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2024.06.14

居住用不動産の贈与をあった年に配偶者が死亡した場合の税金は?

事例

Aさんは婚姻関係が40年以上になるので夫であるBさんから

自宅の土地及び家屋(評価額1800万円)の贈与を受けました

しかし、Bさんはその直後に急死してしまったのです

さて、このよう場合相続税の申告と贈与税の申告は

どうなるのでしょうか?

回答

相続税は、課税対象外

贈与税は、申告して無税

となります

解説

資産の贈与があっても、相続開始の7年前の贈与財産については

相続税の課税価格に算入されてしまいます

しかし、その贈与財産が配偶者控除の適用を受けた居住用財産

である場合は、その特定贈与財産の評価額までは受贈配偶者の

相続税の課税価格に加算しないこととされています

(相続税法19条)

その一方で、生前贈与の加算対象とならない上記特定贈与財産については

その贈与が贈与した配偶者の相続開始の年に行われたものであったとしても

非課税財産に該当しないため、贈与税の申告が必要となります

この事例では、住宅の評価額が2000万円未満ですから

贈与税の申告をしても贈与税額は0円となります

 

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当事務所の強み

1.すべての案件のお客様との面談は所長自らが担当します

2.税務調査を受ける確率が2%程度という驚異的な低さが自慢です

3.相続税の申告実績は20年間で800件以上です

4.相続税の節税相談は20年間で2000件以上です

5.弁護士・司法書士・土地家屋調査士と業務連携しています

6.土日はもちろん祝日、お盆、年末年始も対応します

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2024.06.10

子名義の家屋で一人暮らししていた父が死亡した場合の小規模宅地の特例

 

事例

私は、父親名義の土地甲に私名義で家を建てて

私たち家族と父と同居していました。

しかし、家庭内のトラブルが原因で私たち家族は

近くの賃貸マンションに引っ越しし、父親は

父名義の土地に私が建てた家に独りで暮らすようになりました

その後、5年が経って父が亡くなりました

父親名義の土地は、私が相続し私名義の家で再び

私たち家族の生活が始まることになります

この場合、小規模宅地の特例は適用できますか?

ただし、私は父親に地代を支払っていませんし

父親も私に家賃を支払っていません

回答

小規模宅地の特例は適用できます

解説

「被相続人等の居住の用にきょうされていた宅地等」の範囲を定めた

措置法通達69の4-7(1)の後半部分には以下の記述があります

 

「被相続人が所有していたもの又は被相続人の親族が所有していたもの

の敷地の用に供されていた宅地等」

ただし、カッコ書きで以下の記述があります

(当該家屋を所有していた被相続人の親族が当該家屋の敷地を

被相続人から無償で借り受けており、かつ、被相続人が当該

家屋を当該親族から借り受けていた場合には、無償で借り受けて

いたときにおける当該家屋に限る。)

 

今回のように、双方ともに無償の場合には

小規模宅地の特例が適用されます

親族間で土地や建物の貸し借りを行う場合には

相続税対策も視野に入れる必要がありそうです

 

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2024.05.24

古い木造アパートを相続したんですが・・・交換ってできるんですか?

 

事例

私は、親から古い木造アパートを相続しました。

相続から5年経過しましたが、建物劣化が激しく建て替えるか

売却するか検討していました。

しかし、不動産業者の担当者から「隣の街の月極駐車場と交換して

その土地で新しく賃貸住宅を建設することができる」と

言われました。そんな都合のいい話は本当に実現するのでしょうか?

回答

要件を満たせば、税務上の問題をクリアできます

解説

いわゆる交換の特例を適用するための要件は以下の通りです

1.交換譲渡資産と交換取得資産はいずれもこ定子さんであること

2.交換譲渡資産を1年以上所有していたこと

3.交換取得資産は相手方が1年以上所有していたこと

4.交換譲渡資産と交換取得資産は同一種類の資産であること

5.交換後は、交換取得資産を交換譲渡資産の交換直前の用途と

同一の用途に供すること

6.交換譲渡資産と交換取得資産の時価の差額が、これらの時価のうち

高い金額の20%以下であること

これらの要件のうち、今回論点となるのは5番の要件です

交換譲渡資産は木造賃貸アパートの敷地で

交換取得資産は月極駐車場の土地です

単純に、これだけでは同一用途とならないため

交換の要件は満たしません

 

しかし、今回の交換取得資産である駐車場の立地が住宅地であり

既存の構築物を取壊したり造成工事をすることなく

いつでも建物を建設が可能な土地であれば宅地と同様に

取り扱うことができると考えられます

 

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2024.05.17

換価分割の留意点 3月10日の続き

 

このHPで換価分割の概要については3月10日に

解説しましたが、今日は前回書ききれなかった留意点を

記載します

事例

例えば、先祖代々の土地に父親Aさんが住んでいました

Aさんの配偶者は以前に亡くなっていましたが、Aさんの長女Xさんは

同居していました。またAさんにはXさん以外に長男Yさんと次男Zさんの

相続人がいます。

Aさんの遺産は、AさんとXさんが住んでいた自宅の不動産100坪(評価9000万)

と預貯金1億2000万です。遺産分割に当たっては兄弟で喧嘩はしていませんが

いろんなパターンを考えているようです

兄弟全員が、自宅をいずれ売却することについて賛成しています

そこで、分割パターン別に留意点を検討することになりました

検討

留意点1:XさんはAさんと同居していたので小規模宅地の特例が適用できます

小規模宅地の特例のメリットを最大限活かすためにはXさんが単独で

自宅不動産を相続する必要があります。しかしその場合、相続割合が

法定割合と大きく乖離するという問題があります

留意点2:留意点1の論点を解消するために、自宅不動産を換価分割する場合

法定分割となります。しかし、小規模宅地の特例のメリットを1/3しか

活かすことができません。今回の相続税ではXさんの単独相続と法定割合の相続では

3兄弟の相続税総額に700万円の差額が発生します。これは大きな問題です

留意点3:留意点2の分割パターンは、小規模宅地の特例のメリットが1/3となり

なおかつ相続税も700万円増加しますが、3兄弟平等というメリットがあります

これが換価分割の最大のメリットです

しかし、この方法も一つ問題があります。換価分割の為に自宅を売却した際の

所得税の金額について、XさんとYZさんとでは大きな差額が発生します

つまり、Xさんは実家でAさんと同居していたので譲渡所得税の計算にあたって

居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除の特例と

●長期譲渡所得に軽減税率の特例を適用できるのです

せっかく仲のいい兄弟が遺産分割を平等にしても、譲渡所得税で大きく

差額が発生します。

 

このように、換価分割を実施する際には様々な論点が発生します

税理士は、分割案のパターン別に税額計算を行うことはできます

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2024.05.10

相続開始の3年以内に取得して賃貸住宅経営を始めた宅地の評価額

事例

父は、祖父の代から引き継いだ土地Aに

16年前に賃貸マンションを建設して賃貸住宅経営に

取組んでいました。借入金の残高もかなり減少したため

2年前に土地Bを取得して新たに賃貸マンションを建設して

2つ目の賃貸住宅経営を始めました

 

しかし、父親は先月突然亡くなりました

遺言には、土地Aとその上に建つマンションは長男X

土地Bとその上に建つマンションは次男Yが相続すると記載が

ありました。

質問

土地A及びBは、いずれも賃貸住宅の建つ土地です

どちらの土地も、小規模宅地の特例を適用することが

できるでしょうか?

