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2024.03.29

孫の教育費をおじいちゃんが負担した場合の贈与税って???

孫の教育費をおじいちゃんが負担した場合の贈与税って???

少子高齢化により、子供や孫の教育費を祖父母が負担するケースは

増加傾向にあるようです

そこで、教育費の贈与について課税関係や限度額についての

お問い合わせが多くあります

教育資金贈与

一般的には、教育資金贈与という制度が知られています

詳細については、下記URLから国税庁のHPを

ご覧ください

https://www.nta.go.jp/publication/pamph/sozoku-zoyo/201304/01.htm

この制度は、簡単に申し上げますと

金融機関に教育資金の為だけの特別な口座を

設けます。この口座から支払った教育費に関しては

非課税とする制度です。

相続税対策で、使いやすそうな制度ですが

実際に利用するとなると、様々な制限があって

この制度の利用を諦める方もいらっしゃるようです

実は、非課税ってご存知ですか???

実は、上記の教育資金贈与という制度を利用しなくても

教育費の贈与は、そもそも贈与税が課税されない

つまり、非課税ってご存知でしょうか?

教育資金の贈与は、非課税なんです

そもそも、民法では夫婦・直系血族等は相互に扶養する義務を

定めています

上記民法の定めに基づいて、贈与税では非課税財産を

以下のように定めています

扶養義務者相互間において生活費又は教育費に充てるためにした

 贈与により取得した財産のうち通常必要と認められるもの」

この定めに基づき、おじいちゃんが孫の教育費を負担することに

対して贈与税は課税されないことが明らかです

 

それでは、「通常必要と認められるもの・・・」

の記載については、どこまでが非課税となるんでしょうか???

この点について、詳細を記載すると長くなるので

ここでは割愛させていただきますが

大原則として、教育資金の贈与は贈与税が課税されない

ということをご理解ください・・・ただし

通常必要と認められるものに限ります

 

 

相続税及び贈与税の対策と申告は

相続税専門の税理士にお任せください

神戸・芦屋・西宮のお客様をメインにしている

相続税専門税理士事務所は、こちらです

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2024.03.16

遺産分割協議が成立しない場合の相続税の申告書

遺産分割協議が成立しない場合

【質問】

相続税の申告書は、相続開始の日から10ヶ月以内に税務署に提出

しますが、その際に遺産分割協議が成立していない場合もあります。

その場合の相続税の申告書は、どのような申告になりますか?

複数の税理士が申告する場合もあります

【回答】

(1)複数の税理士が・・・

遺産分割がもめてまったくまとまらない場合に

すべての相続人が個別に税理士と契約して相続税の

申告書を作成することもありえます。

相続税の申告書を作成するために必要な情報を

すべての相続人が同じ情報を入手できません

そのため、被相続人が同じであっても

相続税の申告書に記載の財産と債務が完全に一致しない場合が

あります

 

(2)納税資金を確保するために

遺産分割がもめてまったくまもらなくても

申告期限=納税期限であることに変わりありません

相続人全員が自己資産から納税資金を賄うことができる場合は

問題ありませんが、そうでない場合が問題となります

納税資金を確保するために、相続財産に含まれる

金融財産の一部だけでも先に遺産分割をまとめる必要があります

 

(3)相続税をすこしでも少なくするために

遺産分割協議が成立していなければ適用できない特例があります

たとえば、小規模宅地の特例は対象となる土地の

遺産分割協議が成立していなければ適用できません。

もちろん、いったん未分割で申告書を提出し

遺産分割協議が成立後に小規模宅地の特例を適用して

更正の請求を税務署に提出することもできます

 

相続税の申告書類作成業務は、相続税の申告期限までに

遺産分割協議が成立して、なおかつ納税資金を確保しておく必要があります

もちろん、遺産分割協議は相続人間あるいは弁護士を交えて

行うため税理士は関与できません。

しかし、税理士は

未分割の場合にはどのような申告書を提出することになるのか

あるいは、未分割か否かによって税負担にどれだけの差が発生するのか

という、お客様の税金に対する疑問に臨機応変に対応する必要があります

相続税の申告業務と相続税対策は

相続税専門の税理士に相談することを勧めます

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2023.11.12

代償分割が行われた場合における配偶者に対する相続税額の軽減の規定の適用可否

[相談]

甲株式会社の前社長(父)が死亡し、その妻(A)と長男(B)の2名が

その遺産を相続することになりました。

AとBによる遺産分割協議は相続税の申告期限までに整い、その結果

亡父の遺産である甲株式会社の株式(相続税評価額3億円)は長男(B)が

そのすべてを相続することとなりましたが、代わりに、B はAに対し

その2分の1相当である1億5,000万円を現金で渡しています(代償分割)。

今回のように代償分割が行われた場合であっても、Aについて

相続税法上の配偶者に対する相続税額の軽減の規定を適用することはできるのでしょうか。

[回答]

 ご相談の場合、配偶者に対する相続税額の軽減の規定は適用可能と考えられます。

[解説]

1.代償分割とは

代償分割とは、共同相続人又は包括受遺者のうち1人又は数人が

相続又は包括遺贈により取得した財産の現物を取得し

その現物を取得した者が他の共同相続人又は包括受遺者に対して債務

(代償債務)を負担する分割の方法をいいます。

このとき、代償財産の交付を受けた人(今回のご相談の場合は、B)の相続税の課税価格は

原則として、相続または遺贈により取得した現物の財産の価額と交付を受けた

代償財産の価額の合計額となり、代償財産の交付をした者(今回のご相談の場合は、A)

の相続税の課税価格は、原則として、相続又は遺贈により取得した現物の財産の価額から

交付をした代償財産の価額を控除した金額となります。

2.相続税法上の配偶者に対する相続税額の軽減制度の概要

相続税法上の配偶者に対する相続税額の軽減とは

被相続人の配偶者がその被相続人からの相続又は遺贈により財産を取得した場合には

その配偶者が取得した財産については、①1億6,000万円と②配偶者の法定相続分相当額の

どちらか多い金額までは、原則として、配偶者に相続税はかからないという制度です。

ただし、相続税の申告期限までに「分割」されていない財産は

原則として、この税額軽減制度の対象にはなりません。

上記の「分割」とは、相続開始後において相続又は包括遺贈により

取得した財産を現実に共同相続人又は包括受遺者に分属させることをいい

その分割の方法が現物分割、代償分割もしくは換価分割であるか

またその分割の手続が協議、調停若しくは審判による分割であるかを問わないこととされています。

したがって、今回のご相談における代償分割された財産は

配偶者に対する相続税額の規定の適用要件における「分割された財産」に該当し

その財産は、配偶者に対する相続税額の軽減制度の対象となります。

[参考]
 相法11の2、19の2、相基通11の2-9、19の2-7、19の2-8など

2023.10.21

改正後の相続時精算課税制度/災害による被害が発生した場合

[相談]

相続時精算課税制度の使い勝手が良くなったと聞いて、活用を検討しています。

ただ、何十年も前の贈与について、相続時に加算することを考えると二の足を踏んでいます。

たとえば相続時精算課税制度を利用して生前贈与していた建物について

受贈者が所有している間に災害により被害が発生した場合でも

贈与時の価額を相続時に加算しなければならないのでしょうか?

[回答]

確かにご懸念のとおり

何十年前の贈与であっても相続時精算課税制度を適用した場合には

贈与時の価額を相続時に加算する必要が生じます。

ただし、災害による被害については、令和5年度税制改正により

一定の控除が受けられる改正がされています。

[詳細]

1.相続時精算課税制度とは

 相続時精算課税制度とは、贈与を受けたときの贈与税の計算において

自ら選択することで適用することができる制度です。

一度選択した後は、暦年課税を選択することはできません。

 また、贈与者が亡くなった場合には

相続時精算課税制度を適用した贈与財産の価額(贈与時の価額)の

合計額を相続財産として、相続等により取得した他の財産と合算して

相続税を計算した上で、すでに納めた贈与税額がある場合には

相続税額から控除して相続税額を算出します。

その際、控除しきれない贈与税額があるときは

相続税の申告をすることで還付を受けることができます。

2.令和5年度税制改正

 令和5年度税制改正により、相続時精算課税制度が見直されました。

ご相談の内容ですと、以下の改正が該当します。


相続時精算課税適用者が特定贈与者から贈与により取得した一定の土地又は建物が

当該贈与の日から当該特定贈与者の死亡に係る相続税の申告書の提出期限までの間に

災害によって一定の被害を受けた場合には

当該相続税の課税価格への加算等の基礎となる当該土地又は建物の価額は

当該贈与の時における価額から当該価額のうち

当該災害によって被害を受けた部分に相当する額を控除した残額とする


 この改正は、令和6年(2024年)1月1日以後に生ずる災害により

被害を受ける場合について適用されます。

 つまり、令和5年(2023年)12月31日以前の贈与であっても

適用対象となる点に注意しましょう。

3.ご相談の内容について

 ご相談は、相続時精算課税制度を利用して生前贈与していた建物について

受贈者が所有している間に災害により被害が発生した場合でも

贈与時の価額を相続時に加算するのか、になります。

 この点は上記2.にあるとおり、一定の被害を受けた場合には

贈与時の価額からその災害による被災価額を控除することができます。

 この場合の“一定の被害”とは、その建物の想定価額(※1)のうちに

その建物の被災価額(※2)の占める割合が10%以上となる被害をいいます。

  1. ※1 想定価額…その建物の災害発生日における一定の算式により求めた価額
  2. ※2 被災価額…被害額から保険金などにより補塡される金額を差し引いた金額(建物の想定価額が限度)

