことと定められています。

また、そのマイホームに実際に住んだ年の翌年以後3年以内の各年において

住んでいた住宅等を売却し、上記1.のマイホームを売った場合の3,000万円の特別控除の特例等の

適用を受ける場合にも適用しないと定められています。

つまり、マイホームに実際に住んだ年とその前2年・後3年の計6年間については

住宅ローン控除とマイホームを売った場合の3,000万円の特別控除の特例は併用できないということです。

したがって、今回のご相談の場合についても、同じ年(2021年)において住宅ローン控除と

マイホームを売った場合の3,000万円の特別控除の特例の併用はできないこととなります。

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2021.10.01

配偶者居住権の相続税評価

[相談]

2020年4月1日より、主人が亡くなってもマイホームに住み続ける権利

(いわゆる「配偶者居住権」)を相続できると聞いています。

この配偶者居住権は相続税が課税されると聞きました。

具体的にどのように評価するのでしょうか?

[回答]

相続税を計算する上での配偶者居住権は、居住建物の所有権部分の

「配偶者居住権存続期間終了時の価額(将来価値)」を算出し

それを現在価値に割り戻し計算します。

その後、居住建物の時価からその割り戻した所有権部分の価額を

控除した金額により評価します。

[詳細解説]

1.配偶者居住権とは

配偶者居住権とは、被相続人の所有する建物に相続開始時点で配偶者が居住していた場合に

相続後も配偶者がそのままその建物に無償で住み続けることができる権利です。

配偶者は、遺産分割協議や遺言(相続又は遺贈、以下、相続等)によって

配偶者居住権を取得することができます。

2.配偶者居住権の評価の考え方

国税庁から公表されている「「配偶者居住権等の評価に関する質疑応答事例」

について(情報)」によれば、配偶者居住権の評価の考え方として

以下の記述があります。

 

居住建物の所有者は、配偶者居住権存続期間終了時に居住建物を自由に使用収益することが
できる状態に復帰することとなります。この点に着目し、配偶者居住権の価額は、居住建物の所有
権部分の「配偶者居住権存続期間終了時の価額(将来価値)」を求め、それを現在価値に割り
戻し、居住建物の時価からその割り戻した所有権部分の価額を控除した金額により評価します。
具体的には、
① 配偶者居住権存続期間終了時の居住建物の時価を減価償却に類する方法を用いて計算する
② ①で計算した配偶者居住権存続期間終了時の居住建物の時価を法定利率による複利現
価率を用いて現在価値に割り戻す(所有権部分の将来価値を現在価値に割り戻した価額を求める)
③ 居住建物の時価から②で求めた価額を控除して配偶者居住権の価額を求めようとするものです。

 

また、イメージ図は以下のとおりです。

 

 

2021.09.25

住宅取得等資金贈与の非課税の期限に留意してください

現行税制は本年末までの贈与・契約締結が必要です

令和3年度改正で住宅取得等資金贈与の非課税措置について

床面積要件の緩和や非課税限度額引上げ等の見直しは行われましたが

同制度の延長は行われませんでした。

適用期限は令和3年末とされていますが、令和3年8月末公表の令和4年度税制改正要望では

国土交通省から同制度について所要の措置を講じる要望が行われています

R3改正では床面積要件の緩和等

この制度は、平成27年1月1日から令和3年12月31日までの間に

合計所得金額が2,000万円以下の20歳以上の受贈者が直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合に