回答と解説

要件を満たせば、ABともに小規模宅地の特例の適用対象

となります

 

相続税の改正によって、相続開始の直前3年以内に

新たに賃貸住宅経営の対象となった宅地は

小規模宅地の特例の適用対象に該当しないことと

なりました

 

しかし、上記改正も

被相続人が、相続開始の日まで3年を超えて引き続き賃貸住宅経営を

継続しているには、小規模宅地の特例の適用対象に該当します

 

この特例の改正は、間違いやすいので

充分に注意が必要です

 

相続税の試算・申告のご依頼は

相続税を専門とする税理士事務所に依頼することを

お勧めします

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2024.05.03

生命保険金だけではなくて、生命保険契約にも相続税が課税!!!

相続税の申告に当たって

受取った生命保険金だけではなくて

生命保険契約にも相続税が課税されることを

ご存知ない方が多いので

解説します

事例

父親は、以下のような2つの生命保険契約を締結していました

1.契約者:父親 被保険者:父親 受取人:長男

2.契約者:父親 被保険者:孫  受取人:満期の場合は孫、孫死亡の場合は長男

このような生命保険契約を締結している父親の相続が開始しました

なお、2の生命保険については満期を迎えていません

このような状況で、相続税の課税関係はどうなるでしょうか?

解説

1の生命保険について、相続税の課税対象になることは問題ありません

しかし、2の生命保険について相続税の課税対象となることに

気づいていない場合が多くあります

 

2の生命保険は、父親が保険料を支払っていて

被保険者が孫であるため、父親が亡くなっても

保険金は支払われることはありません

ですから、生命保険の権利が相続税の課税対象となります。

 

また、この2の生命保険契約は1と違ってみなし相続財産ではありません

そのため、遺言書に記載がない限り孫がこの契約の権利を

相続できません。

 

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2024.04.27

相続した財産を譲渡して所得税も課税されました・・・

相続の概要

父親の財産は、遺言書に基づいて

母親と私の兄弟で円満に相続しました

私の相続した財産は

上場企業株式7000万円(相続税申告書記載の評価額)

金地金3000万円(相続税申告書記載の評価額)

でした

相続財産を譲渡しました

私は、

上場企業株式のうち3500万円(相続税申告書記載の評価額)と

金地金1000万円(相続税申告書記載の評価額)を譲渡して

その全額で住宅ローンを繰り上げ返済しようと考えました

証券会社の担当者から・・・

しかし、証券会社の担当者から

「上場企業株式は、特定口座を開設して相続していないので

確定申告が必要ですよ」と言われました

さらに、金地金の買取業者からも

「確定申告が必要ですよ」と言われました

相続税を支払った財産なのに・・・所得税が・・・

私は、相続税を支払った財産を譲渡した際に

所得税が課税されることを知らなかったので

相続税専門の税理士に相談に行きました

すると・・・

相続で取得した財産は、亡き父が当初取得した際の

価格を引継ぎ、その価格と譲渡価格との差額がプラスの

際に所得税が課税されることを教えていただきました

ただし、相続後一定の期間内に譲渡した場合は

取得費加算という特例を適用することができると

言うことでした。

https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/joto/3267.htm

私は、今回の株式と金地金の譲渡の税額を事前に計算していただいて

資金計画を再検討することにしました

やはり、相続に関する税金は相続専門の税理士に

相談すべきだと痛感しました

 

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2024.04.21

遺産分割に当たって死亡保険金の受取人が保険金の一部を他の相続人に・・・

遺産分割に当たって死亡保険金の受取人が保険金の一部を他の相続人に支払った場合の税金

被相続人Xの相続人は長男A、次男B、三男Cの3名のみ

相続財産は、自宅(5000万)と賃貸マンション(3000万)のみ

生命保険契約は、6000万円でAが受取人となっている

遺産分割案の概要

第1案:Bは自宅、Cは賃貸マンションを相続し

Aは生命保険を受取りつつ、Aは生命保険6000万円から

2000万円をCに支払う

第2案:Bは自宅、Aは賃貸マンションと生命保険6000万円

Cは、Aから2000万円を支払ってもらう

第1案と第2案の税金

結論は、

第1案では、A,B,Cそれぞれに相続税が課税されるとともに

Cに贈与税が課税されます

Aは、生命保険を受取るのみで遺産を相続しません

そのため、生命保険金から2000万円をCに支払うことは

遺産分割に関係なく、単なる贈与となります

第2案では、代償分割における代償債務の履行となるため、Cに贈与税は課税されません

A,B,Cそれぞれに相続税が課税されます

 

『代償分割に係る代償金として、代償債務者である相続人から

その者が取得した積極財産の価額を超える代償金を受領した場合には、

その積極財産の価額を超える部分は、現物をもってする分割にかえる

代償債務に該当せず、代償債務者から他の相続人に新たに経済的利益

を無償にて移転する趣旨でされたものと言うべき』・・・過去の裁判事例から抜粋

 

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2024.04.13

夫婦間で居住用財産を贈与したのですが・・・思わぬ落とし穴が・・・

夫婦間で居住用財産を贈与しました

私たち夫婦は、今年で結婚生活が30年となります

私の年齢も60歳になります。

妻への日ごろの感謝の気持ちをこめて

何かできないか、と考えていたところ

居住用財産の夫婦間贈与の制度をネットで見つけました

そこで早速我が家の評価額を調べると

土地が5000万円・建物が800万円ほどであるが分かりました。

建物はこれからも評価額が下がるようなので

土地の2110万円相当を贈与で妻の名義にすることに

しました。

ところが、思わぬ落とし穴が

早速、司法書士の先生に依頼して

契約書を作成していただいて法務局で登記していただくことに

なりました

しかし、ここで登録免許税が42万円も課税されることを

初めて知りました。私から妻に自宅の土地の名義を

変更するだけで42万円も税金を支払うのは想定外でしたが

当初の目的を達成するために、名義変更の登記を依頼しました

そして、さらに数カ月後に県税事務所から不動産取得税の

納付書が届きました。その金額が32万円でした

私から妻へと贈与税の非課税枠の範囲内で自宅の土地の

名義変更をしたのですが、結局74万円も納税することに

なってしまいました

更に、ショックなことが

その後、贈与税の申告の為に税理士さんと

お話しをしていると

更にショックなことを聞かせれました

 

・登録免許税の税率は、相続の場合は贈与の場合の1/5となること

・不動産取得税については、相続の場合は非課税であること

・夫婦で住んでいる自宅について、相続税の申告に当たっては小規模宅地の特例が

適用できること

 

これらの知識を事前に知っていれば、わざわざ74万円も納税して

自宅の土地の名義を妻に変更しなかったと思います

税金については、事前にプロに相談すべきだったと

いまさらながら反省しています

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2024.04.05

死亡保険金で代償分割した場合の税金って???