 なお、この控除を適用するには、別途手続が必要となります。

   この他、災害減免法による贈与税の軽減等の適用との重複適用はできないなど

   適用に関しては留意点があります。

2023.10.14

誤りやすい事例/未分割であった相続財産から生じた不動産所得

大阪国税局が作成した「個人課税関係 令和4年版 誤りやすい事例 所得税法」より

ピックアップしてご紹介します。

今回は、準確定申告で実務上間違いが多い事例の紹介です

誤った取扱い

未分割の相続財産から生ずる不動産所得について、法定相続分で申告したが

後日、法定相続分と異なる遺産分割が行われた場合は

相続時に遡及して是正しなければならないとした。

正しい取扱い

未分割の相続財産(不動産)から生ずる収入は、遺産とは別個のものであって

法定相続人各人がその相続分に応じて分割単独債権として確定的に取得するものであるから

その帰属につき、事後の遺産分割の影響を受けることはない(最高裁平17.9.8判決)。

なお

遺産分割確定日以後の不動産収入についてはその遺産分割による相続分

により申告することとなる。

2023.09.29

いつまで適用できますか?/空き家の3,000万円特別控除

[相談]

父が生前住んでいた家(私にとって実家)を相続することになったのですが

相続人である子3人とも自宅を所有していることもあり、誰も欲しがりません。

そのため一旦、子3人の共有名義とし、売却後に売却代金(諸費用を除いた手取分)

を等分することになりそうです。

たしか、相続した居住用財産を一定期間内に売った場合は

特別控除が適用できると聞いています。この制度は当分の間、適用できるでしょうか?

[回答]

ご相談の特別控除(被相続人の居住用財産(空き家)に係る譲渡所得の特別控除の特例)

については、令和5年度税制改正で一部見直しの上、適用期限が4年延長されました。

そのため、2027年(令和9年)12月31日までの間に売って

一定の要件に該当することで当該制度を利用することができます。

[詳細]

1.被相続人の居住用財産(空き家)に係る譲渡所得の特別控除の特例とは

 被相続人の居住用財産(空き家)に係る譲渡所得の特別控除の特例とは

相続又は遺贈により取得した一定の被相続人の居住用家屋又はその敷地等

(以下、空き家)を、一定期間内に売り、一定の要件に該当するときに

所得税の計算上、譲渡所得の金額から最高で3,000万円まで控除することができる制度です

(以下、空き家の3,000万円特別控除)。

 一定の要件とは、主として次のとおりです。

  1. (1)売却対象となった空き家について、一定の要件に該当していること
  2. (2)空き家を取得(家屋と敷地の両方を取得)した人が売っていること
  3. (3)相続の開始があった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売ること
  4. (4)売却代金が1億円以下であること
  5. (5)売却対象となった空き家について、相続財産を譲渡した場合の取得費の特例や収用等の場合の特別控除などの、一定の特例の適用を受けていないこと
  6. (6)この空き家について、すでにこの特例の適用を受けていないこと
  7. (7)親子や夫婦、内縁関係者など特別の関係がある人に対して売ったものでないこと

2.令和5年度税制改正

 令和5年度税制改正において、空き家の3,000万円特別控除は主に次の改正がされた上で

適用期限が4年延長されました。これにより改正後の適用期限は

2027年(令和9年)12月31日となりました。

  1. 適用対象となる空き家の要件について、一部見直しがされた
  2. 空き家を取得した相続人の数が3人以上である場合は、特別控除額を最高で2,000万円とする

この改正は、2024年(令和6年)1月1日以後に行う空き家の売却について適用されます。

3.ご相談のケース

 ご相談のケースは、ご実家が一定の要件に該当し、かつ

一定の要件に該当する売却を行っていれば、2027年12月31日までの売却について

空き家の3,000万円特別控除の適用は受けられるものと思われます。売却日の留意点として

この改正による適用期限よりも前に「相続の開始があった日から3年を経過する日の属する年の12月31日」

が到来する場合には、その到来する日までに売却する必要があります。

その点にご注意ください。

 なお、2024年1月1日以後の空き家の売却については

上記改正のとおり、「空き家を取得した相続人の数が3人以上である場合は

特別控除額を最高で2,000万円とする」こととなります。

ご相談のケースはまさにこの制限の対象となるため

2023年中の売却であれば3人で最高9,000万円(3,000万円×3人)控除できるものが

2024年以降の売却になると最高6,000万円(2,000万円×3人)の控除に減ります。

この点もご留意いただきながら、売却時期をご検討してください

2023.08.31

保険料贈与の活用

[相談]

私の財産総額は約10億円です。相続対策として子(社会人)に対する現金贈与を

検討していましたが、贈与したお金が有効に活用されないことを懸念し

なかなか実行に踏み切れない状況です。 こうした状況で、金融機関に紹介された

コンサルタントから保険料贈与の提案を受けました。 贈与する資金の使途を明確にでき

相続発生時は死亡保険金を納税資金として活用できる点でも有効と説明を受けました。

贈与金額(保険料相当額)は相続税率や贈与税率などを考慮の上

以下の提案をいただいています。

提案内容について注意事項等があれば教えてください。

 

【提案内容】

  1. 契約者、死亡保険金受取人:子
  2. 被保険者:私
  3. 保険種類:終身保険
  4. 保険金額:3,000万円
  5. 年間保険料:250万円(10年払込)

[回答]

今回の提案内容の場合、贈与する資金の使途を明確にすることができるため

資金の使い込み防止にも有効と思われます。

ただし、元本割れの可能性など留意すべき点がいくつかありますのでご注意ください。

[詳細]

ご相談の提案内容は、コンサルタントからの説明のとおり

毎年相談者様からお子様に保険料相当額を贈与し

お子様が契約者として保険料を支払います。

相談者様が亡くなった時は、お子様が死亡保険金を受け取り

支払われた死亡保険金を納税資金として活用することができます。

また贈与された資金の使途が明確になるため

懸念されている資金の使い込み防止にも有効です。

 

保険料贈与を活用する際の注意点

 保険料贈与を活用する際の注意点は、以下のとおりです。

(1)元本割れの可能性
解約をする場合の意思決定者は契約者(お子様)となります。

保険料払込期間中に途中解約をした場合は、元本割れとなる可能性があります。

保険料贈与を行う目的、途中解約時のリスクを

契約者(お子様)自身が正しく認識した上で、手続きを行うようにしましょう。

また、外貨建て保険や変額保険を活用する場合は

為替変動や運用実績により死亡保険金や解約返戻金の受取金額が

変動する点にも注意が必要です。

(2)贈与の事実を明確にする
贈与の事実が確認できない場合、実質的な保険料負担者が

相談者様とみなされる可能性があります。

税務調査等により贈与が否認されないよう

下記の点に注意してください。

  1. ●贈与契約書を毎年作成する
  2. ●受贈者が贈与を受けたことを認識しており、受贈者自身で贈与財産の管理を行う
    ⇒贈与者は受贈者名義の銀行口座に振り込みを行う
  3. ●受贈者名義の銀行口座から生命保険料を支払う
  4. ●保険料贈与で加入した契約の生命保険料控除を、贈与者(相談者様)が受けないこと

(3)死亡保険金に対する課税

契約者(保険料負担者)、保険金受取人=子、被保険者=相談者様の場合

死亡保険金は相続税ではなく子の所得税(一時所得)の対象となります。

親の財産総額が多いほど、相続税率は高くなります。

相続税率と所得税率を比較した場合、一般的には親の財産総額が多く

子の所得が少ないほど、税負担の観点では有効と考えられます。

ただし、相続税の計算においては

死亡保険金に対する非課税制度があります。

この制度も検討するとよいでしょう。

 

(4)生前贈与加算(相続財産としての加算)