一定額までが非課税となるという内容です。

令和3年度改正で、令和3年1月1日以後の贈与について合計所得金額1,000万円以下

の場合に床面積要件の下限が50㎡から40㎡に緩和され

同年4月以降の非課税限度額の引上げ等の見直しが行われました。

現行では、令和3年12月31日までに住宅取得等資金の贈与を受け

かつ、その資金の全額を充てて住宅の新築・取得又は増改築等に係る契約を

締結していることが要件の一つとなります。

なお、贈与と契約締結の順番は問いません。

新築等は贈与の翌年3月15日までに

贈与及び契約締結時期に係る要件のほか、住宅の新築等は贈与年の翌年3月15日までに

行わなければなりません。

住宅の新築の場合は、同日において新築工事が完了している(いわゆる棟上げまで完了している場合を含む)こと

取得の場合には同日までにその引渡しを受けていることが必要となります

原則贈与の翌年3月15日までに入居

住宅への入居期限は原則として贈与年の翌年3月15日までとされていますが

同日後遅滞なく居住することが確実であると見込まれる場合には

居住の予定時期等を記載した書類等を申告時に添付することで同制度の適用が認められます。

ただし、贈与年の翌年12月31日までに居住していない場合は

適用を受けられなくなるため修正申告が必要となります。

これら期限の要件等を満たし同制度の適用を受ける場合は

贈与税の申告期限内(贈与年の翌年2月1日から3月15日まで)に

住宅の新築に係る工事の請負契約書や

取得に係る売買契約書の写しなど一定の書類を添付して申告を行うこととなります

 

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2021.09.18

建物の固定資産税評価額が下がらない?

(質問)評価替えの年なのに、建物の固定資産税評価額が下がらないのはなぜでしょうか?

令和3 年度は、固定資産税評価額の評価替えの年度ですが

建物(鉄筋コンクリート造の賃貸マンション)の固定資産税評価額が下がっていません。

建物は経年により価値が減少していくのに

なぜ固定資産税評価額が同額なのでしょうか︖

(回答)

通常であれば、経年劣化等により固定資産税評価額が減少すべき建物ですが

令和3 年度については、物価上昇を背景に建物の固定資産税評価額が

据置きとなったものと考えられます。

建物の固定資産税評価額の算定方法

建物の固定資産税評価額は、屋根・外壁・内壁・天井・床・基礎・建具・設備などにつき

それぞれに使用されている材料の種類や数量を把握し

国が定めた固定資産評価基準に基づいて算出されています

 

算式(従来分の家屋に係る固定資産税評価額)
基準年度の前年度の再建築価格 × 再建築費評点補正率 × 経年減点補正率

⇒再建築価格
再度その場所にその建物を建てるとした場合に必要とされる建築費

⇒再建築費評点補正率
基準年度と前回の基準年度との間に発⽣した物価変動の補正率

⇒経年減点補正率
建築後の年数の経過によって⽣ずる建物の傷み具合による価値の減少を
率で表したもの(初年度は1 年間経過したものとします)

据置きとなるケース

算定の結果、固定資産税評価額が前年度の額を下回った時は

建物の固定資産税評価額は引下げとなります(ケース①)。

一方、固定資産税評価額が前年度の額を上回った場合

算式では建物の固定資産税評価額は引上げとなりますが

措置が講じられて据置きとなります(ケース②)。

建築資材の高騰及び人手不足等による人件費の高騰により

近年、同等建物の建築物価は上昇しています。

おそらく令和3 年度は、措置により据置きになっているものと推測されます。

なお、令和2 年1 月2 日から令和3 年1 月1 日までの間に

増改築や一部取壊し、そのほか特別な事情があった場合は

新たに評価をし直している点にもご留意ください。

今後も現在の状況が続きますと

令和6 年度の建物の価格も据置きとなる可能性があります。

建物の収益力を高め、建物の実質的な価値を高めることを常に心掛けることが必要でしょう。

2021.09.10

配偶者居住権と相続税

[相談]

 2020年4月1日より、主人が亡くなってもマイホームに住み続ける権利

(いわゆる「配偶者居住権」)を相続できると聞いています。

この配偶者居住権は相続税が課税されるのでしょうか?

[回答]

配偶者居住権は、その配偶者居住権に付随する敷地利用権とともに

相続税の課税対象です。

[詳細解説]