質問

Aさんの相続財産を長男Xと次男Yで分割協議しました

Aさんの財産構成は、

そのほとんどがAさんの経営していた工場の土地と建物

(評価額1億円)でした。

現預金は2000万円程度でした

その一方で、AさんはAさんが契約者・被保険者となり

受取人を長男Xとする生命保険契約1億円を締結してました

 

長男Xと次男Yが遺産分割協議をした結果

現預金2000万円はXが相続して

工場の土地と建物はYが相続することになりました

しかし、このままではYは納税資金が不足するため

代償分割でXからYに代償金を支払うことになりました

このような遺産分割の場合、XとYの課税関係はどうなりますか?

回答

Xの受取る生命保険金は、相続財産ではなくX固有の財産となります

代償分割は、相続財産の範囲内で代償金を支払うのであれば

相続税だけが課税されます

今回、Xの相続財産は現預金2000万円のみです

生命保険金1億円は相続財産ではなく、固有の財産です

ですから、XからYに支払う代償金が2000万円を超えると

Xの相続財産を超える金額をYに代償金として

支払うことになってしまいます

 

その結果

Xの相続財産>代償金 の場合は、Yは相続税のみの課税

Xの相続財産<代償金 の場合は、2000万円を超える金額について

Yは贈与税が課税されます

 

充分にご注意ください

 

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2024.03.29

孫の教育費をおじいちゃんが負担した場合の贈与税って???

孫の教育費をおじいちゃんが負担した場合の贈与税って???

少子高齢化により、子供や孫の教育費を祖父母が負担するケースは

増加傾向にあるようです

そこで、教育費の贈与について課税関係や限度額についての

お問い合わせが多くあります

教育資金贈与

一般的には、教育資金贈与という制度が知られています

詳細については、下記URLから国税庁のHPを

ご覧ください

https://www.nta.go.jp/publication/pamph/sozoku-zoyo/201304/01.htm

この制度は、簡単に申し上げますと

金融機関に教育資金の為だけの特別な口座を

設けます。この口座から支払った教育費に関しては

非課税とする制度です。

相続税対策で、使いやすそうな制度ですが

実際に利用するとなると、様々な制限があって

この制度の利用を諦める方もいらっしゃるようです

実は、非課税ってご存知ですか???

実は、上記の教育資金贈与という制度を利用しなくても

教育費の贈与は、そもそも贈与税が課税されない

つまり、非課税ってご存知でしょうか?

教育資金の贈与は、非課税なんです

そもそも、民法では夫婦・直系血族等は相互に扶養する義務を

定めています

上記民法の定めに基づいて、贈与税では非課税財産を

以下のように定めています

扶養義務者相互間において生活費又は教育費に充てるためにした

 贈与により取得した財産のうち通常必要と認められるもの」

この定めに基づき、おじいちゃんが孫の教育費を負担することに

対して贈与税は課税されないことが明らかです

 

それでは、「通常必要と認められるもの・・・」

の記載については、どこまでが非課税となるんでしょうか???

この点について、詳細を記載すると長くなるので

ここでは割愛させていただきますが

大原則として、教育資金の贈与は贈与税が課税されない

ということをご理解ください・・・ただし

通常必要と認められるものに限ります

 

 

相続税及び贈与税の対策と申告は

相続税専門の税理士にお任せください

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相続税専門税理士事務所は、こちらです

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2024.03.22

自宅の前の道幅が狭いのですが、土地の評価は下がりますか???

自宅の前の道幅が狭い・・・

相続税の申告業務で稀にあるのが

「自宅の前の道幅が狭い・・・」という事例です

あたらしく区画整理された住宅街ではありえないですが

昔からの住宅街で、あり得る事例です

 

『道幅が狭い」・・・と抽象的な表現ですが

具体的には、自宅の前の道幅が4m未満であれば

相続財産の自宅の土地の評価額は若干下げることができます

2項道路

上記のような道路を2項道路といいます

2項道路に該当すると、セットバックすべき土地の面積の評価額は

通常どおり評価した評価額から70%相当額を控除して評価することになります

2項道路かどうかの確認

2項道路かどうかの確認ですが

最近では各市自治体のHPで確認することができます

例えば、神戸市の場合は

神戸市情報マップ

https://www2.wagmap.jp/kobecity/Portal

というサイトで2項道路の場所を確認できます

 

このように、ちょっとした情報の積み重ねが

相続税の節税につながります

相続税の申告と相続税対策は

数多くの申告実績のある相続税専門の税理士事務所に

依頼することをおすすめします

 

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近江清秀公認会計士税理士事務所

651-0087神戸市中央区御幸通8-1-6

神戸国際会館17

(Tel)078-959-8522

(Fax)078-959-8533

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2024.03.10

換価分割って・・・?

相続財産が不動産だけ・・・どうやってわけるの?

相続財産のうち、不動産の占める比率が高く

相続人全員で納得できる分割ができない場合など

換価分割という方法があります

換価分割とは???

換価分割とは、例えば・・・

相続財産が評価額3000万円の土地だけで

法定相続人が3人の場合に、土地の所有権を1/3づつ

登記する方法もありますが

全員が、土地よりもお金が欲しい場合もあります

そんな場合、土地を換金して分ける方法が

換価分割です。つまり、土地を換金してそのお金を

分けるという方法です

具体的な方法

一般的に換価分割の場合、不動産売却手続きを簡単にするために

登記簿上の相続人の名義は、相続人のうち代表者1名だけとします

その後、相続財産の不動産を相続人代表が売却して

売却代金を、他の相続人に分配する方法が、換価分割の

具体的な流れになります

留意事項

換価分割は、不動産比率が高く

現金で相続を希望する場合に多く活用される

遺産分割方法ですが、税務上留意すべきポイントが

一つだけあります

それは、遺産分割協議書に

換価分割する旨を明記する必要があるということです

その記載がないと、資金の流れだけを見ると

親族間の贈与と誤解されるリスクがあります

 

相続税の申告業務は、神戸・芦屋・西宮で

相続専門税理士として24年営業を続けている

私の事務所にお任せください

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2024.03.02

相続税の申告書に添付する印鑑証明書の入手日について

遺産分割協議書と印鑑証明書を税務署に提出する理由

遺言書が作成されている場合以外は

相続税の申告書には、遺産分割協議書と印鑑証明書を

添付する必要があります

 