ご相談者様の相続開始にあたり、お子様が相続または遺贈により財産を取得した場合

お亡くなりになった日から遡って3年(改正後は7年)間の贈与は相続税の対象となります。

この期間内に本件の保険料贈与があれば、相続税の対象となる点に注意してください。

贈与する保険料の適正額は

親の財産に対する相続税率や贈与する保険料に対する贈与税率

子の所得税率により異なります。

2023.08.25

誤りやすい事例/結婚・子育て資金の非課税の特例を受けていた場合の相続税の加算

大阪国税局が作成した「資産課税関係 誤りやすい事例 相続税関係 令和4年分用」より

ピックアップしてご紹介します。

今回は、結婚・子育て資金の贈与税の非課税の特例についてです。

誤った取扱い

孫は、祖父から令和2年4月に1,000万円の贈与を受け

結婚・子育て資金の非課税制度の適用を受けていたが

令和4年1月に祖父が死亡した。

死亡日における結婚・子育て資金口座の管理残額は300万円

(700万円は子育て資金として支出済み)であったため

相続税の計算にあたっては、管理残額300万円を相続財産に加算した。

また、受贈者(孫)は祖父の一親等の血族(その被相続人の直系卑属が相続開始前に死亡し

又は相続権を失ったため、代襲して相続人となったその被相続人の直系卑属を含む。)ではないので

相続税の計算にあたり、相続税額の2割に相当する金額を加算した。

なお、受贈者(孫)は祖父から相続又は遺贈により管理残額以外の財産を取得していない。

正しい取扱い

令和3年3月31日以前に贈与により取得した金額に係る管理残額については

受贈者が被相続人の一親等の血族に該当するか否かにかかわらず

当該管理残額に対応する相続税額について、相続税額の2割加算の規定(措法18)は適用されない

(令和3年改正法附則75⑤、令和3年改正令附則29⑦)。

したがって、事例の場合、管理残額300万円に対応する相続税額については

相続税額の加算は不要である。

ただし、令和3年4月1日以後に贈与者から金銭等を取得したものがある場合における

その取得分に対応する管理残額に相当する相続税額については

相続税額の2割加算の規定が適用される(措法70の2の3⑫)。

※教育資金の一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税の規定により

管理残額を相続又は遺贈により取得したものとみなされる場合の

管理残額に対応する相続税額についても同様となる(措法70の2の2⑫)。

2023.08.18

いつの相続から改正が影響しますか?/生前贈与加算の改正

[相談]

生前に贈与した財産について、死亡の日からさかのぼって相続財産に加算

(以下、生前贈与加算)される期間が7年に延長されたと聞きました。

令和6年(2024年)からの適用だと雑誌に書いてありましたが

令和6年の相続から適用になるのでしょう?

[回答]

生前贈与加算の改正である、加算期間の3年超7年以内については

令和6年1月1日以後の贈与に係る相続税の計算から適用されます。

つまり、令和9年1月2日以後の相続から順次この改正の影響を受けることとなります。

[詳細]

1.生前贈与の加算

相続又は遺贈により財産を取得した人が、その相続開始前一定期間内に暦年課税に

係る贈与によって被相続人から取得した財産があるときは

その人の相続税の計算上、相続財産に当該財産の価額を加算します。

この場合の加算対象となる“一定期間内”とは、改正前は、3年以内

(その相続に係る被相続人の死亡の日からさかのぼって3年前の日から死亡の日までの間)

とされていました。

これが令和5年度税制改正により、7年以内に延長されました。

ただし、今般の改正部分である3年超7年以内に関しては

その間の生前贈与の価額の合計額から100万円を控除した残額が加算対象となります。

なお、“暦年課税”とは、その年の1月1日から12月31日までの1年間のうちに

もらった(贈与を受けた)財産の合計額から基礎控除額(110万円)を

差し引いた残額に対して贈与税を計算する方式です。

2.生前贈与加算期間の推移

上記1.の令和5年度税制改正は、令和6年1月1日以後に贈与により

取得する財産に係る相続税から適用されることとなります。

具体的には、令和9年1月2日以後の相続から改正の影響を受けることとなり

徐々に加算する期間が延びていきます。

そして、令和13年1月1日以後の相続から「7年以内」となります。

2023.08.03

相続税額の2割加算と孫養子

[相談]

先日、私の祖母が他界し、その祖母の遺産のうち一部を私(孫)が相続することになりました。

このような場合、私が納付する相続税額が一定額増額されるというルールがあると聞きましたので

そのルールの概要と、私がその適用対象となるのかについて教えてください。

なお、祖母の相続人は、私の父・叔父(2名とも祖母の実子で存命です)と

私(祖母と養子縁組をしています)の3名です。

[回答]

ご相談の場合、相続税額の2割加算の規定が適用されるものと考えられます。

詳細は下記解説をご参照ください。

[解説]

1.相続税額の2割加算の規定の概要

相続税法では、相続又は遺贈により財産を取得した人が

その相続又は遺贈に係る被相続人の1親等の血族(※1)及び配偶者以外

人である場合においては、その人に係る相続税額は、その人について

算出した相続税額の20%に相当する金額を加算した金額とすると定められています

(相続税額の2割加算)。

  1. ※1 この1親等の血族には、その被相続人の直系卑属(※2)が相続開始以前に死亡し
  2.        又は相続権を失ったため、代襲して相続人となった(※3)
  3.       その被相続人の直系卑属を含むと定められています。
  4. ※2 直系卑属とは、基準となる人(今回のご相談の場合は、祖母)からみて
  5.        子・孫・曾孫など、その基準となる人より後の世代で直通する
  6.       系統の親族のことをいいます。また、養子も含まれますが、(基準となる人の)
  7.       兄弟姉妹、甥、姪、子の配偶者などは含まれません。
  8. ※3 民法では、被相続人の子が、相続の開始以前に死亡したとき
  9.        又は相続人の欠格事由の規定に該当し、もしくは廃除によって、その相続権を失ったときは
  10.       その人の子がこれを代襲して相続人となると定められています(代襲相続)。
  11.       ただし、被相続人の直系卑属でない人(被相続人と養子が、養子縁組をするに生まれた孫
  12.      (養子の子))は、代襲相続はできません。

2.被相続人の直系卑属が被相続人の養子(孫養子)となっている場合

養子が相続又は遺贈により被相続人である養親の財産を取得した場合においては

その養子は被相続人の1親等の法定血族(養子縁組による法律上の血族)として

原則として上記1.の相続税額の2割加算の規定の適用がないこととなります。

ただし、相続税法では、被相続人の直系卑属がその被相続人の養子となっている場合には

その被相続人の直系卑属が、相続開始以前に死亡し又は相続権を失ったため

代襲して相続人になっている場合を除き、相続税額の2割加算の規定が適用されると定められています。

したがって、今回のご相談の場合は、上記1.の相続税額の2割加算の規定が適用されるものと考えられます。

2023.07.07

誤りやすい事例/遺留分侵害額請求の訴訟が提起されている場合の特例の適用

税務処理における誤りやすい項目について、大阪国税局が作成した

「資産課税関係 誤りやすい事例 相続税関係 令和4年分用」より

ピックアップしてご紹介します。

今回は、小規模宅地等の課税価格の特例についてです。

 

誤った取扱い

令和4年3月に死亡した父は

相続財産をすべて長男に相続させる旨の公正証書遺言を作成していたが

他の相続人から、遺留分侵害額請求の訴訟が提起された。

そのため、小規模宅地等の特例の適用対象宅地等の選択についての

同意が得られないとして、同特例を適用せず期限内申告書を提出した。

 

正しい取扱い

他の相続人から遺留分侵害額請求の訴訟が提起されていたとしても

長男は、遺言により不動産も含め相続財産のすべてを取得しているのであり

小規模宅地等の特例の適用対象宅地等の選択について他の相続人の同意を要しないから

同特例を適用して申告することができる(措令40の2⑤、相基通⑪の2-4)。

なお、相続税の申告期限後に

長男が他の相続人に対し遺留分侵害額に相当する金銭を支払うこととなり

長男がこれに代えて小規模宅地等の特例の適用を受けた宅地

(以下「特例宅地」という)の所有権を他の相続人に移転させたとしても

当該所有権の移転は、遺留分侵害額に相当する金銭を支払うための譲渡

(代物弁済)と考えられ、長男が遺贈により特例宅地を取得した事実に異動は生じないことから

長男が小規模宅地等の特例の適用を受けることができなくなるということはない。

また、長男から特例宅地の所有権の移転を受けた他の相続人については

上記のとおり、相続又は遺贈により取得したものとはいえないため

特例の適用を受けることはできない。

よって、長男は原則として、遺留分侵害額に相当する価額により

特例宅地を譲渡したとして、所得税が課税される(所法33-1の6)。

2023.06.10

教育資金、結婚・子育て資金贈与Q&Aの改訂版が公表されました

国税庁は5月26日に

「直系尊属から教育資金の一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税に関するQ&A」と

「直系尊属から結婚・子育て資金の一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税に関するQ&A」について

令和5年度改正を反映した改訂版を公表しました

 

今回の改正では、教育資金贈与の非課税制度について

教育資金管理契約期間中に贈与者が死亡し

その相続税の課税価格の合計額が5億円を超えるときは

受贈者が23歳未満である場合等であっても

死亡日における管理残額が相続税の課税対象とされました

令和5年4月1日以後に取得した信託受益権等に適用されます。

 

教育資金贈与Q&Aでは、改正に伴い管理残額の計算等に関する問などが改訂されたほか

取扱金融機関に相続税の課税価格に関する確認書類等を提出したが

相続税の申告期限後に修正申告書等の提出等により相続税の課税価格の

合計額が5億円超又は5億円以下となる場合には

税務署長から取扱金融機関に通知されることから

受贈者は取扱金融機関への手続が不要であること等が示されました

 

また、両制度について、資金管理契約終了時の残額に

暦年課税の贈与税が課されるときは、一般税率(改正前:特例税率)

を適用するという見直しを受け

両Q&Aでは、資金管理契約終了時の贈与税の計算方法に関する問が追加されました

(教育資金贈与Q5-4、結婚・子育て資金贈与Q5-3)

 

加えて、両制度の資金管理契約の終了に関する調書について一部様式が変更され

「一般贈与財産とみなされる金額」の欄が追加されました

 