1.配偶者居住権とは

 配偶者居住権とは、被相続人の所有する建物に相続開始時点で配偶者が居住していた場合に

相続後も配偶者がそのままその建物に無償で住み続けることができる権利です。

配偶者は、遺産分割協議や遺言(相続又は遺贈、以下、相続等)によって

配偶者居住権を取得することができます。

2.配偶者居住権と相続税

(1)配偶者居住権と敷地利用権

 配偶者居住権は建物に住む権利ですが、その配偶者居住権を配偶者が相続等により取得した場合

その配偶者居住権に基づき使用する敷地の権利も付随して

配偶者が相続等により取得したものと考えられています。

この配偶者居住権に基づき使用する敷地の権利を、敷地利用権といいます。

(2)税務上の取扱い

 配偶者居住権も敷地利用権も相続税の課税対象となります。

それぞれ定められた一定の評価方法により算定をして、相続財産として加算します。

なお、敷地利用権については、他の宅地と同様、「小規模宅地等の特例」の適用が可能です。

 配偶者居住権は、民法改正により創設され、2020年4月1日に施行されたものです。

開始してまだ1年半も経っていませんが

遺産分割における選択肢の一つとして必ず検討すべき権利といえるでしょう。

<参考>
 国税庁「配偶者居住権等の評価に関する質疑応答事例(令和2年7月)」

2021.09.03

貸付事業用宅地等の範囲から除かれる相続開始前3年以内に新たに貸付事業の用に供された宅地等

質問

被相続人甲は,10年前から2棟のアパート(各棟10室)を所有し不動産貸付業を営んでいた。

同人は,相続税対策の一環として,当該アパートを次のとおり譲渡したが,

その1年後に事故で亡くなった。なお,その譲渡後も各アパートは,

引き続き賃借人に貸し付けられている。

(1) 被相続人甲の相続人である長男にアパート1棟を譲渡し,当該アパートの敷地の用に供されていた宅地等は,

使用貸借により長男に貸し付けていた。なお,長男は,被相続人と生計を一にしていた者であるが,

当該アパートを譲り受けるまで不動産の貸付けは営んでいなかった。

(2) 同族会社Xにアパート1棟を譲渡し,当該アパートの敷地の用に供されていた宅地等は,

相当の地代によりX社に貸し付けていた。

小規模宅地等の特例の対象となる貸付事業用宅地等の範囲からは,

被相続人等の不動産貸付の用に供されていた宅地等で,相続開始前3年以内に新たに貸し付けられた宅地等は

除かれていますが,このアパートの敷地の用に供されていた宅地等について

小規模宅地等の特例の適用は認められるでしょうか。

質問(1)の回答

(1) 長男に譲渡されたアパートの敷地の用に供されていた宅地等

貸付事業用宅地等の範囲からは 措置法69条の4 第3項4号に規定する

「新たに貸付事業の用に供された」宅地等は除かれており,

その判定は,貸付事業用宅地等の要件が貸付事業の主体

(被相続人又は被相続人と生計を一にしていた当該被相続人の親族(以下「生計を一にしていた親族」といいます。)

ごとに定められていることからすると,

被相続人又は生計を一にしていた親族のそれぞれの利用状況により行うことが相当と考えます。

したがって,アパートの譲渡により貸付事業の主体が被相続人甲から長男に変更されていますから,

この場合は「新たに貸付事業の用に供された」場合に該当し,

当該アパートの敷地の用に供されていた宅地等は貸付事業用宅地等に該当しないと考えます。

質問(2)の回答

(2) X社に譲渡されたアパートの敷地の用に供されていた宅地等

被相続人の貸付事業は,譲渡前は建物の貸付けであったものが,

譲渡後は土地の貸付けに変更されていますが,

引き続き同人の貸付事業であることに変わりはありません。

したがって,この場合は「新たに貸付事業の用に供された」場合に該当しないことから,

当該アパートの敷地の用に供されていた宅地等については

一定の要件を満たす限り貸付事業用宅地等に該当し,

小規模宅地等の特例の適用が認められると考えます。

2021.08.28

相続で不動産を取得したときに生ずる税金

[相談]

不動産を取得すると、不動産取得税や登録免許税がかかりますが

相続が原因の取得であってもこれらの税金はかかるのでしょうか。

[回答]

相続により不動産を取得した場合、不動産取得税はかかりませんが

登録免許税はかかります。

[詳細解説]

1.不動産取得税

不動産取得税は、不動産の取得に対して課されるものです

しかし、たとえば次の原因によって不動産を取得した場合には

不動産取得税は課されません。

  1. ・相続によるもの
  2. ・包括遺贈(民法964条)によるもの
  3. ・被相続人から相続人に対してなされた遺贈によるもの
  4. したがって、相続が原因の不動産取得である場合に、不動産取得税はかからない、という判断になります。

 

2.登録免許税

 登録免許税は、不動産の登記に対して課されるものです。

相続で不動産を取得した場合には、相続によりその不動産の所有権が移転されたことになるため

登記されている名義人を変える登記(所有権移転の登記、通称「相続登記」といわれています)