相続税額の計算に当たって適用される特例には

いくつか種類がありますが

小規模宅地の特例などは、遺産分割の内容によって

摘要の可否が判定されます

 

そのため、相続税の申告書には必ず遺産分割協議書と

印鑑証明書を添付する必要があります

提出する書類の入手日付

お客様から、相続税の申告書に添付する印鑑証明書の入手日について

お問い合わせをいただくことがありますが、

税務署に提出する書類は、相続開始の日以降であれば

いつでもOKです。これは、印鑑証明書だけではなくて

戸籍・住民票などの書類も同様です

効率のいい遺産収集

印鑑証明書は、最終的に土地の名義変更や

預金の解約などで必要になります

ですから、相続開始直後に印鑑証明書を

入手する必要はありません。

むしろ遺産分割協議が成立する頃に

入手すれば、不動産の名義変更や預金の

解約手続きを済ませた後で

印鑑証明書を税務署に提出することができます

 

相続税の申告業務・遺産収集業務は

効率よく作業を進めないと相続人の皆さんに大きな

ストレスが負担になります

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2024.02.17

停止条件付遺贈

[相談]

私には孫がおり、この子が社会に出るまで見届けたいとは思いますが

年齢を考慮するとあまり現実的ではありません。

せめて遺産を学費として使ってもらいたいと思っているのですが

私が死亡した際の相続人に孫は該当しない場合

どうしたら孫にお金を遺せるでしょうか。

私としては学びに使ってほしいという思いがあるので

将来孫に進学の意思がないのであれば、本来の相続人間で分けてほしいと考えています。

[回答]

まず、相続人に該当しない方へ遺産を分けることは「遺贈」にあたりますので

遺言を書いておく必要があります。

遺言がない場合は、法定相続人の共有財産となるため

お孫様へ渡すことはできません(民法第964条、第898条①)。

遺贈にはいくつか種類がありますが

今回のケースであれば遺言に停止条件を設けることにより

相談者様のご意向に添えるのではないかと思います(いわゆる停止条件付遺贈)。

[解説]

①停止条件とは

将来発生することが不確実な事実や内容について

それらが成就したときに法律上の効果が発生する条件のことをいいます。(民法第127条①)

②①を付けた遺言の効力

民法第985条②には、「停止条件を付した場合において

その条件が遺言者の死亡後に成就したときは、遺言は

条件が成就した時からその効力を生ずる」とあります。

例えば、「孫が大学生になったら、●円を遺贈する」と記しておくと

遺言の効力発生時にお孫様が大学へ進学されている場合

指定した額を遺贈することが可能です。

なお、お孫様が進学されない事が確定した場合は、遺贈の効力は生じず

停止条件付に係る財産(●円)は相続人へ帰属するため

この点でもご意向どおりとなります(民法第995条)。

条件を設ける際の注意点として、「生活に困っていたら」や

「幸せなら」といったあいまいな表現は

解釈をめぐるトラブルを引き起こしかねないため、配慮が必要です。

どのような条件を付けるか、トラブルの元にならないような遺言作成のためにも

専門家に相談するとよいでしょう。

2024.02.02

居住用賃貸建物に係る資本的支出の取扱い

[相談]

消費税法上の居住用賃貸建物の取得等に係る仕入税額控除の制限の規定について

居住用賃貸建物について資本的支出を行った場合の取扱いを教えてください。

[回答]

消費税法上、居住用賃貸建物に係る資本的支出に係る消費税については

原則として、仕入税額控除の規定は適用されないこととされています。

詳細は下記解説をご参照ください。

[解説]

1.居住用賃貸建物の取得等に係る消費税の仕入税額控除の制限の規定の概要

消費税法上、仕入れに係る消費税額の控除の規定は

事業者が国内において行う一定の住宅の貸付けの用に供しないことが明らかな建物

(その附属設備を含みます)以外の建物(居住用賃貸建物といいます)

に係る課税仕入れ等の税額については適用しないと定められています。

2.居住用賃貸建物に係る資本的支出の取扱い

上記1.の居住用賃貸建物に係る仕入税額控除の制限の規定における

居住用賃貸建物に係る課税仕入れ等の税額には、その建物に係る資本的支出

(※1)に係る課税仕入れ等の税額が含まれることとされています。

したがって、居住用賃貸建物に係る資本的支出に係る消費税については

原則として、仕入税額控除の規定は適用されないこととなります。

ただし、建物に係る資本的支出自体が居住用賃貸建物の

課税仕入れ等に該当しない場合には

上記1.の規定は適用されないこととされています。

具体的には、以下に掲げる場合が該当することとされています。

  1. ① 建物に係る資本的支出自体が、高額特定資産を取得した場合等の
  2.     納税義務の免除の特例に規定する高額特定資産(※2)
  3.    の仕入れ等を行った場合に該当しない場合
  4. ② 建物に係る資本的支出自体が、住宅の貸付けの用に供しないことが
  5.    明らかな建物に係る課税仕入れ等に該当する場合
  1. ※1 資本的支出とは、事業の用に供されている資産の修理
  2. 改良等のために支出した金額のうち、その資産の価値を高め
  3. またはその耐久性を増すこととなると認められる部分に対応する金額をいいます。
  4. ※2 高額特定資産とは、棚卸資産および調整対象固定資産
  5. (対象資産)のうち、その価額が高額なものとして一定のものをいいます。

 

2024.01.28

何が延長される? 事業承継税制

[相談]

息子である専務の社長就任にあわせて

私が所有している会社(非上場)の株式を贈与しようと思います。

「事業承継税制」を利用すればこの贈与に係る贈与税が免除されるようですが

事前の計画の提出が2024年3月31日までと聞きました。

今から作成して間に合うか、正直自信はありません。

そのような中、先日

令和6年度税制改正大綱が公表されて事業承継税制に関する延長措置が

出たことを知りましたが、何が延長されるのでしょうか?