2023.06.02

よくある間違い・・・債権放棄に伴う株価上昇分は・・・

代表者から後継者へのみなし贈与に該当

令和5年度改正における相続時精算課税制度の見直しにより

相続時精算課税制度について、相続財産への加算不要の110万円の基礎控除が創設等されました

(令和6年1月1日以後の贈与等に適用)。

基本的に、納税者有利の改正であるため、同制度を適用した生前贈与を検討するケース

が多くなることが想定されます。

 

同制度は、相続財産への加算対象額が贈与財産の「贈与時の時価」で固定されるため

事業承継に伴う株式の贈与時に活用されることも多いですが

予期せぬ“みなし贈与”が存在する点に留意する必要があります。

例えば、会社の代表者(特定贈与者)から今後の値上がりが見込まれる株式を

後継者(精算課税適用者)に贈与する場合において

代表者が会社に貸し付けていた金銭(貸付金債権)の放棄に伴い生じた株価上昇分は

代表者から後継者へのみなし贈与として、相続財産への加算対象額に含まれることになります。

例えば

例えば、

①同族会社X社(非上場)に金銭を貸し付けている代表者(父・特定贈与者)が

②後継者(子・精算課税適用者)にX社株式(贈与時の時価3,000)を贈与した上で

③代表者がX社に係る貸付金債権を放棄し

④X社に生じた債務免除益によりX社株式の価額が500上昇した

 (贈与時の時価3,000→債権放棄時の価額3,500)とする。

 

この場合、代表者がX社に係る貸付金債権を放棄したことにより生じた

X社の債務免除益(経済的利益)は、X社が代表者から贈与で取得したものとされます

そして、同債権放棄に伴うX社株式の価額の上昇分500は、

“株主である後継者が代表者(債権放棄をした者)から贈与により取得したもの”と取り扱われます

つまり、相続財産への加算対象額は、通常であれば、X社株式の贈与時の時価3,000であるものの

債権放棄に伴うX社株式の価額の上昇分500も、後継者が“みなし贈与”により取得したものと取り扱われるため

結果、相続財産への加算対象額は3,500(X社株式の贈与時の時価3,000+上昇分500)となります

 

相続時精算課税制度を適用している場合において

債権放棄に伴う株式の価額の上昇分が相続財産への加算対象額に含まれることは

裁決事例(大裁(所・諸)令3第37号、令和4年3月16日裁決、未公表)でも示されており

同制度の適用時には改めて注意が必要となります

2023.05.26

相続開始の同年中に被相続人から贈与を受けた相続人が相続又は遺贈により財産を取得しない場合

今回も、大阪国税局の資料から

『相続開始の同年中に被相続人から贈与を受けた相続人が

相続又は遺贈により財産を取得しない場合』の相続税の申告について

ご紹介します

間違った取扱い

甲は、令和4年6月に死亡した父から相続財産を

取得しなかったが、同年5年に父から財産の贈与を受けていたことから

当該贈与により取得した財産の価額を相続税の課税価格とみなして

相続税の申告を行った

正しい取扱い

相続又は遺贈により財産を取得した者が

相続開始前3年以内に当該相続に係る被相続人から

贈与を受けていた場合、その贈与により取得した財産の

価額を加算した価額が相続税の課税価格とみなされ

その者が相続開始の年に贈与を受けていた場合

贈与税の申告は不要となる

 

しかしながら、相続又は遺贈により財産を取得していない者には

これらの規定は適用されない

 

したがって、甲は相続税の申告は不要であり

贈与については令和4年分の贈与税の申告の対象となる

 

ただし、甲が相続時精算課税適用者であった場合

又は当該贈与について相続時精算課税を適用する場合には

贈与税の申告は不要であり、相続税の課税対象となる

2023.05.19

住宅取得等資金の贈与税の特例と令和5年度税制改正

[相談]

孫が結婚を機に、マイホームを取得しようか検討しています。

そこで、結婚祝いとしてマイホームを取得するための金銭の贈与を予定していますが

マイホームの取得がいつになるか現時点ではわからないため

贈与するタイミングを待っています。

マイホームを取得するための金銭の贈与については

一定額まで贈与税が非課税となると聞いています。

これが今年(2023年)の年末までと聞きましたが

令和5年度税制改正で延長はされないのでしょうか?

[回答]

ご相談の非課税は、住宅取得等資金の贈与を受けた場合の贈与税の非課税制度と考えられますが

こちらについては、令和5年度税制改正で延長は予定されていないため

2023年12月31日の適用期限をもって廃止となります。

[詳細]

1.住宅取得等資金の贈与を受けた場合の贈与税の非課税制度

父母や祖父母など直系尊属からの贈与により

自己の居住の用に供する住宅用の家屋の新築

取得又は増改築等の対価に充てるための金銭(以下、住宅取得等資金)を取得した場合において

一定の要件を満たすときは、一定の非課税限度額までの金額について

贈与税が非課税となります。

これを「住宅取得等資金の贈与を受けた場合の贈与税の非課税制度

(以下、非課税制度)」といいます。

この非課税制度については適用期間が定められており

令和4年(2022年)1月1日から令和5年(2023年)12月31日となっています。

2.令和5年度税制改正

2022年12月23日に閣議決定された「令和5年度税制改正の大綱」には

この非課税制度について何ら記載されていません。

そのため、この非課税制度は適用期限である令和5年(2023年)

12月31日の到来をもって、廃止されることが予定されます。

なお、今回の贈与について“結婚祝い”が背景にあるのならば

令和5年度税制改正により適用期限が2年延長される

「結婚・子育て資金の一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税制度」について

ご検討いただくとよいでしょう。

適用対象となる資金の範囲に、マイホーム取得のための金銭は含まれていませんが

結婚・子育てに要する一定の資金が対象となります。

ただし、この制度には様々な要件があります。

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2023.05.12

米ドル建て終身保険を活用した贈与は、ほんとに節税???

[相談]

3年前に父が亡くなったとき、母(現在70歳)は預金約1億円と賃貸アパート

(相続税評価額2億円)を相続しました。以後、母は二次相続の税負担を心配して

母の相続人となる私と妹に毎年100万円ずつ預金を贈与しています。

先日、母が「贈与に有効な生命保険の活用方法がある。預金にしておくよりもよい」

と銀行から生命保険の提案を受け、私と妹で検討することになりました。

先に亡くなった父は、私と妹を受取人に指定して父が保険料を払う形で契約していました。

父が契約していた形態とどのような違いがあるのか

また、今回銀行から提案されている内容について検討のポイントを教えてください。

  【銀行からの提案プラン(保険料贈与プラン)】

  1. 保険種類:米ドル建て終身保険
  2. 契約者・保険料負担者:私、妹(それぞれ同じ契約1件ずつ)
  3. 被保険者:母
  4. 死亡保険金受取人:契約者
  5. 保険金額:100,000$
  6. 保険料:年払8,600$(払込期間 10年)

 

[回答]

お父様が契約されていた生命保険は

支払われる死亡保険金がみなし相続財産と扱われるため

相続税の対象となります。

他方、今回銀行から提案されている保険料贈与プランについて

支払われる死亡保険金は

受贈者の所得税の対象(一時所得)となります。

今回銀行から提案されている内容についての検討のポイントは、

詳細をご確認ください。

[詳細]

1.お父様が契約されていた生命保険

お父様のように自らが契約者(保険料負担者)となる生命保険契約では

支払われる死亡保険金はみなし相続財産と扱われ

他の財産と合算して相続税の対象になります。

また、受取人が相続人であれば、相続税の計算上、一定の非課税枠が適用できます。

2.保険料贈与プラン

保険料贈与プランにおける契約者(保険料負担者)は受贈者です。

お母様が亡くなったときに支払われる死亡保険金は

受贈者の所得税(一時所得)の対象として扱われます。

一時所得は以下の計算方法で算出します。

課税が発生する場合は、課税対象額を他の所得と合算して税金を計算します。

保険料贈与プランは、贈与によりすでにお母様の財産から切り離された

子の資金を保険料に充てた契約であるため

受け取る死亡保険金はお母様の相続財産や相続税の計算に影響を及ぼしません。

一般的に被相続人の相続財産が多額で相続税が高く

相続人の所得が低いなど、それぞれに適用される税率の差が大きいほど

保険料贈与プランの効果が出やすいと考えられます。

 

3.今回のプランでの検討ポイント

  1. ➡想定されるお母様の相続財産全体と税率
  2. ➡子2人(相談者様と妹様)の所得、税率
  3. ➡納税資金の準備状況
  4. ➡為替変動リスク許容度
  5. ➡払込期間中にお母様からの贈与が途絶える可能性

銀行からの提案プラン(保険料贈与プラン)は米ドル建てであり

相続発生時の為替レートは予測不能です。そのため

支払保険料累計と死亡保険金を円で計算すると

死亡保険金が支払保険料累計を下回る可能性があります。

米ドルで受け取ることもできますが

この保険を納税資金に充てる場合は円に交換する必要があります。

為替変動に左右されるため、結果的に税金面の効果も期待したほど出ないかもしれません。

上記のポイントをおさえて、専門家に相談しながら判断されることをお勧めします。

2023.05.05

贈与税における誤りやすい事例/店舗兼住宅の場合の床面積基準の判定

贈与税の処理における誤りやすい項目について

大阪国税局が作成した「資産課税関係 誤りやすい事例 贈与税関係 令和4年分用」より

ピックアップしてご紹介します。

今回は、住宅取得等資金の非課税制度についてです。

誤った取扱い

親から住宅取得等資金の贈与を受け、店舗兼住宅を購入した。

その家屋の居住用部分の床面積が200㎡(家屋全体の床面積300㎡)