を行います。この相続登記時に、登録免許税を納めます。

登録免許税は、課税標準に税率を乗じて計算します。

(1)課税標準
課税標準は、相続により取得した不動産に固定資産税評価額がある場合にはその評価額

ない場合には登記所が認定した価額となりますが

いずれの価額についても1,000円未満の端数は切捨てます。

(2)税率
相続登記の場合の税率は、売買などの登記に比べて税率が優遇されています。

 土地の代表的な登記理由による登録免許税の税率を、以下にまとめました。

・売買 ⇒ 2%(令和5年(2023年)3月31日までは1.5%)

・相続 ⇒ 0.4%

例.固定資産税評価額が2,000万円の土地を相続で取得し、その相続登記を行う場合

2,000万円 × 0.4% = 8万円

 

なお、相続登記が未了のまま放置されるケースが社会問題として表面化しており

相続登記の義務化が令和3年(2021年)4月21日に成立し

同月28日に公布(3年以内の施行)された他、相続登記を促進する措置として

以下の免税措置があります。

この適用期限は、令和3年度税制改正により1年延長され

令和4年(2022年)3月31日までとなっています。

  1. ・相続により土地を取得した個人が登記をしないで死亡した場合の登録免許税の免税措置
  2. ・少額の土地を相続により取得した場合の登録免許税の免税措置
2021.08.12

家族信託の基本的なお問い合わせ

家族信託について基本的なお問い合わせが増えています

今回は、その中からよくある質問のいくつかをご紹介します

[質問1]

最近「家族信託」という言葉をよく聞きます。「家族信託」とは何のための制度でしょうか。

[回答]

 一言でいうと、ご高齢の方が認知症や脳卒中を発症した際に生じる

「財産の凍結」を防止する制度です。

[質問2]

 認知症や脳卒中になると「財産の凍結」が起こるとのことですが

イメージが湧きません。具体的な事例も含めて教えてください。

[回答]

例えば、ご高齢のA様がご自宅で一人暮らしをしているとします。

A様は介護でお子様に迷惑をかけたくないという想いがあり

タイミングを見て自宅を売却して

そのお金で介護施設に入所したいと考えていらっしゃいます。

仮に自宅を売却して介護施設に入所するタイミングが来たときに

A様が認知症や脳卒中を発症してしまい

自分の意思を伝えることができない状態になってしまうと

A様の希望のとおりご自宅を売却することは難しくなってしまいます。

認知症や脳卒中の発症により自分の意思を伝えることができなくなったときは

法律上その方に契約能力は認められなくなるからです。(民法第3条の2)

[質問3]

なるほど。「財産の凍結」が起こり親御さんの財産が動かせなくなってしまうと

介護費用を親御さんの財産から捻出できなくなり、子供に経済的な負担がかかってしまって

大変そうですね。

家族信託で、その「財産の凍結」が防止できるということですが、どういうことですか?

[回答]

はい、「財産の凍結」が起こると困るので、親御さんがお元気な間に

ご家族と信託契約という契約を結びます。信託契約を一言でいうと

「財産の管理をお願いする契約」です。この信託契約により

管理をお願いしたい財産が、親御さんからご家族へ移ります。

親御さんが財産をお持ちのまま、認知症や脳卒中を発症してしまうと

「財産の凍結」が起こるので、事前に家族に財産を移してしまおうという発想です。

信託契約により財産がご家族に移るので、その後親御さんが認知症を発症してしまったとしても

財産の管理を託されたご家族の元で財産を動かすことができるため

「財産の凍結」が起こらないという制度です。

2021.08.08

相続開始後に必要な手続き

[相談]

先日、主人が亡くなりました。葬儀は終えましたが

他にどのような手続きが必要になるのでしょうか。

私たちは年金生活をしており、子は2人いますが

独立しています。住まいは持ち家で、その他若干の預金があります。

[回答]

 一般的に以下のような手続きが必要になります。

① 住所地の市区町村役場での手続
死亡届の提出(死亡の事実を知った日から7日以内/戸籍法第86条1項)

健康保険被保険者証・障がい者手帳・印鑑登録手帳等の返納、葬祭費の請求

健康保険料や介護保険料等の精算を行います

(但し、その場で現金を収めたり、受け取ることはありません)。

② 年金事務所での手続
受給していた年金の種類によっても異なりますが

基本的にはご主人が受給していた年金を止める手続と

未支給の年金をもらう手続などを行います。

あなたが遺族年金をもらう手続きも行った方が良い場合があるため

併せて確認するとよいでしょう。

③ 公共料金の引き落とし口座の変更
ご主人の銀行口座は今後相続手続きを行って解約していく必要があるため

現在ご主人名義の銀行口座から公共料金(電話、水道、電気、ガスなど)