[回答]

令和6年度税制改正大綱において

事業承継税制について事前に提出する計画の提出期限が2年延長される

措置が記載されています。

[詳細解説]

1.事業承継税制とは

事業承継税制とは

「中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律(いわゆる「円滑化法」)」

に基づく認定を受け、会社や個人事業の後継者が取得した一定の資産について

贈与税や相続税の納税を猶予・免除する制度をいいます。

事業承継税制は、大きく、非上場会社の株式等を対象とする「法人版事業承継税制」と

個人事業者の事業用資産を対象とする「個人版事業承継税制」に分かれます。

ご相談のケースは、非上場会社の株式ですから、法人版事業承継税制を指します。

法人版事業承継税制には、以下2つの措置があり、現行における主な相違点は、下表のとおりです。

 

●現行における特例措置と一般措置の主な相違点

出典:国税庁「非上場株式等についての贈与税・相続税の納税猶予・

免除(法人版事業承継税制)のあらまし(令和5年6月)」

2.令和6年度税制改正大綱

令和6年度税制改正大綱(以下、大綱)において

法人版事業承継税制に関する延長措置として

「特例承継計画の提出期限を2年延長する」旨が記載されています。

これは、上記1.の2024年3月31日までとしている期限を

2年後の2026年3月31日までとすることを指します。

なお、今回のご相談には関係ありませんが

個人版事業承継税制についても同様の改正案が記載されています。

3.留意点

上記2.のとおり改正されますと

事前の計画策定や提出に猶予期間が設けられることとなるため

ご相談のケースにおいても十分提出は可能かと思われます。

ただし

適用期限は今回の延長措置に含まれていない点に、ご留意ください。

なお、今般のご相談は特例措置の適用を前提としていますが

一般措置であれば事前の計画の提出も不要で、適用期限もありません。

ただし、特例措置と一般措置では適用要件等が異なる部分もあるため

どちらの措置を適用するかは両者をよく比較検討されるとよいでしょう。

<参考>
国税庁HP「事業承継税制特集
自由民主党・公明党「令和6年度税制改正大綱」

2024.01.21

相続の放棄と相続税の計算

[相談]

私には長男、長女、次女、三女の4人の子がいます。夫は15年前に亡くなり

その際に跡継ぎである長男がほとんどの財産を相続しました。

その長男が、先日亡くなりました。長男は独身で子供もおりません。

私が相続人になるといわれましたが私も年老いていますので

今更財産を相続するのもどうかと思っております。

相続人が多ければ多いほど相続税は安くなると聞いています。

私が相続を放棄すると他の子供たちが相続することになりますが

子供たちが相続した方が相続税は少なくなりますか?(長男の財産は1億3,600万円です。)

[回答]

ご相談者様が相続を放棄されたとしても

その放棄がなかったものとして相続税を計算しますので

相続税は少なくなりません。

[詳細解説]

1.相続の順位
相続に関するルールは、「民法」という法律に定められており
お亡くなりになった方(以下、被相続人)の財産を相続する方には
優先順位があります。
まず優先的に相続できるのは、配偶者と子供(子供が先に亡くなっている場合には孫)です。
子供や孫がいない場合には、配偶者と両親や祖父母、子供(孫)も両親(祖父母)
もいない場合には、配偶者と兄弟姉妹が相続することとなります。
両親はいるけれど「相続を放棄する」場合には
相続人は次の順位に繰り越され、被相続人の財産は兄弟姉妹が相続することとなります。
つまりご相談の場合には、ご相談者様であるお母様が相続を放棄することによって
ご長男の財産は他のお子様3人が相続することとなります。
2.相続税の計算

上記1.のとおり相続は民法に従うことになりますが相続税の計算は

相続税法に従って計算を行います。

相続税法は「課税」を目的とした法律ですので

人によって課税が不公平になることのないように

同じ相続に関するルールでも一部、民法とは異なる特別なルールが設けられています。

例えば、ご相談のようにお母様が相続を放棄したために

相続人が次の順位の方(兄弟姉妹)に移行した場合にも

この特別ルールが適用されます。

●相続の放棄があった場合の相続税法の特別ルール

法定相続人の数放棄がなかったものとした場合の法定相続人の数
法定相続分放棄がなかったものとした場合の法定相続人の各法定相続分

 これら法定相続人の数や法定相続分は、相続税の計算過程において

 基礎控除や生命保険の非課税金額、相続税の総額の計算などで使用します。

2024.01.13

遺産分割調停における相続税の立替

[相談]

 

数年前に私の妻が亡くなったことから

法定相続人である妻の兄弟と遺産分割協議を行う必要が生じ

この相続人らとの遺産分割協議を試みました。

しかし、協議がまとまらなかったため

現在は家庭裁判所において遺産分割調停手続を行っています。

法定相続分に則り私が大半の相続財産を取得する予定だったので

本調停手続に先立ち、手続の最後に清算をすることを約束した上で

私が全員分の相続税を立て替えて納付しています。

この際、相続人全員から了承も取っていました。

その後、調停手続が進んでいく間に次第に当初の相続人が亡くなり

当初の相続人のそのまた相続人が本調停手続の当事者となっていきました。

しかし、新しく相続人になった者の多くは

相続税の立替払いについて自身で約束したものではないから清算には応じないと主張してきています。

本調停手続あるいはその後の審判にて

私の立て替えた相続税については清算してもらえないのでしょうか。

[回答]

遺産分割調停手続はあくまでも相続財産の分割について協議する手続になりますので

相続財産に含まれない相続税の立替金の問題は

本来調停手続での協議の対象には含まれません。

したがって、調停手続の当事者同士で納得していれば

相続税の清算について取り決めることは可能ですが

反対する者がいる場合においてこの者を含めて清算の取り決めを行うことはできません。

仮に立替金の清算を求めるのであれば

本調停手続とは別に訴訟等の債権回収手段をとる必要があります

(きちんと立替時の資料を保管していれば請求自体は認められるものとは考えますが

納付した金額自体が少ない場合には時間面・費用面のコストを踏まえて

回収に乗り出すかどうか自体を検討しなければならない事案もあります。)。

また、本調停手続において質問者様から当該相手方に代償金を支払う

内容での協議が成立しているのであれば

上記代償金の支払債務との間で相殺を行うことも考えられます。

本件では質問者様は良かれと思い相続税を立て替えたものと思われますが

調停手続や審判の場では共同相続人と対立することもありますので

上記のような状況は往々にして起こり得ます。

そのため、対立が見込まれる相続においては

相続税の納付に関しましても各相続人にて行ってもらう方向で

進めた方がトラブルの回避のためには望ましいといえます。

2023.12.23

生前贈与加算の対象者

[相談]

被相続人Aは、相続開始の年の前年以前から相続開始の年まで数年間連続して

孫Cに暦年課税贈与(各年120万円)を行っていました。

この被相続人Aから今回の相続において財産を取得したのは

Aの子であるB(Cの親)のみなのですが、この場合、孫Cについて

相続税法上の生前贈与加算の規定の適用はあるのでしょうか。教えてください。

[回答]

今回のご相談の場合、孫Cについては

相続税法上の生前贈与加算の規定の適用はないこととなります。

詳細は下記解説をご参照ください。

[解説]

相続税法上、相続又は遺贈により財産を取得した者が

その相続の開始前3年以内(※1)にその相続に係る被相続人から

贈与により財産を取得したことがある場合においては

その者については、原則として

その贈与により取得した財産の価額を相続税の課税価格に加算した価額(※2)を

相続税の課税価格とみなして算出した金額(※3)をもって

その納付すべき相続税額とすると定められています(生前贈与加算)。

 