であることから、面積制限(40㎡以上240㎡以下)の要件を満たしているため

住宅取得等資金の贈与の特例の適用があるとして申告を行った。

 

正しい取扱い

店舗兼住宅の場合の床面積基準の判定については

居住の用以外の用に供されている部分の床面積を含めた

家屋全体の床面積で判定することになる。

このことから、居住用部分の200㎡ではなく

家屋全体の床面積300㎡で判定することになる

(措通70の2-6で準用する70の3-6(1))。

したがって、特例の適用を受けられない。

※2人以上の者で共有されている家屋の床面積基準の判定についても

持分に対応する床面積で判定するのではなく

家屋全体の床面積で判定することになる

(措通70の2-6、70の3-6(2))。

2023.04.28

贈与税における誤りやすい事例/養子縁組の日と、孫の相続時精算課税の適用可否

贈与税の処理における誤りやすい項目について

大阪国税局が作成した「資産課税関係 誤りやすい事例 贈与税関係 令和3年分用」

より、ピックアップしてご紹介します。

 

今回は、相続時精算課税についてです。

 

誤った取扱い

平成10年に長男が生まれ、翌年の平成11年に私は伯父と養子縁組をした。

その後、平成12年に二男が生まれた。

令和3年に長男及び二男は伯父からそれぞれ1,000万円ずつ現金の贈与を受け

それぞれ相続時精算課税を選択して贈与税の申告をした。

 

正しい取扱い

相続時精算課税の適用に当たっては、受贈者は

贈与をした者の直系卑属である推定相続人又は孫である必要がある。

また、養子縁組により親族関係が生ずるのは、養子縁組の日からである。

したがって、養子縁組前に生まれた長男については

伯父と当然に直系卑属関係になるわけではなく

また、孫にも当たらないため、相続時精算課税の適用を受けることはできない。

なお、二男については、養子縁組後に生まれているため

伯父の孫に当たり、この特例の適用を受けることができる。

2023.03.31

贈与税における誤りやすい事例/教育資金口座から払出し、手元にある金額の取扱い

 贈与税の処理における誤りやすい項目について

大阪国税局が作成した

「資産課税関係 誤りやすい事例 贈与税関係 令和4年分用」より

ピックアップしてご紹介します。

今回は、教育資金の非課税制度についてです。

 

誤った取扱い

前年に、教育資金口座から800万円の払出しを行い

そのうち500万円を同年中に教育資金の支払いに充て

残額の300万円を本年に教育資金として支払いをした。

教育資金口座から払出した800万円全額が教育資金の支払いに充てられていることから

すべてを非課税とした。

正しい取扱い

教育資金支出額(非課税となる額)は、その年中に払い出した金銭の合計額と

その年中に教育資金の支払いに充てた合計額のいずれか少ない方の金額となる

(措法70の2の2⑨二、⑪、⑮)。

したがって、翌年に教育資金の支払いに充てた300万円は教育資金支出額に該当せず

教育資金口座に係る契約が終了した日の属する年の贈与税の課税価格に算入されることになる。

※受贈者の死亡により契約が終了した場合を除く(措法70の2の2⑭)

2023.03.04

贈与税における誤りやすい事例/住宅取得等資金の贈与の特例と住宅借入金等特別控除

贈与税の処理における誤りやすい項目について
大阪国税局が作成した「資産課税関係 誤りやすい事例 贈与税関係 令和3年分用」より
ピックアップしてご紹介します。
今回は、住宅借入金等特別控除の適用についてです。

誤った取扱い

令和3年中に親から贈与を受けた住宅取得等資金と住宅ローンにより

一戸建てを購入したことから、住宅取得等資金の贈与の特例を受ける贈与税の申告と

住宅借入金等特別控除の適用を受ける所得税の申告をした。

この申告に当たって、住宅借入金等特別控除額の対象となる金額は

住宅借入金等の年末残高と家屋等の取得対価の額のどちらか少ない方で判定し

住宅借入金等特別控除額の計算を行った。

 

正しい取扱い

住宅取得等資金の贈与の特例を受けた場合における

住宅借入金等特別控除額の計算については、住宅借入金等の金額が

家屋等の取得対価の額から住宅取得等資金の贈与の特例の適用を

受ける金額を控除した金額を超える場合には

この控除後の家屋等の取得対価の額が限度となる(措令26⑥㉕、措通41-23)。

よって、申告に当たって、住宅借入金等特別控除額の対象となる金額は

家屋等の取得対価の額から住宅取得等資金の贈与の特例の適用を受ける金額を控除した金額と

住宅借入金等の年末残高のどちらか少ない方で判定し

住宅借入金等特別控除額の計算を行うこととなる。

2023.02.11

高齢者が加入する一時払終身保険と相続税対策

[相談]

父(78歳)が銀行から相続税対策として生命保険を勧められ

よく理解しないまま契約手続きの約束をしてしまいました。

現在、父は既往症があり生命保険に加入していません。

今回、高齢者でも健康状態の告知なく加入できるといわれ契約することにしたようです。

父の理解が乏しいため、契約手続きに長男である私も同席する予定です。

相続が発生したときに相続税が非課税になると説明を受けたようですが

私もよくわかりません。

一般的に相続税対策としてどのような効果が期待できるのか

また、契約前に確認しておくことなどを教えてください。

想定する父の法定相続人は、母(配偶者)、私(長男)、弟(次男)の3人です。

【銀行からの提案プラン】

  1. 保険種類:一時払終身保険(円建て)
  2. 契約者:父
  3. 被保険者:父
  4. 死亡保険金受取人:私(長男)、弟(次男)
  5. 保険金額:1,500万円
  6. 一時払保険料:1,495万円

[回答]

預金を一時払終身保険の保険料に一括して充当することで資産が生命保険に変わり

上手く設計すれば相続税の非課税枠が適用できます。

お父様の資産が多く、他に加入する生命保険がない場合

非課税枠の確保は相続税対策として有効と考えられます。

また、契約前に確認しておくことについては、詳細解説をご参照ください。

 

[詳細]

1.相続税対策としてどのような効果があるのか

  亡くなった人が契約者、被保険者となっている生命保険で

相続人が受け取る死亡保険金は、相続税の計算上

みなし相続財産として相続税の対象となりますが

受け取る金額が「500万円×法定相続人の数」までは非課税(非課税枠)として扱われます。

  今回の提案プランは、お父様が他に生命保険に加入していないことを前提に

想定されるお父様の法定相続人の数にあわせて非課税枠分の1,500万円で設定されたものと考えられます。

 一般的に、下記の背景が明確なケースであれば

生命保険の非課税枠確保は相続税対策として有効と考えられます。

  1. お父様の資産が多く、保有状況から相続税の対象となることが見込まれる
  2. 他に非課税枠が適用できる生命保険に加入していない

2.契約前に確認しておくこと

 契約にあたっては、主に次の点に注意、確認しておきましょう。

  1. ①生命保険は預金と比べて流動性が低く、途中解約時の返戻金は
  2.  払い込んだ保険料より少ないことが多いため、経過ごとに返戻金がどれくらいになるか確認しておく
  3. ②契約手続き時に渡される「注意喚起情報」の内容をしっかり確認する
  4. ③預金を保険料に充当することでお父様の手元資金が減るため
  5.  生活設計に支障がないか十分に検討しておく
  6. ④保険会社の健全性を示す指標を確認しておく
  7. ⑤契約手続き後にお父様の意思が急に変わったときに備え
  8.  クーリングオフの流れを確認しておく
  9. ⑥法改正により期待した税対策効果が得られない可能性や、経済情勢や金利変動によって
  10.  相対的に生命保険の資産価値が下がる可能性についても理解しておく

 

また、おそらく今回のプランでは考慮済かと思われますが、次の点にも留意しましょう。

  1. ①非課税枠を適用したい場合には、保険金受取人は相続人となる人
  2.  (=非課税枠を適用できる人)になっているか確認すること
  3. ②民法上、保険金は相続時の遺産分割の対象とならないため
  4.  誰を受取人とするか慎重に検討すること

 高齢者の生命保険契約においては、理解不十分なまま手続きを済ませ

後日、取り消したい等のトラブルが多いといわれています。

トラブルを避けるためにも、お父様の意思を確認し

同席するご家族の方も契約内容を一緒に確認していただくことをお勧めします。

2023.02.04

贈与税における誤りやすい事例/贈与の翌年3月15日までに居住しない場合の適用可否

贈与税の処理における誤りやすい項目について、大阪国税局が作成した

「資産課税関係 誤りやすい事例 贈与税関係 令和3年分用」より

ピックアップしてご紹介します。

 