を引き落としている場合は、口座を変更する必要があります。

変更には数ヶ月かかる場合もありますが、その前に口座が凍結されてしまった場合は

ご自宅に払込用紙が届くと思いますので、そちらで支払いが可能です。

④ 生命保険会社への保険金請求
ご主人や受取人の方の戸籍・住民票などの原本の提出が

必要な場合があります。

請求する生命保険会社に確認の上、役所手続の際に戸籍を

必要通数分取得されることをお勧めします。

上記の他

⑤火災保険・地震保険の名義変更、⑥自動車の名義変更

⑦自動車保険の名義変更、⑧携帯電話の解約、⑨クレジットカードの解約

⑩土地建物の名義変更、⑪農地法・森林法の届出、⑫預貯金の解約又は名義変更

⑬準確定申告、⑭相続税申告 などが必要な場合もあります。

上記は一般的に必要な手続であり、ご家族の状況・財産の内容・遺言の有無などによって

必要な手続は異なります。「相続手続」というと

遺産分割などを思い浮かべる方もいらっしゃると思いますが

遺産分割を行う前の事務手続もさまざまです。

ご不安があれば、遠慮なくお問い合わせください

2021.07.30

満期を過ぎた外貨建て保険と相続

[相談]

外貨建て養老保険に加入していた夫が、今年1月に満期を迎えた保険金の

請求手続きを行うことなく、4月に亡くなりました。

保険証券を確認したところ、死亡保険金の受取人は配偶者である私と長男

5割ずつ指定されています。外貨で受け取ることができる旨の記載もあるので

私も長男も外貨受け取りを希望しています。

満期が過ぎている契約ですが、死亡保険金として請求をするのでしょうか。
 また、税金はかかりますか?
 なお、相続人は、私(配偶者)、長男、次男の3人です。

  【外貨建て養老保険の契約内容】

  1. 保険種類:米ドル建て養老保険
  2. 契約期間:10年
  3. 契約者(保険料負担者):夫
  4. 被保険者:夫
  5. 満期保険金受取人:夫
  6. 死亡保険金受取人:配偶者・長男 各5割
  7. 死亡、満期保険金:200,000米ドル
  8. 全期前納保険料:175,000米ドル

[回答]

ご相談の契約は、ご主人がお亡くなりになる前に満期が到来しているため

保険会社への請求手続きは死亡保険金ではなく、未請求であった満期保険金となります。

この満期保険金は、ご主人の所得として所得税の課税対象となる他、ご主人の相続財産に加算します。

また、所得税が課税されることにより納付すべき所得税が発生した場合は

相続税の計算上、ご主人の債務として遺産総額から控除できます。

なお、申告上、外貨建ての財産は円建てに換算する必要があります。

換算する際の為替レートは決められており

各々適用される為替レートは詳細解説にてご確認ください。

 

1.死後に行う満期保険金の請求手続き

保険金の請求手続きが被保険者の死亡後であっても

被保険者が死亡する前に満期を迎えていれば、死亡保険金としては扱われず

満期保険金としての請求手続きとなります。

この満期保険金の課税の取扱いは、以下のとおりです。

(1)所得税
ご相談の満期保険金は、満期が到来した年分のご主人の一時所得として

所得税の課税対象となります。実務上は、ご主人に代わり相続人が準確定申告を行い

納付すべき所得税が生じた場合には納付することとなります。

(2)相続税
相続税の計算上、ご相談の満期保険金は、相続人共有の財産(未収入金)として

相続財産に加算します。死亡保険金ではないため、保険金の非課税制度

(500万円×法定相続人の数)を適用することはできません。

また、(1)により所得税を納付することとなった場合には

その所得税は相続税の計算上、債務として遺産総額から控除できます。

 

2.外貨で受け取るときの為替レート

外貨建て保険を外貨で受け取る場合、税金を計算する上では

円換算する必要があります。この際に適用される為替レートは、次のとおりです。

【所得税の評価】

  1. 全期前納保険料:原則として払込日(保険会社受領日)のTTM(※)
  2. 満期保険金:原則として支払事由発生日(満期日)のTTM(※)