今回のご相談の場合

孫Cは被相続人Aからの相続により財産を取得していないことから

ご相談の孫Cへ行われた暦年課税贈与について

生前贈与加算の規定の適用はないこととなります(※4)。

なお、孫Cが相続開始の年に被相続人Aから受けた暦年課税贈与については

通常どおり、贈与税が課税されることとなりますので

念のためご留意ください。

  1. ※1 「その相続の開始前3年以内」とは
  2.          その相続の開始の日からさかのぼって3年目の応当日から
  3.          その相続の開始の日までの間をいうこととされています。
  4.          なお、令和5年度税制改正により、令和6年1月1日以後に贈与により
  5.          取得する財産に係る相続税については、その相続の開始前7年以内となります。
  6. ※2 相続税の課税価格に加算される財産の価額は
  7.         その財産に係る贈与の時における価額によることとされています。
  8. ※3 その贈与により取得した財産の取得につき課せられた贈与税があるときは
  9.        その金額からその財産に係る贈与税の税額として
  10.        一定の方法により計算した金額を控除した金額となります。
  11. ※4 孫Cが、被相続人Aを特定贈与者とする相続時精算課税適用者である場合には
  12.        孫Cが被相続人Aから相続又は遺贈により財産を取得しなかった場合であっても
  13.        生前贈与加算の規定が適用されます。

[参考]
相法19、相基通19-1、19-2、19-3、国税庁「令和6年1月1日施行

令和5年度 相続税及び贈与税の税制改正のあらまし」など

2023.12.16

相続によるインボイス発行事業者の引継ぎ

[相談]

父は、2023年10月下旬に死亡しました。

相続人は母と私の2人で、父が所有していたテナントビルは

相続により私が取得します。

父は適格請求書発行事業者(以下、インボイス発行事業者)として

テナント入居者に対してインボイスを発行していたようです。

私はサラリーマンで、インボイス発行事業者ではありません。

このような場合、父のインボイス発行事業者の登録の効力を相続により引継ぐことはできますか?

[回答]

インボイス発行事業者の登録の効力を、相続により引継ぐことはできません。

ご相談者様がインボイスを発行したい場合には

ご自身の名前でインボイス発行事業者の登録を行う必要があります。

[詳細]

1.インボイス発行事業者

2023年10月1日より、消費税の計算上、仕入税額控除を適用するには

原則としてインボイスの保存が必要となりました。

このインボイスは、インボイス発行事業者でなければ発行できません。

そのため、インボイス発行事業者の登録を受ける必要があります。

ただし、消費税の課税事業者でなければ登録申請をすることはできません。

さらにインボイス発行事業者である間は、免税事業者となることはできず

課税事業者のままです。

つまりインボイスを発行する間は、消費税の申告納税義務が発生することとなります。

2.インボイス発行事業者に相続が発生した場合

インボイス発行事業者が個人の場合で

当該個人が死亡したことにより相続が発生したときは

まずその相続人は「適格請求書発行事業者の死亡届出書」を提出する必要があります。

また、次のいずれか早い日にインボイス発行事業者の登録の効力が失われます。

  1.   ・届出書の提出日の翌日
  2.   ・インボイス発行事業者の死亡日の翌日から4月を経過した日

3.インボイス発行事業者でない者が相続により事業を承継した場合

今回のケースのように、相続により事業を承継した相続人が

インボイス発行事業者でない場合において、インボイス発行事業者の登録を受けるためには

登録申請の手続を行う必要が生じます。

この場合、次のいずれか早い日までの期間は

 相続人をインボイス発行事業者とみなす措置が設けられています。

  1.   ・相続によりインボイス発行事業者の事業を継承した相続人の相続のあった日
  2.    の翌日から、その相続人がインボイス発行事業者の登録を受けた日の前日
  3.   ・インボイス発行事業者の死亡日の翌日から4月を経過した日

この措置が適用されている期間は登録は有効で

その登録番号は相続人の登録番号とみなすこととされます。

そのため、途切れることなくインボイスを発行し続けるには

遅くとも死亡日から4ヶ月以内に相続人自身が登録を受ける必要があります。

なお、インボイス発行事業者である間は、必ず消費税の申告納税義務が生じます。

消費税の申告納税の計算にはいくつか種類があるため

どの計算方法が最も税負担が軽減できるか試算する必要があり

場合によっては届出等を行う必要も生じます。

参考:
国税庁HP「消費税の仕入税額控除制度における適格請求書等保存方式に関するQ&A

2023.12.08

インボイス制度/相続により個人事業を承継した場合のインボイス登録の取扱い

[相談]

令和5年11月5日に、私の父が他界しました。

生前の父は個人事業(消費税課税売上高は1,500万円程度で

インボイス発行事業者の登録を受けていました)を営んでおり

その個人事業は私が引き継ぎ、私は消費税課税事業者となったのですが

本日(令和5年11月30日)時点で、私はまだインボイス登録事業者の申請を行っていません

(なお、私は父の事業を引き継ぐ前は給与所得者でした)。

このため、私は令和5年12月中にインボイス発行事業者の登録申請を行う予定なのですが

このような場合、私がインボイス発行事業者の登録を受けるまでの間

私が父から引き継いだ個人事業について

個人事業の取引先にインボイスを交付できるのでしょうか。教えてください。

[回答]

ご相談の場合、みなし登録期間という制度が設けられており

そのみなし登録期間中は、ご相談者様は適格請求書(インボイス)発行事業者とみなされ

また、そのみなし登録期間中は、亡くなられたお父様の適格請求書

(インボイス)発行事業者の登録番号がご相談者様の登録番号とみなされますので

ご相談者様がインボイス発行事業者の登録を受けるまでの間は

お父様のインボイス登録番号をもって

取引先にインボイスを交付することが可能となります。

[解説]

1.相続があった場合の消費税の納税義務の免除の特例の概要

消費税法では、その年において相続があった場合において

その年の基準期間(※1)における課税売上高が1,000万円以下である相続人

(※2、※3)が、その基準期間における課税売上高が1,000万円を超える

被相続人の事業を承継したとき(※4)は

その相続人のその相続のあった日の翌日からその年12月31日までの間

における消費税の納税義務は免除されない、と定められています。

  1. ※1 基準期間とは、個人事業者についてはその年の前々年をいいます。
  2. ※2 相続人からは、消費税課税事業者選択届出書の提出等により
  3.        消費税を納める義務が免除されない相続人が除かれます。
  4. ※3 相続人には、相続のあった日において現に事業を行っている相続人で
  5.        その相続のあった日の属する年の基準期間における課税売上高が
  6.        1,000万円以下である相続人だけでなく、相続があった日の属する年の
  7.        基準期間において事業を行っていない相続人も該当することとされています。
  8. ※4 「被相続人の事業を承継したとき」とは、相続により被相続人の行っていた
  9.        事業の全部又は一部を継続して行うため財産の全部又は一部を
  10.        承継した場合をいうこととされています。