誤った取扱い

令和3年中に親から住宅取得等資金の贈与を受け、翌年3月15日までに

贈与を受けた住宅取得等資金の全額を住宅用家屋の取得のための対価に充てたが

令和4年3月15日までに居住しない予定であるため、特例の適用はないとした。

 

正しい取扱い

贈与を受けた年の翌年の3月15日までに居住しない場合であっても

取得した住宅用家屋を同日後遅滞なく受贈者の居住の用に供することが

確実であると見込まれる場合には、一定の書類の添付により

特例の適用が可能である(措法70の2①、70の3①)。

ただし、贈与を受けた年の翌年の12月31日(以下「居住期限」という。)

までに受贈者の居住の用に供されていない場合は、特例の適用ができないため

修正申告書の提出が必要となる(措法70の2④、70の3④)。

※ 新型コロナウイルス感染症に関し、感染拡大防止の取組に伴う工期の見直し

資機材等の調達が困難なことや感染者の発生などにより工期が延長されるなど

自己の責めに帰さない事由により居住期限までに居住できなかった場合は

「災害に基因するやむを得ない事情」に該当するものとして

居住期限の1年の延長が認められる(措法70の2⑩、70の3⑩)。

 

 

2023.01.28

贈与税における誤りやすい事例/養子縁組の日と、孫の相続時精算課税の適用可否

 贈与税の処理における誤りやすい項目について、大阪国税局が作成した

「資産課税関係 誤りやすい事例 贈与税関係 令和3年分用」より

ピックアップしてご紹介します。今回は、相続時精算課税についてです。

 

誤った取扱い

平成10年に長男が生まれ、翌年の平成11年に私は伯父と養子縁組をした。

その後、平成12年に二男が生まれた。

令和3年に長男及び二男は伯父からそれぞれ1,000万円ずつ現金の贈与を受け

それぞれ相続時精算課税を選択して贈与税の申告をした。

 

正しい取扱い

相続時精算課税の適用に当たっては

受贈者は、贈与をした者の直系卑属である推定相続人又は孫である必要がある

(相法21の9①、措法70の2の6①)。

また、養子縁組により親族関係が生ずるのは、養子縁組の日からである(民法727)。

したがって、養子縁組前に生まれた長男については

伯父と当然に直系卑属関係になるわけではなく

また、孫にも当たらないため、相続時精算課税の適用を受けることはできない。

なお、二男については、養子縁組後に生まれているため

伯父の孫に当たり、この特例の適用を受けることができる。

2023.01.20

土地等譲渡所得における誤りやすい事例/元妻への財産分与と特例の判定時期

元妻への財産分与と特例の判定時期

土地等譲渡所得の処理における誤りやすい項目について

大阪国税局が作成した「資産課税関係 誤りやすい事例(土地等譲渡所得関係 令和3年分用)」

より、ピックアップしてご紹介します。

今回は、措法41条の5

(居住用財産の買換え等の場合の譲渡損失の損益通算及び繰越控除)についてです。

 

誤った取扱い

令和3年中に妻と離婚し、それまで居住していたマンションを元妻へ財産分与した。

この分与により譲渡損失が生じたが、居住用財産の買換え等の譲渡損失の損益通算

及び繰越控除の特例(措法41の5)を適用できないとした。

正しい取扱い

譲渡人の配偶者及び直系血族などの特殊関係者に対する譲渡による損失については

この特例の適用はないこととされているが

その判定時期は、譲渡の時の状況によることとされている

(措通41の5-18で重用する31の3-20)。

この場合、分与時には、分与を受けた者は分与をした者の配偶者ではないので

措法41条の5の適用要件を満たすものであれば適用することができる。

2023.01.14

遺産分割に関する民法改正と相続税の申告期限

[相談]

遺産分割について「10年」を経過すると、基本的には法定相続分とする民法改正がありましたが

これに伴い相続税の申告期限が改正されましたか?

[回答]

 ご相談の民法改正に伴う相続税の申告期限の改正は、行われていません。

[詳細]

1.遺産分割に関する民法改正

これまで、遺産分割については、相続開始(被相続人の死亡)時から

何年経過した後に行っても、分割方法に違いが生じなかったことから
早期に遺産分割の協議または請求をすることにつき、インセンティブが働きにくい状態でした。

しかし、遺産分割がされないまま相続が繰り返され

多数の相続人により遺産が共有されると、遺産の管理や処分が困難となり
そのような状態下で相続人の一部が所在不明となることが
所有者不明土地が生じる原因の一つとなっていました。
 そこで、所有者不明土地の解消に向けた民事基本法制の見直しとして
遺産分割に関する民法の規定が改正されることになりました。

たとえば、具体的相続分(※)による遺産分割に時的限界が設けられ

相続開始時から10年を経過した後にする遺産分割は、原則として具体的相続分ではなく
法定相続分によることになりました
(合意があれば、10年経過後でも具体的相続分による遺産分割は可能です)。
この改正は、経過措置を除き、令和5年(2023年)4月1日に施行されます。

(※)具体的相続分とは、

民法であらかじめ定められている画一的な割合である法定相続分を
事案ごとに修正して算出する割合であり、特別受益や寄与分などを
踏まえて算定されるものをいいます。

2.相続税の申告納税期限

相続税の申告は、被相続人が死亡したことを知った日

(通常の場合は、被相続人の死亡の日)の翌日から10ヶ月以内に行うこととされています。

たとえば、10月10日に死亡した場合には、翌年8月10日が申告期限となります

(この期限が土曜日・日曜日・祝日の場合には、これらの日の翌日が申告期限です)。

この「10ヶ月」という期限は、上記1.の民法改正が行われても変わりません。
なお、相続税の納税期限は、上記申告期限と同一です。

3.未分割の場合の相続税の申告納税期限

相続税の申告に際して、遺産分割協議が調わない場合(いわゆる「未分割の場合」)

であっても、申告納税期限に変更はありません。未分割のまま申告納税を行います。

未分割での申告納税とは、相続財産を法定相続分で相続したものと

みなして申告納税を行うことを指します。

その際には、相続税が減額できる「小規模宅地等の特例」や

「配偶者の税額の軽減」を適用することができません。

その後に分割が行われた場合は、実際に相続した財産、かつ

これらの減額を適用した後で相続税を計算し直すため、結果的には相続税を減額することはできますが
一時的にしろ未分割の状態での納税は、かなりの納税資金が必要となる場合があります。

その点も良く考えて、遺産分割をお考えいただければ幸いです。

2023.01.07

相続人が海外に居住する場合の小規模宅地等の特例の適用可否

[相談]

  1. 下記案件で、小規模宅地の特例が適用できるかどうか
  2. ご教示ください
  3. ・被相続人は国内居住で、被相続人に配偶者はいない(本件相続発生前に死別)
  4. ・本件相続財産は、被相続人の居住の用に供されていた国内の土地、建物、現金など
  5. ・相続人は1名のみ(被相続人の子)で、その相続人に配偶者はいない
  6. ・相続人は15年以上海外に居住し、海外の企業(相続人と特別の関係はない)が
  7.  所有する賃貸不動産に居住している
  8.  (相続人の国籍は日本。また、相続人は過去に居住用家屋を一度も所有したことはない)
  9. ・本件相続開始時から相続税申告期限まで、継続して上記の土地建物を所有する(見込み)
  10. [回答]

  11. ご相談の場合、小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例の
  12. 適用を受けられるものと考えられます。詳細は下記解説をご参照ください。

[解説]

相続税法上の小規模宅地等の特例とは

個人が相続又は遺贈により取得した財産のうちに、その相続の開始の直前において

その相続若しくは遺贈に係る被相続人又はその被相続人と生計を一にしていた

その被相続人の親族の事業の用又は居住の用に供されていた宅地等で

一定の建物又は構築物の敷地の用に供されているもので

一定のものがある場合には、その相続又は遺贈により

財産を取得した者に係る全ての特例対象宅地等のうち

その個人が取得をした特例対象宅地等又はその一部で

この規定の適用を受けるものとして一定の方法により選択をしたもの

に限り、相続税の課税価格に算入すべき価額は

その小規模宅地等の価額にその小規模宅地等の区分に応じた一定の割合

(※2)を乗じて計算した金額とする、という制度です。

 ※1 特定居住用宅地等である選択特例対象宅地等については、330㎡
 ※2 特定居住用宅地等である小規模宅地等については、20%

2.特例対象宅地等の要件

 上記1.の特例対象宅地等とは、相続開始の直前において

被相続人等の居住の用に供されていた宅地等で、一定の区分に応じ

それぞれ一定の要件に該当する被相続人の親族が相続または

遺贈により取得したものをいいます。

 その具体的な要件は、その宅地等が被相続人の居住の用に供されていたものであり

かつ、その宅地等の取得者がその被相続人の配偶者又は相続開始の直前において

その被相続人の居住の用に供されていた家屋に居住していた親族でない場合には

次のとおりとなります。

  1. ①居住制限納税義務者または非居住制限納税義務者のうち日本国籍を有しない者ではないこと
  2. ②被相続人に配偶者がいないこと
  3. ③相続開始の直前において被相続人の居住の用に供されていた
  4.  家屋に居住していた被相続人の相続人がいないこと
  5. ④相続開始前3年以内に日本国内にある取得者、取得者の配偶者
  6.  取得者の3親等内の親族または取得者と特別の関係がある
  7.  一定の法人が所有する家屋に居住したことがないこと
  8. ⑤相続開始時に、取得者が居住している家屋を相続開始前の
  9.  いずれの時においても所有していたことがないこと
  10. ⑥その宅地等を相続開始時から相続税の申告期限まで有していること

