保険証券の紛失と“終活”への備え
[相談]
60代の半ばとなり、そろそろ“終活”に向けた準備をしていきたいと思い
資産内容を把握しはじめたところ、生命保険で躓いてしまいました。
毎年、生命保険料控除証明書は届くので、何となくどこの保険会社かはわかるのですが
控除証明書以外の書類は毎年破棄して残っていませんし
保険証券はどこにあるのか分かりません。このような場合どうしたらよいのでしょうか。
また、“終活”に向けた準備をしていく中でのポイントなど、アドバイスもお願いします。
[回答]
保険証券がどこにあるのか分からない、ということであれば
まず再発行の手続きをとるとよいでしょう。
また、“終活”に向けた準備をされるのであれば、資産の棚卸をするとともに
相続人は誰になる予定か、相続税はどのくらいかかるのかも
あわせて把握されるとよいでしょう。
[詳細]
1.生命保険の内容の把握
生命保険を契約すると、保険証券を受け取ります。
この保険証券は、保険金を受け取るとき、中途解約時に解約返戻金を受け取るとき
また契約内容を変更するときなどに必要となります。
仮に保険証券を紛失していても保障は継続しており
保険契約者の本人確認ができれば諸手続きをすることが可能です。
ただし、保険証券には契約内容が記載されていますので
紛失されたのであれば再発行の手続きをとることをお勧めします。
なお、再発行の手続きは
年に1回届く契約内容のお知らせや控除証明書に記載のある連絡先へ連絡し
指示を受けるとよいでしょう。
2.“終活”に向けた準備
“終活”に向けた準備をされるのであれば、資産の把握(=棚卸)をするとともに
相続人となる方は誰か、相続税はどのくらいかかるのかの把握もされるとよいでしょう。
どのような書類があればこれらの把握ができるのか、参考までに記載しました。
(1)財産を把握するための資料(例)
(2)相続人となる予定の人を把握するための資料(例)
戸籍謄本、除籍謄本、改製原戸籍謄本
(3)相続税の試算
相続税は、上記の資料などによって資産の一覧を作成し
相続人を把握した上で、資産評価を行うなどをして計算することとなります。
一部相続税が課税されない財産などもありますので
国税庁サイトの情報を参考に試算してみるとよいでしょう。