2.インボイス発行事業者が死亡した場合の取扱い

消費税法上、相続により適格請求書(インボイス)発行事業者の

事業を承継した相続人(適格請求書発行事業者を除きます)がいる場合には

その相続のあった日の翌日から、その相続人が適格請求書発行事業者の登録を

受けた日の前日又はその相続に係る適格請求書発行事業者が死亡した日

の翌日から4ヶ月を経過する日のいずれか早い日までの期間(みなし登録期間)

については、その相続人を適格請求書発行事業者の登録を受けた事業者とみなす

と定められています(※5)。

また、この場合において、上記のみなし登録期間中は

被相続人の適格請求書発行事業者に係る登録番号をその相続人の登録番号

とみなすと定められています。

したがって、今回のご相談の場合

ご相談者様がインボイス発行事業者の登録を受けるまでの間は

お父様のインボイス登録番号をもって

取引先にインボイスを交付することが可能となります。

  1. ※5 なお、相続人が
  2. 上記のみなし登録期間後も引き続き格請求書発行事業者の登録を受けるためには
  3. 相続人がすでに適格請求書発行事業者の登録を受けていた場合を除き
  4. 適格請求書発行事業者登録申請書の提出が必要となります。

 

2023.11.12

代償分割が行われた場合における配偶者に対する相続税額の軽減の規定の適用可否

[相談]

甲株式会社の前社長(父)が死亡し、その妻(A)と長男(B)の2名が

その遺産を相続することになりました。

AとBによる遺産分割協議は相続税の申告期限までに整い、その結果

亡父の遺産である甲株式会社の株式(相続税評価額3億円)は長男(B)が

そのすべてを相続することとなりましたが、代わりに、B はAに対し

その2分の1相当である1億5,000万円を現金で渡しています(代償分割)。

今回のように代償分割が行われた場合であっても、Aについて

相続税法上の配偶者に対する相続税額の軽減の規定を適用することはできるのでしょうか。

[回答]

 ご相談の場合、配偶者に対する相続税額の軽減の規定は適用可能と考えられます。

[解説]

1.代償分割とは

代償分割とは、共同相続人又は包括受遺者のうち1人又は数人が

相続又は包括遺贈により取得した財産の現物を取得し

その現物を取得した者が他の共同相続人又は包括受遺者に対して債務

(代償債務)を負担する分割の方法をいいます。

このとき、代償財産の交付を受けた人(今回のご相談の場合は、B)の相続税の課税価格は

原則として、相続または遺贈により取得した現物の財産の価額と交付を受けた

代償財産の価額の合計額となり、代償財産の交付をした者(今回のご相談の場合は、A)

の相続税の課税価格は、原則として、相続又は遺贈により取得した現物の財産の価額から

交付をした代償財産の価額を控除した金額となります。

2.相続税法上の配偶者に対する相続税額の軽減制度の概要

相続税法上の配偶者に対する相続税額の軽減とは

被相続人の配偶者がその被相続人からの相続又は遺贈により財産を取得した場合には

その配偶者が取得した財産については、①1億6,000万円と②配偶者の法定相続分相当額の

どちらか多い金額までは、原則として、配偶者に相続税はかからないという制度です。

ただし、相続税の申告期限までに「分割」されていない財産は

原則として、この税額軽減制度の対象にはなりません。

上記の「分割」とは、相続開始後において相続又は包括遺贈により

取得した財産を現実に共同相続人又は包括受遺者に分属させることをいい

その分割の方法が現物分割、代償分割もしくは換価分割であるか

またその分割の手続が協議、調停若しくは審判による分割であるかを問わないこととされています。

したがって、今回のご相談における代償分割された財産は

配偶者に対する相続税額の規定の適用要件における「分割された財産」に該当し

その財産は、配偶者に対する相続税額の軽減制度の対象となります。

[参考]
 相法11の2、19の2、相基通11の2-9、19の2-7、19の2-8など

2023.11.03

代償分割が行われた場合の相続税・贈与税の課税関係

[相談]

甲株式会社の前社長(父)が死亡し、現社長(A:長男)とB(長女)

の2名がその遺産を相続することになりました。

AとBによる遺産分割協議の結果、甲株式会社の株式(相続税評価額1億円)は

Aがそのすべてを相続することとなりましたが、代わりに、AはBに対し

その2分の1相当である5,000万円を現金で渡しています(代償分割)。

この場合、Bが受け取った現金5,000万円については、相続税と贈与税

どちらの課税対象となるのでしょうか。

[回答]

Bが受け取った現金5,000万円は、相続税の課税対象となります。

[解説]

1.代償分割とは

代償分割とは、共同相続人又は包括受遺者のうち1人又は数人が

相続又は包括遺贈により取得した財産の現物を取得し

その現物を取得した者が他の共同相続人又は包括受遺者に対して債務

(代償債務)を負担する分割の方法をいいます。

2.相続税法上の「分割」の意義

相続税法上の「分割」とは、相続開始後において相続又は包括遺贈により

取得した財産を現実に共同相続人又は包括受遺者に分属させることをいい

その分割の方法が現物分割、代償分割もしくは換価分割(※)であるか

またその分割の手続が協議、調停若しくは審判による分割

であるかを問わないこととされています。

  1. ※換価分割とは、共同相続人又は包括受遺者のうちの1人又は数人が
  2. 相続又は包括遺贈により取得した財産の全部又は一部を金銭に換価し
  3. その換価代金を分割する方法をいいます。

したがって、今回のご相談の場合、Bが受け取った現金5,000万円については

相続税が課税されることとなります。

なお、代償財産の価額は、原則として、代償分割の対象となった財産を現物で

取得した者が他の共同相続人又は包括受遺者に対して負担した債務(代償債務)

の額の相続開始の時における金額によるものとされていますので、ご留意ください。

2023.10.27

相続する財産より引き継ぐ債務の方が多い場合

[相談]

父が経営している会社を数年前に私が引き継ぎ

現在は父が会長で、私が社長になっています。

父は会社から5億円の資金を借り入れ

不動産投資(賃貸ビルの投資)をしています。

この不動産も会社経営に影響することから、父が亡くなったときには

会社からの借金とともにこの不動産を相続する予定です。

現状、不動産の財産評価額として、賃貸ビルが5,000万円

賃貸ビルの敷地部分は2億円となります。

 

他方、借金の残高は4億円あると聞いています。

今、父の相続が開始した場合、2.5億円(5,000万円+2億円)の財産に対して

借金4億円を相続することとなり、引き継ぐ債務の方が多くなります。このようなとき

他の相続人の相続財産から引ききれない債務1.5億円(4億円-2.5億円)を控除することができるのでしょうか?