 したがって、今回のご相談の場合、本件土地は上記要件を満たすことから特例対象宅地等に該当し

 相続人は小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例の適用を受けられるものと考えられます。

 

2022.12.16

相続等した土地の譲渡と、特定の土地等の長期譲渡所得の特別控除

土地等譲渡所得における誤りやすい事例/相続等した土地の譲渡と、特定の土地等の長期譲渡所得の特別控除

土地等譲渡所得の処理における誤りやすい項目について

大阪国税局が作成した「資産課税関係 誤りやすい事例(土地等譲渡所得関係 令和3年分用)」より

ピックアップしてご紹介します。

今回は、措法35条の2(特定の土地等の長期譲渡所得の特別控除)についてです

誤った取扱い

父が平成21年に4,000万円で購入した土地を、平成25年に相続により取得した。

令和3年に当該土地を5,000万円で売却したので、措法35条の2を適用して申告をした。

正しい取扱い

取得期間内に土地等を取得した個人(父)から相続、遺贈、及び贈与により取得した

土地等を譲渡した場合は、特定期間に取得をした土地等を譲渡した場合の

長期譲渡所得の特別控除の対象とはならない(措法35の2①、措通35の2-1)。

なお、父が土地を取得した価額及び取得した時期は引き継ぐこととなる(所法60)。

2022.12.02

土地等譲渡所得における誤りやすい事例/被相続人が老人ホーム等に入居していた場合

土地等譲渡所得の処理における誤りやすい項目について

大阪国税局が作成した「資産課税関係 誤りやすい事例

(土地等譲渡所得関係 令和3年分用)」より

ピックアップしてご紹介します。

今回は、措法35条3項(被相続人の居住用財産の譲渡所得の特別控除)についてです

誤った取扱い

老人ホームに入居していた父が令和2年1月に亡くなり

老人ホームに入居する直前まで父が居住していた家屋とその敷地を相続した。

その後、家屋を取り壊して令和3年10月に敷地を売却したが

相続開始の直前において被相続人が居住していなかったので

被相続人の居住用財産の譲渡所得の特別控除の特例(措法35③)

適用できないとした。

正しい取扱い

平成31年4月1日以後の譲渡については

要介護認定等を受けていた被相続人が老人ホーム等に入居していた

などの一定の事由があり、一定の要件を満たす場合には

その入居により居住の用に供されていた家屋及びその敷地についても

被相続人の居住用財産の譲渡所得の特別控除の特例(措法35③)

適用することができる(措法35④括弧書)。

2022.11.04

いつまでに支給が確定した退職手当金等が相続税の課税対象になるのか

[相談]

1年前に社長が亡くなったのですが、社長の死亡退職金については

新型コロナウイルス感染症拡大の影響により会社の財政事情が悪化している等の理由から

金額の確定及び支給ができていません。

相続税法上、いつまでに支給が確定した役員退職金であれば

相続税の課税対象に含まれるのでしょうか。

[回答]

ご相談の場合、社長(被相続人)の死亡後3年以内に支給が確定したものであれば

相続税の課税対象となります。

[解説]

1.退職手当金等のうち、相続または遺贈により取得したものとみなされるもの

 相続税法上、被相続人の死亡により相続人その他の者がその被相続人に

支給されるべきであった退職手当金、功労金その他これらに準ずる給与

(一定の年金または一時金に関する権利を含みます)で

被相続人の死亡後3年以内に支給が確定したものの支給を受けた場合においては

その給与の支給を受けた者について

その給与を相続または遺贈により取得したものとみなすと定められています。

2.「被相続人の死亡後3年以内に支給が確定したもの」の意義

 上記1.の「被相続人の死亡後3年以内に支給が確定したもの」とは

被相続人に支給されるべきであった退職手当金等の額が被相続人の死亡後3年以内に

確定したものをいい、実際に支給される時期が被相続人の死亡後3年以内

であるかどうかを問わないものとして取り扱われています。

 また、上記の場合において、退職手当金等が支給されること自体は

確定していてもその金額が確定しないものについては

上記の「支給が確定したもの」には該当しないものとされています。

 なお、被相続人の生前退職による退職手当金等であっても

その支給されるべき額が、被相続人の死亡前に確定しなかったもので

被相続人の死亡後3年以内に確定したものについては

上記1.の退職手当金等に該当することとされていますので

念のためご留意ください。

2022.09.30

財産評価における誤りやすい事例/株式が未分割である場合の議決権割合の判定

財産評価における誤りやすい事例/株式が未分割である場合の議決権割合の判定

財産評価の処理における誤りやすい項目について、大阪国税局が作成した

「資産課税関係 誤りやすい事例 財産評価関係 令和2年分」より

ピックアップしてご紹介します。

今回は、取引相場のない株式の評価における株主区分の判定についてです。

誤った取扱い

未分割の取引相場のない株式を評価する場合

各相続人に適用されるべき評価方式を判定するに当たって

基礎となる「株式取得後の議決権の数」について

当該未分割の株式を法定相続分により取得したものとして計算した議決権の数とした。

 【具体的な事例】
  未分割株式 10,000株
  法定相続人 被相続人の子4名
  法定相続分 4分の1

各相続人は、未分割株式10,000株のうち2,500株(10,000株×1/4)を

取得したものとして判定した。

正しい取扱い

相続人ごとに、その所有する株式数にその未分割の株式数の全部を加算した数に

応じた議決権数とする

(評基通188、評価明細書通達第1表の1【3(5)イ】

     国税庁HP質疑応答事例「遺産が未分割である場合の議決権割合の判定」)。

 【具体的な事例】
  未分割株式 10,000株
  法定相続人 被相続人の子4名
  法定相続分 4分の1

各相続人は、未分割株式の全部(10,000株)を取得したものとして

それぞれ判定する。

コメント

株主区分の判定について

このような事例は間違いやすいです

ご注意ください

2022.08.06

保険金受取人がすでに亡くなっている場合

[相談]

先日、夫が亡くなり、夫が加入していた生命保険契約を確認したところ

受取人が離婚した前妻Aに指定されたままになっている契約が見つかりました。

確認したところ、前妻はすでに亡くなっていました。

前妻には再婚した配偶者がいますが、両親、子どもはいません。

また、夫と前妻の間にも子どもはいません。

この契約の死亡保険金は誰が受け取るのでしょうか?

また、今からでも受取人を変更することは可能ですか?

 【契約内容】

  1. 保険種類:終身保険
  2. 契約者(保険料負担者)、被保険者:夫
  3. 受取人:前妻A(すでに死亡。Aには再婚した配偶者がいる)
  4. 保険料:Aとの婚姻期間中に払込完了

 

[回答]

死亡保険金の受取人は、Aの配偶者になります。

また、すでに被保険者が亡くなっているため、受取人を変更することはできません。

[詳細]

1.今回のケースにおける死亡保険金の受取人

 死亡保険金請求権は、被保険者(=ご主人様)が

亡くなった時点で受取人に指定されているAの権利になります。

そのため、受け取る死亡保険金はAの固有の財産として扱われます。

Aがすでに亡くなっている場合、固有の財産である死亡保険金は

Aの相続人が受取人となります。今回の受取人は、Aの配偶者です。

2.死亡保険金の受取人の変更

 生命保険契約において、受取人の指定は保険期間中に契約者が

被保険者の同意を得て行う権利です。

今回、ご主人様が亡くなっているため、受取人の変更はできません。

3.死亡保険金の受取人の課税関係

 Aの配偶者が受け取った死亡保険金は、「遺贈」により取得したものとされ

「みなし相続財産」として相続税の対象になります。

 税負担が発生するか否かは、ご主人様の相続財産総額によりますが

Aの配偶者はご主人様の法定相続人ではないため

相続税の計算においては、生命保険の非課税枠(※1)は適用できず

税額は2割加算(※1)の対象となります。

  1. ※1 (500万円×法定相続人)を限度として
  2.         相続税の計算上非課税とすることができる。
  3. ※2 相続、遺贈によって財産を取得した人が、被相続人の一親等の血族
  4.      (代襲相続人となった孫(直系卑属)を含む。)及び配偶者以外の人である場合には
  5.       その人の相続税額にその相続税額の2割に相当する金額が加算される。

 単純な手続きの失念か意図的かは分かりませんが

立場によっては不本意な遺産分割や揉め事を招くおそれがありますので

結婚、離婚など環境が大きく変わるときには目に見える財産に関する協議は勿論のこと

保険金受取人についてもきちんと確認・協議しておくことが大切です。

2022.07.29

遺産未分割と更正の請求

相続開始後、遺産分割協議が調わないままに申告期限を迎えることがあります

こうした場合、一旦は法定相続分で申告した後、分割確定時に更正の請求

(税金の還付手続き)をすることができます

ただし、その分割確定に伴って二次相続の申告税額が変動する

ような場合には、同特則を適用することができない点に留意する必要があります

 