【相続税の評価】

  1. 未請求であった満期保険金相当額:原則として支払事由発生日(死亡日)のTTB(※)
  1. (※)TTS…対顧客直物電信売相場、TTB…対顧客直物電信買相場、TTM…TTSとTTMの仲値

請求すべき手続きの放置期間が長くなるほど

証拠書類が探し出せずに手続きが煩雑になりがちです。

他に手続きが放置されているものがないか、確認をしましょう。

 

 

 

2021.06.20

事業用資産の買換特例の事例紹介1(使用貸借中の土地建物の買換え)

事例紹介1

ABから無償で借りた土地の貸店舗用建物を建築して賃貸しています

この度、このA所有の貸店舗とB所有の底地を一括して譲渡しました。

譲渡代金でA,Bそれぞれが事業用の土地建物を取得する予定です。

この場合、A,Bそれぞれが事業用sh試案の買換え特例を適用できますか?

結論

A,Bが生計を一にする親族であれば、A,Bともに事業用資産の買換え特例を適用できます。

ただしAが買換資産とできるのは新たに取得した土地建物のうち建物部分だけとなります。

また、Bは新たに取得する土地建物のいずれも買換資産と扱うことができますが

取得した土地について5倍の面積制限が適用されます

論点整理

論点整理①使用貸借している土地が、事業用資産に該当するのか

論点整理②A,Bそれぞれが取得する土地建物は買換資産に該当するのか

論点1

Aの所有する建物が、譲渡する日の属する年の11日において

所有期間が10年を超えていれば建物については問題は無い。

しかし、Bが所有する敷地について使用貸借で貸し付けられているので

それが事業用といえるかどうかについて疑問が残る。

その点について、譲渡資産が所有者と生計を一にする親族の事業の用に供されている場合

については、譲渡資産は所有者にとっても事業の用に供されているものと取り扱うこととされている。

論点2

論買換資産として土地を取得する場合、譲渡資産の土地の面積の5倍を超える場合

その超える部分の面積に対応する部分は買換資産に該当しないとされています

そのため

Aの取得した土地はすべて特例適用の対象外。

B取得の土地は面積制限の範囲内で特例が適用できます

 

 

2021.03.13

自筆証書遺言の法務局の保管制度について

相談

新しく自筆証書遺言を法務局で保管してもらえる制度があると聞きました。

どのように利用するのでしょうか。

回答

 令和2年7月10日施行予定の「法務局における遺言書の保管等に関する法律」により

自筆証書遺言の保管を法務局へ申請をできる制度が始まりました。

 こちらの制度を利用することにより、自宅で保管しているときに起こるかもしれない

紛失、改ざんや隠ぺいのリスクをなくすことができます。

 また、遺言者の死亡後、自筆証書遺言を相続人が発見すると家庭裁判所で

検認の手続きをしなければなりませんが、今回の保管制度を利用しますと

検認の手続きは不要となります(11条)。

遺言書保管の流れ

 今回の制度で、保管の対象となる遺言は自筆証書遺言(民法968条)です。

従来は封をして保管しておくことが必要でしたが、法務局で保管される遺言は

封がしていないものになります(4条)。

 保管の申請の流れは

  1. 自筆証書遺言の作成。
  2. 保管をする法務局へ出向き、申請をする(4条、5条)です。
  3. (保管申請の手数料は1件3,900円)

 保管申請をするときは、どこの法務局でもよいというわけではありません。

申請者(遺言者)の住所地か本籍地か所有する不動産の所在地のいずれかを

管轄する法務局へのみ申請が可能となります。

また、申請をする際には必ずご予約の上

出向いていただく必要がございますのでご注意ください。

申請に当たっての注意点

申請の際に注意していただきたいことは

自筆証書遺言の内容について法務局は相談にのることはできないという点です。

内容に不備があるとせっかくの遺言が使用できず

意味の無いものとなってしまいます。

内容に不安のある場合にはお近くの専門家へご相談ください。

また、保管申請や閲覧等には手数料がかかります。

詳しくは法務省のホームページをご覧ください。

法務省
法務局における自筆証書遺言書保管制度について
http://www.moj.go.jp/MINJI/minji03_00051.html

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