[回答]

ご相談のような相続した財産よりも引き継ぐ債務の方が大きい場合

他の相続人の相続財産から引ききれない債務を控除することはできません。

[詳細]

1.納付すべき相続税額の計算
納付すべき相続税額の計算は、まず課税価格の合計額から基礎控除額を差し引き

その差額(課税遺産総額)に対して、法定相続人ごとに法定相続分に従って

取得したものとして“相続税の総額”を計算します。

この相続税の総額を実際に取得した人ごとに割り振り、納付すべき相続税額を計算します。

2.課税価格の計算

 上記1.の計算において、まず課税価格の合計額を計算することになりますが

「課税価格の合計額」とは、相続又は遺贈などにより財産を取得した人ごと

計算した課税価格の合計額を指します。

課税価格は、各人ごとに以下の算式により計算します。

相続又は遺贈により取得した財産の価額 + みなし相続等により取得した財産の価額

ー 非課税財産の価額 + 相続時精算課税に係る贈与財産の価額 ー 債務及び葬式費用の額

= 純資産価額(赤字のときは0)

 

純資産価額 + 生前贈与加算 = 課税価格(1,000円未満切捨て)

 上記のとおり、各人ごとに課税価格を計算する過程において

純資産価額の計算時に赤字(マイナス)となった場合には「0」となることから

マイナス部分を他の相続人の相続財産から差し引くことはできません。

 ご相談の場合、相続財産から引ききれない債務1.5億円は

純資産価額の計算において0円となりますので

他の相続人の相続財産から差し引くことはできません。

また、仮にご相談者様が生前贈与加算を活用して生前贈与を実行したとしても

相続財産から引ききれない債務1.5億円を生前贈与加算分と相殺することもできませんので、ご注意ください。

2023.10.21

改正後の相続時精算課税制度/災害による被害が発生した場合

[相談]

相続時精算課税制度の使い勝手が良くなったと聞いて、活用を検討しています。

ただ、何十年も前の贈与について、相続時に加算することを考えると二の足を踏んでいます。

たとえば相続時精算課税制度を利用して生前贈与していた建物について

受贈者が所有している間に災害により被害が発生した場合でも

贈与時の価額を相続時に加算しなければならないのでしょうか?

[回答]

確かにご懸念のとおり

何十年前の贈与であっても相続時精算課税制度を適用した場合には

贈与時の価額を相続時に加算する必要が生じます。

ただし、災害による被害については、令和5年度税制改正により

一定の控除が受けられる改正がされています。

[詳細]

1.相続時精算課税制度とは

 相続時精算課税制度とは、贈与を受けたときの贈与税の計算において

自ら選択することで適用することができる制度です。

一度選択した後は、暦年課税を選択することはできません。

 また、贈与者が亡くなった場合には

相続時精算課税制度を適用した贈与財産の価額(贈与時の価額)の

合計額を相続財産として、相続等により取得した他の財産と合算して

相続税を計算した上で、すでに納めた贈与税額がある場合には

相続税額から控除して相続税額を算出します。

その際、控除しきれない贈与税額があるときは

相続税の申告をすることで還付を受けることができます。

2.令和5年度税制改正

 令和5年度税制改正により、相続時精算課税制度が見直されました。

ご相談の内容ですと、以下の改正が該当します。


相続時精算課税適用者が特定贈与者から贈与により取得した一定の土地又は建物が

当該贈与の日から当該特定贈与者の死亡に係る相続税の申告書の提出期限までの間に

災害によって一定の被害を受けた場合には

当該相続税の課税価格への加算等の基礎となる当該土地又は建物の価額は

当該贈与の時における価額から当該価額のうち

当該災害によって被害を受けた部分に相当する額を控除した残額とする


 この改正は、令和6年(2024年)1月1日以後に生ずる災害により

被害を受ける場合について適用されます。

 つまり、令和5年(2023年)12月31日以前の贈与であっても

適用対象となる点に注意しましょう。

3.ご相談の内容について

 ご相談は、相続時精算課税制度を利用して生前贈与していた建物について

受贈者が所有している間に災害により被害が発生した場合でも

贈与時の価額を相続時に加算するのか、になります。

 この点は上記2.にあるとおり、一定の被害を受けた場合には

贈与時の価額からその災害による被災価額を控除することができます。

 この場合の“一定の被害”とは、その建物の想定価額(※1)のうちに

その建物の被災価額(※2)の占める割合が10%以上となる被害をいいます。

  1. ※1 想定価額…その建物の災害発生日における一定の算式により求めた価額
  2. ※2 被災価額…被害額から保険金などにより補塡される金額を差し引いた金額(建物の想定価額が限度)

 なお、この控除を適用するには、別途手続が必要となります。

   この他、災害減免法による贈与税の軽減等の適用との重複適用はできないなど

   適用に関しては留意点があります。

2023.10.14

誤りやすい事例/未分割であった相続財産から生じた不動産所得

大阪国税局が作成した「個人課税関係 令和4年版 誤りやすい事例 所得税法」より

ピックアップしてご紹介します。

今回は、準確定申告で実務上間違いが多い事例の紹介です

誤った取扱い

未分割の相続財産から生ずる不動産所得について、法定相続分で申告したが

後日、法定相続分と異なる遺産分割が行われた場合は

相続時に遡及して是正しなければならないとした。

正しい取扱い

未分割の相続財産(不動産)から生ずる収入は、遺産とは別個のものであって

法定相続人各人がその相続分に応じて分割単独債権として確定的に取得するものであるから

その帰属につき、事後の遺産分割の影響を受けることはない(最高裁平17.9.8判決)。

なお

遺産分割確定日以後の不動産収入についてはその遺産分割による相続分

により申告することとなる。

2023.10.06

相続人不明の場合の対処

[相談]

95歳の祖母が他界しました。戸籍を調べたところ

祖母には1歳で養子となり転籍した妹がいることが分かりました。

存命であれば90歳になりますが、転籍先の戸籍も存在せず

市役所より証明書(行政証明を発行できないことの理由書)を受領しました。

法務局にて法定相続情報一覧図の作成を試みましたが

相続人不明につき受付ができないとの返答でした。

この場合、どのように対処したらよいでしょうか?

[回答]

件につきましては、失踪宣告の申立てあるいは

不在者財産管理人の選任による対応を採らざるを得ないと考えます。

なお、失踪宣告の申立てにあたっては

通常、失踪者の最後の住所が判明する資料(戸籍の附票、住民票等)が必要になりますが

本件ではその提出が困難であることから

上記の市役所から受領した証明書を添付の上、家庭裁判所に対して

失踪宣告申立書に住所不定である理由(これ以上の調査が不可能である点も含めて)

を丁寧に説明する必要があると思われます。

説明を通じ家庭裁判所の理解を求めることで

失踪宣告が認められる可能性はあると考えます。

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