相続財産の全部又は一部が未分割のまま相続税の申告期限を迎える場合

未分割財産は法定相続分等に従って遺産を取得したものとして課税価格を計算し

申告します

例えば、被相続人である父に係る未分割財産が2億円で、相続人が母・子2人の場合

法定相続分に従い、母が1億円、子2人がそれぞれ5,000万円ずつ取得したとして

相続税を計算して申告します。

その後、遺産分割が確定し、実際の取得額は母が8,000万円

子2人がそれぞれ6,000万円となり、母の税額が減少した場合

母は更正の請求(税金の還付手続き)の特則を適用できます

この場合、税額が増加する子2人は修正申告を行う必要があります

このとき、父に係る相続(一次相続)の後、遺産分割の確定前に母が亡くなり(二次相続)

二次相続についても申告期限を迎え、母の一次相続に係る取得財産を法定相続分で申告していた場合

一次相続の遺産分割確定に伴い、二次相続の税額が減少する可能性があります。

しかし、相続税法の更正の請求の特則は、あくまで未分割の遺産が生じた相続にのみ適用できるものです。

一次相続の分割確定に伴い二次相続の税額に変動があったからといって

二次相続について特則による更正の請求は適用できませんので注意が必要です

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2022.07.15

預金の相続手続きと遺産の未分割申告

[相談]

被相続人は父親、相続人は長男と長女の2名です。

相続財産は預貯金と土地(宅地)です。

相続開始後、長女の承諾のもと、長男は預貯金のすべてについて

相続による名義替えを行い、自身の口座に入金しました。

現在、相続財産目録を作成して分割協議の途中ですが、納税額が多額になること

今後の土地の管理(売却等)について考えがまとまらず

未分割のままで相続税の申告を行うことを検討しています。

この場合、既に長男の口座に入金した預貯金について

「代償金の振替額が未定の預り金」として未分割財産として

取り扱うことはできますか。

[回答]

  金融機関が被相続人口座からの預貯金の払戻し手続きに際し

どのようなケースで認めるのかやどのような書類を要求するのかは

各金融機関で異なります。

  ご相談のケースでは、金融機関は、遺産分割協議はまだ済んではないものの

特定の相続人が他の相続人全員の委任を受けて払戻すことを許容しており

その結果、遺産分割協議は未了だが、他の相続人全員からの委任を受けた払戻

であることが確認できたことから、長男口座にすべて入金されているという

状態となっているのではないかと推測されます。

(少額の預金であれば、例外的に相続人の代表者だけの手続きで処理できる

 ことがありますが、相応の金額の場合、相続人全員の署名押印(印鑑証明)は必要と思います。)

  この場合、長男口座への入金は、あくまで相続人全員の共有財産としての預貯金

の管理としての意味しかなく、法律上預り金にすぎないため

その後に遺産分割協議をして、預貯金について誰が相続するか決めることが

予定されていると考えられます。

  したがって、長男口座に入金されている被相続人の預貯金を、未分割の遺産として扱うことは可能であり

遺産分割は未了として相続税申告を行うということで問題ないと思われます。

なお、相続人が上記の意図で払戻(長男口座で管理)を選択したのであれば

特に残すべき書類もないと思いますが、この点が明確でないのであれば

被相続人名義の口座を解約して払い戻した金額は、未分割の遺産として

長男名義の口座で管理する、という覚書のようなものを相続人で残しておいた方が良いかもしれません。

(この書面が調印できるのであれば、そもそも未分割という認識があるので

  問題になることもないと思いますが。)

2022.07.01

相続財産の寄附と相続税の取扱い

[相談]

父の相続財産の一部を寄附しようと思います。

寄附先は、父が生前お世話になっていた有料老人ホームを経営している社会福祉法人です

実は生前、父から「自分が亡くなった後にA銀行の定期預金を寄附してほしい」

と口頭で伝えられていました。

ただし、遺言書などはありません。

実際に寄附を行った場合、相続税は軽減されるのでしょうか?

[回答]

ご相談のケースで寄附を行う場合、一定の条件を満たせば

寄附の対象となるA銀行の定期預金について相続税の計算から外すことができ

相続税が軽減されます。

[詳細]

1.相続人の意思による寄附

自分が亡くなったら財産を寄附する、という場合には

「どこ(誰)へ、何を(いくら)寄附する」という意思表示を

正式な遺言書という形で遺す必要があります。

今回のご相談のケースでは、お父様の遺言書はないとのことですから

お父様の遺志で寄附することはできません。

このような場合には、一度相続の手続を行って相続した後

相続人から寄附をする、という手続になります。

例えご本人が生前に「寄附したい」と周囲の方に伝えていても

相続人にその意思がなければ寄附は実行されません。

2.相続税の取扱い

相続財産を寄附した場合に以下の要件をすべて満たすと

寄附した財産について相続税の対象としない特例があります。

  1. ①寄附した財産が、相続や遺贈によって取得した財産であること
    (相続財産を換金した後の現金を寄附した場合などは、対象となりません。)
  2. ②相続税の申告期限までに、相続した財産を寄附すること
    (相続日から10ヶ月後の応答日までに寄附をしなければなりません。)
  3. ③寄附先が、国、地方公共団体、その他教育や科学の振興などに貢献することが著しいと認められる特定の公益法人であること
    (特定の公益法人の範囲は、独立行政法人や社会福祉法人などに限定されており
  4.   寄附時点ですでに設立されている必要があります。
  5.   該当するか否かは事前に寄附予定先へお問合せください。)

 ご相談のケースにおいて、上記要件をすべて満たすと

  寄附をした相続財産(A銀行の定期預金)を相続税の対象から外すことができます。

3.その他の留意点

ご相談のケースの場合は、相続人からの寄附となるため

寄附をした相続人の所得税の計算上

寄附金控除または税額控除の適用を受けられるかどうか検討しましょう。

適用については、寄附先である社会福祉法人が適用できる対象先でなければなりません。

この点についても、事前に寄附先の社会福祉法人へお問合せいただくとよいでしょう。

なお、上記2.や3.の適用をする場合には、申告時の手続が必要となります。

2022.06.18

財産評価における誤りやすい事例/相当の地代を支払っている場合の借地権の価額

財産評価の処理における誤りやすい項目について

大阪国税局が作成した「資産課税関係 誤りやすい事例 財産評価関係 令和2年分」より

ピックアップしてご紹介します。

 

今回は、「取引相場のない株式(純資産価額方式)」における

相当の地代を支払っている場合の借地権の価額についてです。

 

誤った取扱い

被相続人は、所有するA土地を甲社(被相続人が同族関係者となっている同族会社)

に相当の地代を収受して貸し付けていた。

甲社株式の評価において、A土地に係る借地権について

資産の部への計上は不要とした。

 

正しい取扱い

株式の評価をする場合において

被相続人が同族関係者となっている同族会社に相当の地代を収受して

土地を貸し付けている場合

自用地としての価額の20%に相当する額を借地権の価額として

資産の部に計上する

(昭43直資3-22「相当の地代を収受している貸宅地の評価について」、地代相当通達6(注))

 

出典:大阪国税局「資産課税関係 誤りやすい事例 財産評価関係 令和2年分」

2022.05.03

遺産分割前における預貯金の払戻し制度

[相談]

父が先日亡くなり、私が喪主として葬儀を執り行い、葬儀費用も負担しましたが

相続人間での遺産分割協議は時間がかかりそうです。

父の預金で葬儀費用の負担分を賄いたいと考えていますが

「相続人全員で遺産分割協議が成立しなければ、故人の預貯金は凍結され、引き出すことはできない」

と聞きました。

遺産分割協議が成立するまで預貯金の引き出しは全くできないのでしょうか?

[回答]

 ご相談の通り、金融機関が預貯金の名義人の死亡を知ることにより

故人の預貯金の口座の入出金は停止、凍結され、故人の預貯金は

相続の手続きが終わるまで基本的に動かすことができなくなります。

 しかし、このことにより、相続人が過大な負担を強いられたり

迅速な被相続人の債務の弁済に支障を生じたりすることがあるため

令和元年7月1日施行の改正民法で仮払い制度が創設されました。

当面の費用を必要とする各相続人への簡易迅速な払戻しのため、遺産分割が確定する前でも

他の相続人の同意を得ることなく被相続人の預貯金を引き出すことができようになりました(民法909条の2)。

 これにより各相続人は、相続預貯金のうち口座ごとに以下の計算式で求められる額については

家庭裁判所の判断を経ずに、金融機関から他の相続人の同意なしで払戻しを受けることができます。

ただし、同一の金融機関(同一の金融機関の複数の支店に相続預金がある場合はその全支店)

からの払戻しは150万円が上限になります。

 

(相続開始時の預貯金債権の額)×(3分の1)×(当該払戻しを求める共同相続人の法定相続分)

  <計算例>
    普通預金720万円の場合、法定相続分2分の1の相続人(配偶者)への払戻額
    720万円×1/3×1/2=120万円 < 150万円
    払戻限度額 120万円

 

なお、これらの制度により払い戻された預貯金は、後日の遺産分割において
調整が図られることになります。
この制度の利用を考えられた場合は、金融機関へのご相談又は
お近くの弁護士などの専門家へご相談をお願いいたします。

 

 

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